contents memorandum はてな

目次とメモを置いとく場

『自由民権運動――〈デモクラシー〉の夢と挫折』(松沢裕作 岩波新書 2016)

著者:松沢裕作(1976-)

【目次】
はじめに [i-v]
目次 [vii-xi]

第一章 戊辰戦後デモクラシー 001
一 戦場での出会い 003
  二人の人物
  慶応四年・三春藩
二 それぞれの戊辰戦後 008
  河野広中の藩政改革運動
  板垣退助の凱旋
  家格への執着
  「人民平均」
三 暴力の担い手たち 017
  「破落戸」の軍隊
  尾張藩草莽隊
四 近世身分制社会とその解体 024
  身分制社会とはなにか
  やぶれた「袋」
  改革の時代
  征韓論政変
  板垣の危機感
  戊辰戦後デモクラシー

第二章 建白と結社 037
一 民撰議院設立建白書の衝撃 039
  民撰議院設立建白書の提出
  民撰議院論争
  自由民権運動の出発
二 わりこむ運動 049
  結社という「袋」
  士族の結社――立志社
  河野広中と結社
  区長、戸長たちと結社―― 七名社
  愛国社の設立
  大阪会議と通諭書事件
  西南戦争と「わりこむ運動」の挫折

第三章 「私立国会」への道 071
一 ひろがる結社 073
  愛国社の再興
  筑前共愛会
  蚕糸業と結社――群馬
  村と結社――越前
  都市知識人の結社――交詢社
  演説会と新聞の結社――嚶鳴社
  演説会
  擊剣会
  「参加=解放」型幻想――愛国交親社
  新しい社会の模索
二 国会開設運動から私立国会へ 100
  国会開設請願をめぐる対立
  国会期成同盟第一回大会
  集会条例
  国会開設願望書の受付拒否
  「私立国会」か請願か
  二つの対立軸
  政党結成をめぐる対立
  政党結成へ
  私擬憲法
  植木枝盛憲法
  大日本帝国憲法との相違点
  宙に浮く私立国会と私擬憲法

第四章 与えられた舞台 129
一 転機としての明治一四年 131
  明治一四年の政変
  政府内の憲法構想
  開拓使官有物払下げ問題
  自由党の結成
二 府県会という舞台 199
  地方三新法
  土佐州会
  立憲改進党と府県会
三 福島事件 146
  福島事件とは
  県会の開会
  議案毎号否決
  会津三方道路
  喜多方事件
  福島自由党の動向
  事件の構図
四 迷走する自由党 103
  板垣洋行問題
  偽党撲滅

第五章 暴力のゆくえ 169
一 激化事件 171
  武装蜂起に向かう民権家たち
  秋田事件
  「参加=解放」型幻想と私立国会論の共鳴
  急進的活動家たちの登場
  加波山事件
  民権家と博徒
二 自由党の解党 187
  一〇万円募金計画
  「武」を否定できない党指導部解党へ
三 秩父事件 192
  発端
  蜂起
  鎮圧
  負債農民騒擾としての秩父事件
  「天朝様」への敵対

終章 自由民権運動の終焉 203
  自分たちの手で
  朝鮮へ
  星亨
  憲法を待ちつづけて

おわりに(二〇一六年五月 松沢裕作) [215-217]
文献解題 [219-232]

『アメリカ自由主義の伝統』(Louis Hartz[著] 有賀貞[訳] 講談社学術文庫 1994//1991)

原題:The Liberal Tradition in America: An Interpretation of American Political Thought since the Revolution (1955 → 2nd ed., 1991)
著者:Louis Hartz(1919-1986)
訳者:有賀 貞〔アルガ タダシ〕(1931-2013) 国際政治学アメリカ政治外交史。

アメリカ自由主義の伝統 (講談社学術文庫)

アメリカ自由主義の伝統 (講談社学術文庫)


【目次】
著者まえがき [003-004]
目次 [005-011]
基本語彙の訳について [012-013]
タイトル [015]
題辞 [016]


第一部 封建制度アメリカの体験 
第一章 自由主義社会の概念 018
1 アメリカとヨーロッパ 018
2 「自然的自由主義」――アメリカ精神の性格 021
3 自由主義社会の力学 033
4 単一要因による分析の問題 040
5 ヨーロッパに対して持つ意味 044
6 革新主義学派な学問 050
補説 056


