著者:桜井 徹[さくらい・てつ](1960-) 法哲学。
装幀:南 琢也[みなみ・たくや] グラフィックデザイン。
件名:医療倫理
件名:遺伝子工学
件名:優生学
NDLC:SC47
NDC:490.1 自然科学 >> 医学 >> 医学哲学
NDC:490.15 自然科学 >> 医学 >> 医学哲学 >> 医学と倫理
【目次】
はしがき [i-iv]
目次 [v-xii]
序章 リベラル優生主義の原理
第一節 遺伝子介入の可能性 007
一 着床前遺伝子診断
二 生殖的クローン技術
三 遺伝子工学
第二節 リベラル優生主義とは何か 010
一 「生殖の自由」のラディカルな拡張
二 治療と改良の道徳的等価性
三 遺伝子への介入と環境への介入との道徳的等価性
四 二つの補助的論点
五 リベラル優生主義と民主的選択
六 Eugenicsの訳語についての補論
第一章 優生主義の由来
第一節 人類の遺伝的改良の試み 024
一 『最後にして最初の人間』
二 「遺伝学者有志のマニフェスト」
第二節 優生主義の歴史的淵源 031
一 フランシス・ベーコンにおける人間本性の科学的改造
二 トマス・R・マルサスの救貧法制批判
三 アルフレッド・R・ウォレスによる人間社会への自然選択説の適用
四 フランシス・ゴールトンの優生学の構想
五 ウィリアム・R・グレッグの「社会の退化」
六 グレッグにおける進歩
七 チャールズ・ダーウィンの社会ダーウィニズム
第二章 二〇世紀における改革派優生主義――J・B・S・ホールデーンとハーマン・J・マラー
第一節 ゴールトンにおける人間の自己進化 068
一 優生学の定義
二 ゴールトンの優生学とナショナリズム
三 ゴールトンにおける世論と強制
四 ゴールトンの継承者たち
第二節 体外発生技術による改革派優生主義――J・B・S・ホールデーン 080
一 『ダイダロス』における積極的優生主義
二 生物学的発明という「倒錯」
第三節 社会改革と精子選択――ハーマン・J・マラー 089
一 『夜から逃れて』における改革派優生主義
二 「人間の生物的退化」と社会的優生主義
三 人類による自己進化
四 マラーと遺伝子工学
第四節 マラーの優生主義が意味するもの 104
一 精子選択の継承者
二 精子選択の意味と問題点
第三章 リベラル優生主義の倫理的正当化
第一節 現代遺伝学におけるリベラル優生主義 111
一 シンポジウム「ヒト生殖細胞系列を設計する」
二 遺伝子工学による人間の自己進化
第二節 現代正義論におけるリベラル優生主義 123
一 ロナルド・ドゥオーキンの倫理的個人主義
二 ジョン・ロールズの「社会的資産としての遺伝的資質」
三 ロバート・ノージックの遺伝子スーパーマーケット
四 リベラルな正義論にとっての人格とゲノム
第四章 リベラル優生主義への反論と応答
第一節 技術的反論 134
一 エヴリン・フォックス・ケラーにおける遺伝子の構造と機能
二 ハッバード、ルウォンティン、ホーによる遺伝子決定論批判
三 中央集権的遺伝子と分権的遺伝子
四 遺伝子への介入と環境への介入
五 遺伝子工学の長期的リスク
六 ヒト生殖細胞系列への損傷
第二節 政治的反論 151
一 社会的格差の拡大
二 援助減少論
三 表現主義的反論
四 社会の協力枠組みの改革
五 「包摂される利益」と「最大化利益」
六 「障碍者を生む自由」と「障碍者を生まない自由」
第三節 哲学的反論 163
一 人権と生物学的人間本性
二 フランシス・フクヤマにおける道徳的秩序と人間本性
三 ユルゲン・ハーバーマスと「対称的承認関係の侵食」
四 ニコラス・エイガーの応答
終章 リベラル優生主義のゆくえ――福音か災厄か
第一節 遺伝子改良の原動力と自己規制 177
一 市場経済と生物学的欲求
二 「機会の平等」と遺伝子介入
三 市場原理に基づく遺伝子介入
四 「開かれた未来への権利」と遺伝子介入
五 リベラル優生主義とハーバーマス
第二節 リベラル優生主義の限界 193
一 肉体的改良
二 知的改良
三 道徳的改良
第三節 生殖における国家の役割と限界 200
一 国家は「将来世代の遺伝的福利の保護者」か
二 社会的目的のための道徳的改良
第四節 結び 209
一 ヒト生殖細胞系列遺伝子工学への懐疑の源泉
二 遺伝子改良は人間の「経験」を希薄にするのか
三 リベラル優生主義の進路をいかにコントロールすべきか
注 [227-237]
あとがき [238-240]
参考文献 [241-253]
事項索引 [254-257]
人名索引 [257-260]
