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『暗号通貨 VS. 国家――ビットコインは終わらない』(坂井豊貴 SB新書 2019)

著者:坂井 豊貴[さかい・とよたか] 経済学。メカニズムデザイン。

 

 

暗号通貨VS.国家 | SBクリエイティブ

 

【目次】
題辞 [003]
まえがき [005-011]
目次 [012-015]

 

[1章] 神[サトシ]ビットコインを創成し、やがて姿を消した 017
創世前夜 018
  最初のブロック
あれはバブルか 024
  公開暗号鍵
  バブルで片付けてはいけない 
危険なキャッシュレス 032
  企業は慈善団体ではない
創造主[サトシ]は正体不明 038
  ハイエクフリードマン自由主義思想
通貨の本質とは何か? 044
  法定通貨だからといって信用されるわけではない
  暴力と反戦 
徴税と暗号通貨 053

 

[2章] そもそもATMは魔法の箱なのだ 057

銀行預金のすごさ 058
  銀行預金はすごい
国際送金とリップルXRP 064
  国際送金に革命を
P2Pの世界通貨 068
すべては巨人の肩の上に立つ 072

 

[3章] ブロックチェーンの生態系には、人間も機械も黄金もある 081
黄金を掘りに 082
ビットコインの仕組み①]送金したら何が起こるか 086
ビットコインの仕組み②]マイニングの仕組み 090
  プルーフ・オブ・ワーク(労力による証明)
  総発行量はコントロールできない
ビットコインの仕組み③]バラバラな人々がどうやって同じ台帳を共有するか 096
  ブロックチェーンの枝分かれ
ビットコインの仕組み④]負けたマイナーの立場でブロックチェーンを理解する 103
  再編成を防ぐ仕組み
  51%攻撃と、電力の意味
  マイナーの行動は実は不明
P2Pと多数決①]多数決と正しい確率 113
  コンドルセ陪審定理
  ノイマンの応用からサトシ・ナカモトへ
P2Pと多数決②]ビザンチン将軍問題 119
  プルーフ・オブ・コンセンサス
  プルーフ・オブ・ステーク

 

[4章] 暗号通貨の社会はめちゃくちゃ人間くさい 131
管理者のいないコミュニティ 132
  規格変更は難しい
  生身の人間の会合
  制度の未整備
新コインへの分裂 139
  宗派の分裂と争い
ネットワーク効果――調整ゲームと協調行動 142
  調整ゲームのナッシュ均衡
  「他の人が使うから」は強い

 

[5章] 超絶的な自動販売イーサリアム 149
サタンの悪戯が奏功するには 150
若きヴィタリクの情熱 153
  暗号通貨イーサ
トークンによる資金調達 161
  返済不要の資金調達
非国家と社会契約 165
  ブロックチェーンの社会契約
ノーベル賞学者の参入 170

 

[6章] 正社員は減ってないし、会社は無くならないし電子化はそう進んでいない 175
電子化はそう進んでいない 176
  経団連の挑戦
「億り人」は江戸時代より重税 180
  投機は大事
会社は無くならない 184
  その人的資本は外で通用するか
仕事は無くならないが 191
  ロースキル労働者が賃金を上げるには

 

あとがき(2018年12月25日 坂井豊貴) [201-203]
読書案内 [205]
参考文献 [206-214]



 

『多数決を疑う――社会的選択理論とは何か』(坂井豊貴 岩波新書 2015)

著者:坂井 豊貴[さかい・とよたか] (1975-) 社会的選択理論。メカニズムデザイン、マーケットデザイン。
NDC:311.7 民主主義 

 

多数決を疑う - 岩波書店

多数決を疑う――社会的選択理論とは何か (岩波新書)

多数決を疑う――社会的選択理論とは何か

 
多数決を疑う 社会的選択理論とは何か (岩波新書)

多数決を疑う――社会的選択理論とは何か

 

【目次】
はじめに [i-viii]
目次 [ix-xii]

 

第1章 多数決からの脱却 001
1 多数決を見つめ直す 002
  絶海の孤島での選挙
  多数意見は尊重されるか
2 ボルダルール 011
  ボルダによる幕開け
  なぜボルダ配点が優れているのか
  なぜ配点を固定するのか
3 実用例 019
  中欧スロヴェニアでのボルダルール
  南国ナウルでのダウダールール
  キリバス大統領候補選挙でのボルダルール
4 是認投票 026
  マルかバツかの投票