第二部 新世界での革命 
第二章 一七七六年の諸観点 060
1 ヘブライズム――選ばれた民 060
2 ユートピア、権力、時代感覚 065
3 勝ち誇る中産階級の精神的特質[メンタリティ] 079
4 ヨーロッパ的闘争からの脱出 097
補説 100

第三章 アメリカの「社会革命」 103
1 国内抗争の類型 
2 封建的遺制、民主自由主義、ダニエル・シェイズの問題 
3 フェデラリストの幻想の世界 


第三部 デモクラシーの登場
第四章 ホイッグのディレンマ 132
1 ジャクソニアン・デモクラシー、七月革命、第一次英国選挙法改正 
2 ホイッグ進歩主義の萎縮 
3 貴族主義の錨を求めて 
4 民衆政治[ポピュラー・ガヴァメント]に対する反対 
5 民主的資本主義[デモクラティック・キャピタリズム]の理念 
補説 164

第五章 アメリカのデモクラット――ヘラクレスハムレット 165
1 社会的異種交配作用と民主主義的精神 165
2 「貴族」、農民、「労働者」 171
3 個人主義者の恐れ――多数者[マジョリテイ]の問題 184
4 資本家的欲望――良心と欲望 191
5 国民的な一致の問題 197


第四部 南部の封建的夢想 
第六章 反動的啓蒙 204
1 自由主義的社会での保守主義 
2 憲法――カルフーンとフィッツヒュー 
3 人類、宗教及びギリシャ的理想 
4 忘却と敗北  
補説 244

第七章 「自由な社会」に反対する思想運動 246
1 封建的温情主義と社会科学 
2 アメリカでのコント――実証的形而上学 
3 トーリー社会主義と資本主義振興政策 
4 反動的啓蒙、ホイッグ主義者、民主的資本主義の理論 
補説 272


第五部 ホレイショ・アルジャーのアメリカ世界 
第八章 新しいホイッグ主義――民主的資本主義 276
1 「アメリカの発見」――魅力と恐怖 
2 強靭な個人主義と国家権力 
3 成功と失敗の理論 
4 大勢追従の問題 
補説 308

第九章 革新主義と社会主義 310
1 アメリカにおける自由主義的改革 
2 革新主義における思想的緊張 
3 荒野に孤立する社会主義 
4 歴史的分析の問題 
補説 342


第六部 経済不況および世界政治への介入
第十章 ニューディール 346
1 自由主義的改革の勝利と変容 
2 ヨーロッパにおけるローズウェルト 
3 意気上らぬホイッグたちの戦略  
4 マルクス主義の失敗 
補説 375

第十一章 アメリカと世界 377
1 体外政策と国内の自由 377
2 帝国主義――ブライアンと膨張主義者 382
3 第一次世界大戦と第一次赤狩り騒ぎ 388
4 アメリカとロシア 400


訳者注記 [408-409]
解説(有賀 貞) [410-422]
訳者あとがき(訳者) [423-424]
出典注 [425-435]
事項索引 [436-441]
人名索引 [442-465]

『欧化と国粋――明治新世代と日本のかたち』(Kenneth B. Pyle[著] 五十嵐暁郎[訳] 講談社学術文庫 2013//1986//1969)

原題:The New Generation in Meiji Japan: Problems of Cultural Identity, 1885-1895 (Stanford University Press, 1969)
著者:Kenneth B. Pyle (1936-)
監訳:松本三之介 (1926-)
訳者:五十嵐暁郎 (1946-)

欧化と国粋――明治新世代と日本のかたち (講談社学術文庫)

欧化と国粋――明治新世代と日本のかたち (講談社学術文庫)

【目次】
日本語版への序文(一九八五年四月十一日 シアトルにて ケネス・B・パイル) [003-006]
序文(一九六九年七月 K・B・P) [007-008]
目次 [009-011]
凡例 [012]
献辞 [014]

