編者:伊藤 雅之
編者:樫尾 直樹
編者:弓山 達也
著者:大谷 栄一
著者:芳賀 学
著者:葛西 賢太
著者:稲場 圭信
著者:菊池 裕生
著者:櫻井 義秀
著者:小池 靖
装幀:東谷 武史
シリーズ:SEKAISHISO SEMINAR
【目次】
はじめに(編者) [i-iii]
目次 [iv-xv]
序章 スピリチュアリティ研究の最前線――二十世紀の宗教研究から二十一世紀の新しい宗教研究ヘ[大谷栄一]
一 問いの設定 003
二 現代宗教の動向をめぐって 004
1 宗教的なるものの拡散化と先鋭化
2 「宗教」概念の再考と「スピリチュアリティ」
三 二十世紀宗教研究の問いのかたち 007
1 学説研究から実証研究へ――一九〇〇~一九五〇年代
2 変容する宗教と転回する宗教研究―一九六〇~一九八〇年代
3 グローバル化する宗教変容と宗教研究の再構築――一九九〇年代
四 二十一世紀の新しい宗教研究へ向けて――言語論的転回とふたつの当事者性 013
1 宗教の再定義とスピリチュアリティの定義
2 当事者性への注目と言語論的転回
3 ふたつの当事者性と研究者の立場性
I グローバル化するスピリチュアリティ
第1章 新しいスピリチュアリティ文化の生成と発展[伊藤雅之]
一 グローバル化と現代宗教 022
二 ニューエイジ、 「精神世界」の歴史的展開 024
1 宗教とニューエイジ
2 ニューエイジの主流文化への浸透
三 グローバルなスピリチュアリティの特徴 027
四 「宗教」概念のゆらぎと第I部の研究課題 030
第2章 匿名的で、かつ「親密」なかかわり――一・五次関係としての自己啓発セミナー[芳賀学]
一 はじめに 034
二 自己啓発セミナーとは何か 037
1 概略――起源・歴史・思想
2 レクチャー・エクササイズ・シェアとその効果
三 「非難の語彙」の分析から 041
1 自己啓発セミナーに対する「非難の語彙」
2 組織性による相違と「聖の商業化」論
四 一・五次関係としての自己啓発セミナー 045
1 「聖の商業化」論の前提
2 一・五次関係としての自己啓発セミナー
五 コミュニケーションの特徴と社会的背景 051
【フィールドこぼれ話】どっちつかずの居心地悪さ 056
第3章 世界標準の断酒法――弱みを仲間と分かち合う[葛西賢太]
一 弱みを強みに転換する文化 057
二 ある体験 059
1 まじめだったし、飲めなかった
2 普通には飲めないということは、飲んではいけないということ
3 自分は変わったのか?
三 自分が自分でなくなるのだが、それは認めたくない 065
四 AA[Alcoholics Anonymous]とはなにか、そこではなにをするのか 069
五 欠点の分かち合いという世界標準 073
六 弱さを共有する文化は現代的? 075
【フィールドこぼれ話】すきまを見つける―「spirituality が科学的に認められた」という噂 078
第4章 グローバル文化とローカル性の〈あいだ〉――和尚ラジニーシ・ムーブメントの事例[伊藤雅之]
一 問題関心 080
二 グローバル化のなかでのORM[Osho Rajneesh Movement]の発展 081
1 和尚ラジニーシ・ムーブメントの概要
2 調査方法
三 ニューエイジ・パースペクティブへの転換――改編期 085
1 ラジニーシ思想を通じてのニューエイジ・パースペクティブの獲得
2 ORMのライフスタイルの社会化
四 「流れるままに」生きるライフスタイル――模索期 090
1 ニューエイジ・スピリチュアリティの模索的な実践
2 社会一般に対する態度とパートナーシップをめぐる価値観
五 日本文化の「再発見」――再統合期 095
1 安定したライフスタイルの確立
2 ORMメンバーとしての帰属意識の薄れと日本文化の再評価
六 むすび 101
【フィールドこぼれ話】インタビューという体験 104
〈コラム〉聖の商品化[芳賀学] 105
〈コラム〉さまざまなスピリチュアリティ[葛西賢太] 107
II 新しい〈民族〉が生み出すスピリチュアリティ
第5章 宗教的共同性が生成する場――言葉・感情・行為の分有について[樫尾直樹]
一 第II部の目的宗教的共同性の探究のために 110
二 現代世界の宗教は先鋭化した「民族」である 112
1 同質的認識や感情をもつ人間の集団
2 血と出自を同じくする集団
3 文化の差異性
三 宗教的共同性の核としてのスピリチュアリティ 114
四 宗教社会の全体性を捕捉するための批判的検討 116
五 言葉・感情・行為――スピリチュアリティを捕捉するために 117
1 意味論
2 行為論
3 体験論
六 第II部の構成と内容 120