 

第2章 代替案を絞り込む 031
1 コンドルセの挑戦 032
  革命の果てに
  ボルダルールへの批判
2 データの統計的処理 039
  確定不能を解消する
  もっとももっともらしい手法
3 さまざまな集約ルール 047
  あるのは民意か集約ルールか
  ペア基準を問い直す
  棄権のパラドックス
  総合的な評価としてボルダルールはよい

 

第3章 正しい判断は可能か 061
1 真実の判定 062
  陪審定理
  正しい判断、結果の正当性
2 『社会契約論』における投票 072
  社会契約
  一般意思
  主権の役割
  多数決の暴走への歯止め
  社会的分断と多数派の暴走
  自由と社会契約
3 代表民主制 088
  直接民主制と代表民主制
  オストロゴルスキーのパラドックス

 

第4章 可能性の境界へ 095
1 中位投票者定理 096
  直接制と代表制
  単峰性と中位ルール
  多数決と中位ルール
  単峰性のもとでの「ボルダ・オア・コンドルセ
2 アローの不可能性定理 109
  ペア比較の徹底
  独裁への帰結
  ケネス・アロー村上泰亮の不可能性定理
  ギバート・サタスウェイトの不可能性定理
3 実証政治理論 123
  二大政党の政策競争
  熟議と単峰性
4 最適な改憲ハードルの計算 129
  64%多数決ルールと改憲
  現行の改憲条項は弱い

 

第5章 民主的ルートの強化 137
1 立法と執行、主権者と政府 138
  立法としての主権
  執行と政府
  立法と執行
2 小平市都道328号線問題 146
  半世紀眠っていた計画
  成立要件の不当性
3 公共財供給メカニズムの設計 153
  自分たちで決められないのか
  メカニズムデザイン
  クラークメカニズム
  新しい制度へ

 

読書案内 [167-169]
主要参考文献 [170-176]
おわりに(二〇一五年一月三〇日 自宅書斎にて 坂井豊貴) [177-180]

 

 



『自動車の社会的費用』(宇沢弘文 岩波新書 1974)

著者:宇沢 弘文[うざわ・ひろぶみ] (1928-2014) 経済学。
NDC:685.1 運輸.交通   >> 陸運.自動車運送 >> 陸運政策・行政・法令:道路,自動車 

 

自動車の社会的費用 - 岩波書店

自動車の社会的費用 (岩波新書 青版 B-47)

自動車の社会的費用 (岩波新書 青版 B-47)

 

 

【目次】
まえがき(一九七四年一月一三日 著者) [i-vi]
目次 [vii-ix]

 

序章 001
1 自動車の問題性 002
2 市民的権利の侵害 012

 

I 自動車の普及 023
1 現代文明の象徴としての自動車 024
2 自動車と資本主義 026
3 アメリカにおける自動車の普及 034
4 公共的交通機関の衰退と公害の発生 040
5 一九七三年の新交通法 044

 

II 日本における自動車 049
1 急速な普及と道路の整備 050
2 都市と農村の変化 055
3 非人間的な日本の道路 060
4 異常な自動車通行 067

 

III 自動車の社会的費用 077
1 社会的費用の概念 078
2 三つの計測例 085
3 新古典派の経済理論 099
4 社会的共通資本の捉え方 119
5 社会的コンセンサスと経済的安定性 130
6 市民的自由と効率性 138
7 社会的共通資本としての道路 154
8 自動車の社会的費用 159

 

IV おわりに 169

 

あとがき [179-180]

 

 

 

 

 

『日本の新興宗教――大衆思想運動の歴史と論理』(高木宏夫 岩波新書 1959)

著者:高木 宏夫[たかぎ・ひろお] (1921-2005) 宗教学。
NDC:169.1 新興宗教
件名:新宗教

 

日本の新興宗教 - 岩波書店

 

 

【目次】
口絵
まえがき(昭和三十四年十月 高木宏夫) [i-iii]
目次 [iv-viii]

 

I 日本人の宗教生活 001
  なぜ宗教生活を検討するのか
  宗教の生活への浸透
  重層信仰[シンクレティズム
  苦しいときの神だのみ
  新興宗教の後進性と反動性