序章 015

第一章 新しい世代 022
 I 025
 II 036

第二章 明治青年と欧化主義 048
 I 051
 II 060
 III 067
 IV 076
 V 085

第三章 日本人のアイデンティティーをめぐる諸問題 091
 I 094
 II 099
 III 112
 IV 120

第四章 国民意識の苦悩 127
 I 134
 II 139
 III 145
 IV 152
 V 161

第五章 条約改正と民族自決 163
 I 164
 II 167
 III 171
 IV 176
 V 186

第六章 精神的保証を求めて 192
 I 195
 II 198
 III 210
 IV 220

第七章 国民的使命の探求 230
 I 230
 II 236
 III 248
 IV 253

第八章 戦争と自己発見 257
 I 259
 II 265
 III 268
 IV 274
 V 280
 VI 286
 VII 291

第九章 日本の歴史的苦境 294
 I 296
 II 307

原注 [317-347]
訳者あとがき(一九八六年四月 五十嵐暁郎) [348-355]
文庫版訳者あとがき(二〇一三年五月 五十嵐暁郎) [356-360]



【抜き書き】
・26-27頁

 伝統的な家の結びつきは、とりわけ家族の経済的相互依存によって保証されていた。家が生産の単位であったために、職業は個人にではなく家に属していた。その家が収入を得るためには、家族全員の協同の努力が必要とされたのである。息子にとって典型的でしかも最も安全な生き方は、家業を継ぐことであったし、家での訓練、家の資本、そして必要な場合の援助は、かれが生きていくためにきわめて重要であった。
 このように制約された経済の下では、家産をしっかりと手中に握っていた父親は、強力な制裁力の持ち主であった。「父親に反抗しても、家の職業以外で生計をたてる見込みはほとんどなかったので、息子は父親の権威を受け容れなければならないということには強力な理由」があったのである。
 家の不変の権威、強制的な象徴およびその結束力は、若者の独立心を挫けさせた。血族関係の法的、儀式的、イデオロギー的、経済的および情緒的な絆は、その結びつきを保証していたが、その結びつきが明確な青年の自覚または観念形態の発達を妨げることとなったのである。
 こうして、青年の職業上の役割と社会的な行動様式の方向づけが家の内部で習得される限り、世代間の継続性は保証されていたわけである。


・27-28頁。

 19世紀半ばの革命的な変化は、この継続性を断ち切った。それはさまざまなかたちをとったが、次の二点において最もはっきりしていた。第一に、職業選択にたいする封建的な制約の廃止によって、自分の職業を選択する自由が確立されたことである。第二に、新しい工業技術の導入によって、非常に多くの新しい職業集団が創り出されたことである。
 このようにして、明治時代初期の事件の最たるものとしては、家にまつわるさまざまな信条体系〔シンボル〕が有する力の漸次的な低下、家の活動範囲の縮小、および家の権威の弱体化などにつながる変化をあげることができる。社会が、その遺産を世代を超えて伝え、そうすることによって社会自体の継続性を保証する過程は、加速度的に打ち破られていった。家、共同体および教育の場をめぐる「連続的な世界」は破壊されたのである[7]。

[注7] 「七十年の回顧」『小崎全集』第三巻、1938年、25-26頁。

『孤独なボウリング――米国コミュニティの崩壊と再生』(Robert D. Putnam[著] 柴内康文[訳] 柏書房 2006//2000)

原題:Bowling Alone: The Collapse and Revival of American Community
著者:Robert D. Putnam(1941-) 比較政治学
訳者:柴内康文 (1970-) メディア論、コミュニケーション論。

孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再生

孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再生

【目次】
献辞 [001]
目次 [003-005]
凡例 [006]


第1部 序論
第1章 米国における社会変化の考察 009


第2部 市民参加と社会関係資本における変化
第2章 政治参加 031
第3章 市民参加 052
第4章 宗教参加 072
第5章 職場でのつながり 090
第6章 インフォーマルな社会的つながり 109
第7章 愛他主義、ボランティア、慈善活動 134
第8章 互酬性、誠実性、信頼 156
第9章 潮流への抵抗?――小集団、社会運動、インターネット 174


第3部 なぜ?
第10章 序論 221
第11章 時間と金銭面のプレッシャー 229
第12章 移動性とスプロール 247
第13章 テクノロジーとマスメディア 262
第14章 世代から世代へ 301
第15章 市民参加を殺したものは何か? その総括 338


第4部 それで?
第16章 序論 351
第17章 教育と児童福祉 362
第18章 安全で生産的な近隣地域 375
第19章 経済的繁栄 391
第20章 健康と幸福感 401
第21章 民主主義 413
第22章 社会的関係資本の暗黒面[ダーク・サイド] 431


