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『異文化理解』(青木保 岩波新書 2001//1998)

著者:青木 保[あおき・たもつ](1938-) 文化人類学
件名:文化
件名:国際理解
NDC:361.5 社会科学 >> 社会 >> 社会学 >> 文化.文化社会学:文化変容,社会進歩,社会解体
NDLC:EC211


異文化理解/青木 保|岩波新書 - 岩波書店


【目次】
はじめに [i-v]
目次 [vii-viii]


I 異文化へ向かう 001
1 文化は重い 002
  「文化」が持つさまざまな意味/文化というハードな現象/グローバル化によって際立つ「異文化」/文化を説明することの難しさ/自文化と異文化の狭間で生きる/身近に異文化を見出す
2 異文化を憧れる 024
  「異世界」への憧れ/発展・変革の原動力/欧米にもあった異文化への憧れ/生きるための活力源/誘惑する力の「強」「弱」/色濃く残る憧れや好奇心/憧れと軽蔑――異文化に対する二つのアプローチ


II 異文化を体験する 041
1 バンコクの僧修行 042
  異文化としての仏教/タイ仏教の修行/僧院へ入る/「僧侶」になる意味/僧生活と戒律/托鉢をしてみると/はじめに行いありき/修行を終えて
2 境界の時間 062
  境界という概念/違ったことを体験する/時間というもの/夕刻という境界の時間に/日常と境界
3 儀礼の意味 074
  手がかりとしての儀礼儀礼から見えてくるもの/儀礼という手がかり/祝祭の位置/スリランカの二つの祭り


III 異文化の警告 087
1 異文化に対する偏見と先入観 088
  『インドへの道』/偏見としてのオリエンタリズム/日本人にとってのアジア文化/文化の相対化/根強い偏見
2 ステレオタイプの危険性 107
  電気製品とサムライ/マスメディアがステレオタイプを増幅する/決めつけられる理由を探る/横行するステレオタイプ
3 文化の衝突 121
  グローバリゼーション/グローバリゼーションはアメリカ化か/それでも残存する文化差/頻発する文化衝突と「文明の衝突」論/文化の違いは乗り越えられない?/多極化・多中心化する世界の中で


IV 異文化との対話 137
1 文化の翻訳 138
  文明の対話/言語と非言語/コミュニケーションの三段階/象徴レベルを理解することの重要性/文化は翻訳できるのか/早い情報と遅い情報
2 「混成文化」とは 159
  「純粋な文化」というものがあるか/「混成文化」の時間/「混成」面から文化を比較する/「混成度」の問題
3 文化の境界に生きる 169
  現代は移動の時代/ディアスポラというあり方/ディアスポラの場所/映画と越境/文化を制するものは世界を制する
4 自文化と異文化 184
  伝統文化の破壊と喪失/ノスタルジーから自文化へ/自文化を通して異文化に到達する/自文化の中に異文化を見る/文化交流の重要さ


あとがき(二〇〇一年六月二五日 青木保) [199-212]
参考文献 [209-211]





【メモランダム】
・元は教育テレビの教材。

 本書は、一九九八年七月から九月にかけて三か月間、週一回NHKテレビの「人間大学」で行った一二回にわたる講義のテキストとして『異文化理解への12章』という題名で日本放送出版協会から出版されたものもとに、大幅な加筆修正を施し、全体の構成も変え、岩波新書として出したものです。(209ページ)