 

II 明治以後の大衆思想運動 011
1 戦前における大衆思想教育 012
  絶対主義天皇制の確立
  思想政策の展開
  キリスト教自由民権運動
  軍人勅諭の論理
  教育勅語勅語奉答歌
  「私設文部省」
  軍歌および唱歌
  左翼陣営の文化運動
  上からの運動と下からの運動

2 戦前の新興宗教 025
  なぜ新興宗教は弾圧されたか
  庶民の育てた天理教
  金光教および丸山教の歩んだ道
  昭和時代の大教団――大本教ひとのみち教団
  谷口哲学の魅カ――生長の家

 

III 戦後の大衆思想運動 041
1 革新陣営の大衆教育活動 042
  戦後における思想的虚脱
  主体性論争の発生
  主体性論をめぐる唯物論陣営内の対立
  民主主義科学者協会の活動
  左翼ジャーナリズムのたどった道
  サークル運動理論の変質
  歌ごえ運動と生活綴り方運動
  人生記録雑誌の誕生
  サークル運動と牌目利雑誌との矛盾
  労働者教育協会および国民文化会議
  平和運動
  政治運動と大衆思想運動との遊離

2 戦後の新興宗教 061
  戦後における転換
  群小教団の濫立
  多くの分派を育てた霊友会
  「薬毒論」を特徴とする世界救世教
  民族主義の擾頭
  戦前の創価学会
  戦後の創価学会
  戦前の大日本立正交成会
  戦後の立正交成会
  道徳科学研究所と倫理研究所

 

IV 新興宗教の運動形態 085
1 組織形成の諸条件 086
  新興宗教の運動に法則性は存在するか
  さきゆき不安の時代
  教団の雌伏期と発展期
  信者になる個人的条件
  家・部落・職場の条件
  政党と既成宗教の条件
  人生の案内役としての条件
  宗教心と科学の方法の条件
  新教団形成の条件

2 大衆思想運動としての展開 104
  教団の質的発展における諸段階
  科学の発展にともなう教理上の制約
  教理が絶対化する傾向
  信者になるまで
  詭弁の論理
  人気稼業と新興宗教
  布教師から独立へ
  布教活動の展開
  信仰は模範を生む
  信者と教祖との遊離

3 完成の毅階における教理 123
  教理の唯物論化――創価学会の場合
  教理の唯物論化――立正交成会の場合
  教理の唯物論化――生長の家の場合
  教理の体系化
  教理における科学の位置づけ
  体系化にともなう矛盾の激化

4 完成の段階における組織 140
  非民主主義的な形態
  末端の組織および指導
  大衆集会と行事
  幹部の養成
  指導の分化
  組織における合理化の傾向

 

V 新興宗教の提起している諸問題 155
1 新興宗教はどんな人間を創りだすか 156
  社会科学への反擾
  客体の論理の主体の側へのすりかえ
  価値判断の顛倒

2 思想面における革新陣営との比較 161
  理論の絶対化
  生活規律の欠如
  宗教的因果論への転落
  反宗教闘争の不徹底
  大衆教育活動の大衆からの遊離
  指導論・組織論の混迷

3 組織面における革新陣営との比較 175
  民主主義的形態をとった非民主主義組織
  末端の組織と指導
  大衆集会と行事
  幹部の養成
  指導の分化
  組織における無政府状態

 

VI 若干の結論 195
  大衆思想運動としての生産性向上運動
  生産性向上運動の教理および組織
  中国革命と生活規律
  革命における模範
  新興宗教についての今後の見通し
  原水爆によるさきゆき不安の時代

 

参考文献 [207-209]

 

 

 

『世界史の中のパレスチナ問題』(臼杵陽 講談社現代新書 2013)

著者:臼杵 陽[うすき・あきら] (1956-) 中東地域研究。
NDC:227.9 イスラエルパレスチナ

 

『世界史の中のパレスチナ問題』(臼杵 陽):講談社現代新書|講談社BOOK倶楽部

世界史の中のパレスチナ問題 (講談社現代新書)   
  

世界史の中のパレスチナ問題 (講談社現代新書)

      
 