第5部 何がなされるべきか?
第23章 歴史からの教訓――金ぴか時代[ギルデッド・エイジ]と革新主義時代プログレッシブ・エラ] 451
第24章 社会関係資本主義者[ソーシャル・キャピタリスト]の課題に向けて 497


付録1 社会変化の測定 514
付録2 図表の出典 531
付録3 市民・専門職組織の盛衰 545


本書の背景(ニューハンプシャー州フロストポンドにて 一九九九年一二月) [554-567]
訳者あとがき(柴内康文) [569-583]
原注 [584-667]
索引 [668-689]

『日本の近代とは何であったか――問題史的考察』(三谷太一郎 岩波新書 2017)

【目次】
目次 [i-iv]

序章 日本がモデルとしたヨーロッパ近代とは何であったか  001
  近代日本のモデル
  バジョット[Walter Bagehot]とマルクス[Karl Marx]
  自然科学というモデル
  二人の「近代」
  前近代と近代
  「議論による統治」を成り立たせるもの
  西と東の断絶
  日本の伝統に欠けていたもの
  「国民形成」の条件
  「近代」の歴史的意味
  「複雑な時代」の受動性
  近代における情動の激発
  「議論による統治」の条件
  近代化の二つの推進力
  本書の課題

第一章 なぜ日本に政党政治が成立したのか 035
1 政党政治成立をめぐる問い 036
  政党政治崩壊の原因という問い
  政党政治成立の理由という問い
  日本の立憲主義をめぐる問い
2 幕藩体制の権力抑制均衡メカニズム 042
  明治国家のアンシャン・レジーム
  合議制による権力の抑制均衡
  幕藩体制下の権力の分散
  相互監視の体制
3 「文芸的公共性」の成立――森鷗外の「史伝」の意味 050
  政治的公共性と文芸的公共性
  鴎外の「史伝」をどう読むか
  尾崎秀實[おざきほつみ]は「史伝」をどう読んだか
  横のネットワークの広がり
4 幕末の危機下の権力分立論と議会制論 059
  西周[にしあまね]の提案
  「公儀」から「公議」へ
  議会制導入という戦略
5 明治憲法下の権力分立制と議会制の政治的帰結 066
  明治憲法下の議会制
  覇府排斥論と権力分立制
  反政党内閣と権力分立制の不可分性
6 体制統合の主体としての藩閥と政党 071
  体制を統合する主体の必要性
  何が統合主体となったのか
7 アメリカと対比して見た日本の政党政治 075
  米国政治の統合主体としての政党
8 政党政治の終わりと「立憲的独裁」 078
  デモクラシーなき立憲主義

第二章 なぜ日本に資本主義が形成されたのか 081
1 自立的資本主義化への道 082
  スペンサー[Herbert Spencer]と日本
  政治リーダーと経済リーダー
  自立的資本主義を目指して
2 自立的資本主義の四つの条件 086
 (1)政府主導の「殖産興業」政策の実験 086
  起点としての岩倉使節団
  「恥」の意識による近代化
  「殖産興業」と内務省設置
  農業技術の近代化
  模範農場と模範工場
  貿易と海運 
 (2)国家資本の源泉としての租税制度の確立 095
  外資導入への消極姿勢
  不平等条約改正という大前提
  地租収入と農民把握
 (3)資本主義を担う労働力の育成 099
  「学制」の意義
  義務教育制と国家主義
  女子教員の育成
  中村敬宇[なかむらけいう]の思想
  個人主義実学主義
 (4)対外平和の確保 106
  グラント[Ulysses S. Grant]から明治天皇への忠告
  日清間の戦争の危険性
  やしまの「うち」と「そと」
  大久保利通[おおくぼとしみち]の台湾出兵の収拾
  大久保の絶頂とその終わり
  西郷隆盛[さいごうたかもり]の憤懣
3 自立的資本主義の財政路線 116
  松方財政の二本柱
  政府主導の産業化路線と前田正名[まえだまさな]
  前田と原[(=原敬はらたかし]の確執
  大久保後の二つの路線
4 日清戦争と自立的資本主義からの転換 124
  松方[(=松方正義まつかたまさよし]による外債導入
  明治天皇日清戦争
  国際的資本主義へ
5 日露戦争と国際的資本主義への決定的転化 127
  漱石(=夏目漱石なつめそうせき]の見た借金国日本
  国際的資本主義の様相
  国際金融家・高橋是清[たかはしこれきよ]
6 国際的資本主義のリーダーの登場 131
  井上準之助[いのうえじゅんのすけ]の台頭
  四国借款団と井上・ラモント[Thomas W. Lamont]
  日米間の「新しい同盟」
  国際金融の「帝国」
  金解禁の意味
7 国際的資本主義の没落 139
  国際金融家の時代の終焉
  国家資本の時代へ
  自由な「貿易」とその終わり