第6章 シェアされるスピリチュアリティと意識変容――イギリス仏教運動の事例[稲場圭信]
一 問題の所在 122
二 調査対象と調査方法 124
三 ゆるやかなつながりとロールモデルとの出会い 126
四 日常生活の営みと集団における社会化 129
1 日常生活の共有から誕生する絆
2 助走期間としてのフラット・シェア
3 個性の衝突
五 シェアされるスピリチュアリティ 134
1 他者に向ける心
2 他者を受け入れる心
3 心のやすらぎ
六 結論 138
【フィールドこぼれ話】失敗と困難で成長するフィールドワーカー 141
第7章 ことばが生きられ、信仰がかたちづくられるとき――日本新宗教の事例[菊池裕生]
一 はじめに 143
1 「私」と自己物語
2 自己物語とはなにか
二 自己物語と相互行為――スピリチュアリティの創出 147
1 調査対象について
2 親密さの醸成と自己物語の構成――スピリチュアリティ創出の契機
三 ことばが生きられるとき――「高慢」という語に着目して
1 違和感からの出発 「みおしえ」とことばの運用
2 「高慢」に駆動される「信心」物語構成のプロセス
3 ことばが生きられるとき
四 小括 161
【フィールドこぼれ話】調査者だって観察される 163
第8章 スピリチュアリティ、ある〈つながり〉の感覚の創出――フランス日系宗教の事例[樫尾直樹]
一 問題設定と対象 165
二 エスニシティの持続? あるいは「民俗的志向性」 168
三 凝集性の問題――各エスニック・グループの非交渉性 171
四 ジャーゴン獲得によるスピリチュアリティの創出 173
1 「MAHIKARIの技芸、技術」("l'Art de Mahikan")
2 「神のメカニズム」("le mécanisme divin")
3 「愛」(“l'amour”)
4 気づき/「神秘体験」
五 結語――「越境的/離散的共同性」としてのスピリチュアリティ 183
【フィールドこぼれ話】真正面から相手に向き合い成長する 185
〈コラム〉ロールモデルと社会化(稲場圭信) 187
〈コラム〉自己物語(菊池裕生) 189
III カルトとスピリチュアリティ・クライシス
第9章 スピリチュアリティの目覚めとその危機[弓山達也]
一 問題の所在 194
二 代表的な宗教トラブルと「カルト」問題 196
1 天理教と立正佼成会の宗教トラブル
2 統一教会のばあい
三 宗教トラブルと「カルト」被害 203
第10章 教団発展の戦略と「カルト」問題――日本の統一教会を事例に[櫻井義秀]
一 問題の設定 205
1 「カルト」問題とスピリチュアリティの危機
2 宗教集団の暴力
二 統一教会研究と調査法の諸問題 208
1 教団調査の客観性、妥当性
2 教団調査の倫理問題
三 統一教会における資金と人材 213
1 資源動員論的視点
2 日本統一教会の成立と発展
3 教団の組織的発展課題と活動戦略
4 資源の利用可能性
5 信者の伝道・資金調達行為と救済論
四 結論と課題 222
【フィールドこぼれ話】踏み込んだ調査を 224
第11章 精神世界におけるカルト化――ライフスペースを事例に[小池靖]
一 精神世界、心理学ブーム、スピリチュアリティ 225
二 自己啓発セミナーとは何か 227
三 ライフスペースとミイラ事件 233
1 ライフスペースの歴史――三段階セミナーからの変化
2 風呂行事件――社会との対立
3 グルとの共同生活――ミイラ事件へ
4 事件への評価――ミイラ事件、法廷へ
四 カルト性、宗教性、そして宗教研究 242
【フィールドこぼれ話】〈カウンセリング=セラピー〉文化を調査する際の困難 248
第12章 価値相対主義への応答――オウム真理教とニューエイジ運動[弓山達也]
一 「一九八〇年代後半」という時代 249
1 問題の所在
2 一九八〇年代後半
二 「カルト」の日本的淵源とニューエイジ運動 253
1 オイルショックと学生運動の退潮
2 バブル経済とその崩壊
三 体験談に見る「本当の自分」探し 256
1 ニューエイジ運動の体験談
2 オウムの体験談
四 価値相対主義とスピリチュアリティ 262
1 歴史的・社会的文脈
2 「虚しさ」「本当の自分」探しに対する応答
3 ニューエイジ運動とオウムの今日性
【フィールドこぼれ話】麻原に会った晩 268
〈コラム〉「カルト/セクト」の基準をめぐって[櫻井義秀] 269
〈コラム〉「洗脳」・「マインドコントロール」論争 [櫻井義秀] 271
あとがき(二〇〇四年六月 編者) [275-281]
文献リスト [ix-xxii]
事項索引 [iii-viii]
人名索引 [i-ii]
執筆者紹介 [305-306]