【目次】
はじめに [003-014]
  パレスチナという土地をめぐる政治的紛争
  ユダヤ民族が建設した「国民国家
  現状は「泥沼化」
  ヨーロッパ・キリスト教社会が生んだユダヤ人問題
  本書の構成
目次 [015-024]

 

第一部 パレスチナという場所 025
第1講 パレスチナという地域とその宗教と言語 026
  「カナン」は約束の地
  イスラエルと戦った民族
  歴史的シリアの南部地域
  中東の心臓部
  三つの一神教の聖地エルサレムを抱え込んでいた
  アラブ連盟加盟国
  イスラーム協力機構
  スンナ派ムスリムが多数派
  アラビア語を話しているユダヤ教徒
  「ヘブライ語を話しているユダヤ教徒」に変身
  アラビア語を話しているキリスト教
  ギリシア正教
  ネストリウス派キリスト教
  ユニエート教会の信徒はローマ・カトリック教徒
  プロテスタント諸派
  「モザイク」のような多文化・多民族社会
  エルサレム問題の重要性

 

第2講 ユダヤ教から見たキリスト教反ユダヤ主義の起源 053
  「宗教」がどのように政治的に動員されるか
  ユダヤ教徒エルサレム
  アブラハムの息子イサクをめぐる物語
  ユダヤ教は啓示宗教
  ユダヤ教の啓典は「タナフ」
  成文律法である聖書と口伝律法
  民族宗教と呼ばれるユダヤ教世界宗教と分類されるキリスト教
  誰がイエスの処刑を求めたか
  イエスを十字架刑に処した理由
  「異邦人」への宣教が決定づけられた
  ユダヤ教を教義的に否定するキリスト教
  ユダヤ教からの継承ではイスラームの方が忠実
  「イエス・キリスト殺しのユダヤ人」と「過越祭」
  ユダヤ教徒への差別・迫害

 

第3講 イスラームから見たユダヤ教キリスト教 075
  イスラームとは「アッラーへの絶対服従
  アラビア語の造語法
  シャハーダを宣誓する
  イスラームは起源と継承をアブラハムに求める
  人類が同胞であるという普遍性
  「イスラームの家」と「戦争の家」
  ムスリムの義務としての五行と六信
  ジハードの原義は「努力する」
  「コーランか、剣か、貢納か」の三択
  スンナ派シーア派
  ウンマの指導者が争点

 

第4講 ヨーロッパ対イスラーム――「一四九二年」という転換点 097
  ヨーロッパのイスラーム世界包囲網
  十字軍を機にユダヤ教徒はヨーロッパの「内なる敵」に
  十字軍国家の成立と滅亡
  サラーフッディーンエルサレム奪還
  十字軍が行った聖所独占と暴虐行為
  ユダヤ教徒虐殺問題
  中世キリスト教社会のユダヤ教徒嫌悪
  ゲットーへの居住を強制する勅書の発布
  「大航海時代」のヨーロッパ世界とイスラーム世界
  「一二世紀ルネサンス」で起きた翻訳運動
  スファラディームとアシュケナジー
  ディアスポラのイメージの変化
  「ガルート」をめぐる思想

 

第5講 オスマン帝国と東方問題 116
  オスマン帝国の絶頂と衰退
  帝国内の三大ミッレト
  分離・独立を促進した特権制度
  特権制度が変質した「不平等条約
  オスマン帝国をめぐる「東方問題」
  「東方問題」最大の事件は「露土戦争
  「東方問題」はヨーロッパ列強からは「外交問題
  現代アラブ政治に結びつく四つの事件
  エルサレムの属する行政区の再編
  イギリスはパレスチナではユダヤ教徒を支援
  ヤング領事によるパレスチナユダヤ教徒調査
  ユダヤ教徒への宗教的愛着
  ユダヤ教徒復興論とは「前千年王国説」
  キリスト教徒の居住区の成立


第二部 列強の対立に翻弄されるユダヤ人とアラブ人 141

第6講 帝国主義時代の宗教、民族、人種 142
  植民地支配を正当化する論理
  「西洋の衝撃」では一方的理解に
  ユダヤ教徒キリスト教徒と「市民」として平等
  ユダヤ人解放と国民国家の形成
  「反ユダヤ主義」の由来は「反セム主義」
  社会進化論優生学
  ポグロムが契機、パレスチナへのユダヤ人移民
  シオニズムの起源はユダヤ啓蒙主義運動
  政治的シオニズム
  実践的シオニストと労働シオニズム
  社会主義シオニズム
  宗教シオニズムの考え方
  イスラームの近代
  イスラーム改革運動を継承した人たち
  アラブの二つのナショナリズム
  シオニズムとアラブ・ナショナリズム衝突の予言
  イスラームとアラブ・ナショナリズムの結合
  アラブ・ナショナリズムへの期待の消滅