第三章 日本はなぜ、いかにして植民地帝国となったのか 143
1 植民地帝国へ踏み出す日本 144
  植民地とは何か
  植民地帝国日本の地図
  三国干渉と蘇峰[(=徳富蘇峰とくとみそほう]
  帝国的膨張への動機
2 日本はなぜ植民地帝国となったか 149
  「非公式帝国」としてのイギリス帝国
  なぜ「非公式帝国」にならなかったのか
  山県有朋[やまがたありとも]の演説
  「主権線」と「利益線」
3 日本はいかに植民地帝国を形成したのか 154
  枢密院という存在
(1)日露戦争後――朝鮮と関東州租借地の統治体制の形成 156
  統監府・理事庁官制案
  統監の権限をめぐって
  陸軍の巻き返し
  枢密院での異論
  美濃部達吉[みのべたつきち]の『憲法講話』
  「違法区域」としての植民地
(2)大正前半期――主導権確立を目指す陸軍 166
  陸軍主導のゆらぎ
  樺太統治の変化
  陸軍主導の確立
  枢密院の抵抗
(3)大正後半期――朝鮮の三・一独立運動とそれへの対応 173
  脱軍事化と同化
  関東庁設置と文民長官
  文官イニシアディヴの確保を目指して
  原案の修正
  朝鮮・中枢院の改革
  教育による「同化」政策
  帝国大学の設置
  「拓務省」の名称の意図
4 新しい国際秩序イデオロギーとしての「地域主義」190
  蠟山政道[ろうやままさみち]の「地域主義」
(1)一九三〇年代――「帝国主義」に代わる「地域主義」の台頭 192
  国際主義から地域主義へ
  モデルとしての汎ヨーロッパ主義
  「東亜新秩序」
  地域主義の対抗者
  一九四〇年代の「大東亜」
(2)太平洋戦争後――米国の「地域主義」構想とその後 198
  冷戦戦略としての「アジア地域主義」
  冷戦終焉と地域主義の変容
  アジア文化はあるのか
  新しい「地域主義」の模索へ

第四章 日本の近代にとって天皇制とは何であったか 205
1 日本の近代を貫く機能主義的思考様式 206
  ヨーロッパ化という課題
  機能主義的思考の系譜
  荷風(=永井荷風ながいかふう]の問い
  丸山眞男[まるやままさお]の「近代」
2 キリスト教の機能的等価物としての天皇制 213
  機能を統合する機能
  グナイスト[Rudolf von Gneist]の勧告
  国家の基軸としての天皇
  君主観の違い
3 ドイツ皇帝と大日本帝国天皇 219
  吉野作造[よしのさくぞう]の観察
  憲法上の君主の違い
  詔勅批判は自由か
4 「教育勅語」はいかに作られたのか 225
  教育勅語の位置づけ
  その起点と論理
  教育論争と政治対立
  地方長官の要請
  中村正直の草案
  井上毅[いのうえこわし]の批判?
  井上毅の批判?
  井上案から最終案へ
  教育勅語立憲主義
  発布の形式
5 多数者の論理と少数者の論理 241
  政体と国体との相剋
  大日本帝国憲法自由主義的側面
  国体の支柱を失って

終章 近代の歩みから考える日本の将来 247
1 日本の近代の何を問題としたのか 248
  四側面から見た日本の近代
2 日本の近代はどこに至ったのか 252
  「富国強兵」と「文明開化」
  「強兵」なき「富国」路線
  一国近代化路線の挫折
  これからの日本が歩むべき道
3 多国間秩序の遺産をいかに生かすか 257
  多極化とグローバル化
  第一次大戦後の多極化とアメリカニゼーション
  多国間協調のワシントン体制
  軍縮条約と不戦条約
  経済・金融提携関係
  中国をめぐる国際協調は成り立つか

あとがき(二〇一七年二月二四日 三谷太一郎) [267-276]
人名索引 [1-4]