 

第7講 第一次世界大戦パレスチナ委任統治 170
  中東地域の主権国家への分断
  イギリスの「三枚舌」外交
  大きな政治的禍根、バルフォア宣言
  サイクス・ピコ秘密協定
  達成されなかったアラブ統一国家独立の夢
  バルフォア宣言をめぐる論争
  ロイド=ジョージ首相の反ユダヤ主義
  「アラブ対ユダヤ」という新たな「民族」的対立
  「ユダヤ人」か「それ以外の人びと」か
  民族対立が固定化する〈場〉
  委任統治は新たな「植民地支配」
  ヨルダン川東西両岸
  イラクという人工国家
  アラブ人の反乱
  アラブ側に宗教行政機関設立
  ユダヤ教側にも首席ラビ庁設置
  嘆きの壁事件で破綻した宗教を越えた共存
  パレスチナ分割を提言したピール報告
  事実上のバルフォア宣言破棄
  ナチス占領下、ユダヤ人は避難先を失った

 

第8講 第二次世界大戦と国連パレスチナ分割決議案 201
  イギリス、アラブ諸国との関係強化に
  アラブ、ユダヤが出席するロンドン円卓会議の提案
  イギリス省庁もパレスチナ分割案を撤回に
  ロンドン円卓会議の決裂
  「宥和政策」による「平和」崩壊
  反英姿勢でアメリカに支援を求めたシオニスト
  シオニストに同情的だったチャーチル
  修正主義シオニストの反英武装闘争
  労働シオニストと修正主義シオニストの対立
  パレスチナユダヤ社会、分裂の危機に
  シオニストのディレンマ
  パレスチナ問題の解決を国際連合に委託
  国連パレスチナ分割決議案
  エルサレムの帰属をめぐる対立
  第一次中東戦争勃発
  日本のユダヤ政策
  満州へのユダヤ難民移住計画

 

第9講 イスラエル国家建設とナクバ 226
  イスラエル建国を読み直す動き
  アラブ政府首脳暗殺事件
  パレスチナ・アラブ住民の避難民の波
  避難民が難民化するプロセス
  富裕層の避難で、パレスチナ社会は機能不全に
  パレスチナ・アラブ住民の崩壊感覚
  シオニスト軍事攻勢の影響
  避難民の故郷への帰還は事実上不可能
  新生イスラエル政府と住民の帰還問題
  イスラエル世論は避難民の帰還を拒否
  アラブ諸国イスラエルと休戦協定
  トランスヨルダンと難民化
  シオニストとアブドゥッラーの関係
  シオニストとトランスヨルダンの良好な関係
  イギリスの目論見
  大シリア国家構想阻止が狙い

 

第10講 アラブ・イスラエル紛争の展開 253
  イスラエル建国と「中東戦争
  大英帝国、中東地域での覇権の維持
  米ソ冷戦とアラブ・イスラエル紛争
  国際政治学的議論
  アラブ諸国イスラエル秘密和平交渉が白日の下に
  イギリスの「大トランスヨルダン」政策
  英軍のスエズ運河地帯駐留とアラブ・イスラエル紛争
  イラクの秘密工作
  イラクとエジプトの相違点
  バグダード条約加盟をめぐるアラブ諸国の分裂
  アメリカのアルファ計画
  アラブ世界の分極化と英米関係
  イスラエルは軍事的報復を抑制
  ベングリオンとシャレットの対立
  イスラエルアメリカから武器供与がないことを確認
  イスラエルとフランス


第三部 「アメリカの平和[パクス・アメリカーナ]」の終わりの始まり 277

第11講 第三次中東戦争以降のパレスチナ問題とイスラエル 278
  イスラエルの大勝利

  イスラエル社会の変化
  アラブの敗北はイデオロギー的な敗北
  「アラブ・イスラエル紛争のパレスチナ化」の始まり
  ヨルダンの「黒い九月」事件
  PLOは国家と同等の地位に
  エジプトのイスラエル奇襲作戦成功
  石油戦略と過激な宗教的政治運動
  エジプト・イスラエル平和条約締結
  イスラエル軍レバノン侵攻
  PLOとヨルダン和解
  ヨルダン川西岸・ガザの重要性
  インティファーダの一少年の姿
  パレスチナ独立国家樹立宣言
  トルーマンの強引なイスラエル建国支持
  アメリカとイスラエルの「特別な関係」強化
  世界史を変えた三つの事件
  イラン・イラク戦争
  ソ連アフガニスタン侵攻

 

第12講 冷戦終焉後の中東和平の挫折 306
  「二つの戦後」の帰結から
  湾岸危機勃発
  アラファートのイラク支持という大失策
  イスラエルアジア外交転換期
  イスラエル・ヨルダン平和条約締結
  イスラエルPLOの相互承認
  オスロ合意に基づくパレスチナ暫定自治
  イスラエル首相公選と最終的地位交渉
  パレスチナ人の状況と居住地域
  パレスチナ人の分類
  エルサレム帰属問題とパレスチナ人帰還権問題
  離散パレスチナ人にあるPLOの正当性
  オスロ合意の問題点
  イスラエルオスロ合意への反対勢力
  ハマースも和平に反対
  深まるイスラエルパレスチナの対立
  イスラエルエルサレム妥協案を受け入れる
  第二次インティファーダ勃発

 

第13講 九・一一事件後のパレスチナイスラエル紛争 333
  「九・一一事件は世界を変えた」
  アメリカの「対テロ戦争」論理への反応
  イスラモファビアという社会現象
  「大国」はアメリカに歩調を合わせる
  ビン・ラーディンの声明の世界的影響
  イスラエル軍の議長軟禁、ハマース攻撃
  アメリカ軍のイラク攻撃、フセイン政権崩壊
  シャロン首相、「分離壁」の建設開始
  ハマース圧倒的勝利
  パレスチナ自治政府、事実上の分裂へ
  ファイヤード首相のパレスチナ経済戦略
   I M Fはパレスチナ自治政府の財政改革を称賛
  ガザの「トンネル経済」
  イスラエル新政権の試金石、レバノン問題
  イスラエル国防軍、ガザ軍事攻撃
  トルコ、代表的イスラーム国家に

 

第14講 アラブ革命とパレスチナ問題の現状 359
  民主化を求めた「アラブ革命」
  「アラブの春」はアラブ世界では「イスラームの春」
  ホブズボームが語るアラブ革命の「失敗」
  一八四八年革命と「歴史なき民」
  チュニジア青年の焼身自殺
  期的にはアラブ革命は「新市民革命」か
  ヨーロッパ中心史観の克服が前提
  ファタハとハマースの和解
  パレスチナ住民のデモとシリア情勢
  オバマ大統領が発言した国境線
  パレスチナ国連加盟を求める申請書提出
  国連総会でアメリカ拒否権発動
  覇権国家アメリカの凋落
  「イスラエル・ロビー」の存在
  ユダヤ人国家への英米の対応の差
  「特別な関係」がアメリカの否定的イメージを決定
  アメリカとイスラエル市民が共有する目標と利益
  エルサレムパレスチナへの「思い入れ」
  『イノセント・アブロード――聖地初巡礼の旅』
  アラブ諸国アメリカの自由と民主主義に好意的
  パレスチナ問題解決への模索

 

第15講 パレスチナ問題と日本 390
  日本人のパレスチナ認識の出発点
  島地黙雷聖墳墓教会体験
  日本人キリスト者徳冨蘆花の意見書
  柳田國男パレスチナ訪問計画
  シオニズム運動への関心の高まり
  パレスチナでのシオニスト活動への評価
  反ユダヤ主義と親ユダヤ主義の両義的認識
  日本政府のユダヤ難民問題
  ユダヤ排斥論の席巻
  主権回復後、イスラエルを承認
  PFLP日本赤軍合流
  欧米経由の聖地認識

 

おわりに(二〇一二年八月吉日 目白台の研究室にて 臼杵 陽) [411-415]
今後の読書案内のための文献一覧 [416-423]