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『マクロ経済学・入門〈第2版〉』(福田慎一,照山博司 有斐閣アルマ 2001//1996)

著者:福田 慎一
著者:照山 博司
シリーズ:有斐閣アルマ Basic


[改訂の履歴]
第1版 1996年11月
第2版 2001年04月
第3版 2005年04月
第4版 2011年04月
第5版 2016年03月



【目次】
目次 
著者紹介 


第1章 GNPとは何だろうか? 一国の経済力の指標 001
1 GDP国内総生産) 一国の経済力を測る指標 002
  生産活動のとらえ方 (2)
  二重計算の問題 (2)
  粗付加価値とGDP (3)
  最終生産物とGDP (4)
  国内純生産(NDP) (5)
2 三面等価の原則 生産=所得=支出 005
  分配面からみたGDP (5)
  国内総支出(GDE) (6)
  三面等価とマクロ的循環構造 (7)
3 GDPの範囲 GDPに含まれるもの・含まれないもの 010
  GDPを計算するうえでの原則 (10)
  政府の生産活動 (10)
  帰属価格 (11)
  GDPを計算するうえでのもう1つの原則 (11)
4 「国内」の概念と「国民」の概念 日本人による外国での生産活動 012
  国民と国内 (12)
  国民総生産(GNP)と国民総所得(GNI) (12)
  GNPとGDPの差 (13)
  国際的なGDP重視傾向と国民所得 (15)
5 名目値と実質値 価格変動の影響はどのように取り除くか? 016
  名目GDP (16)
  実質GDP (17)
  GNPデフレーター (18)
6 景気循環の考え方 日本のGDPはどのように変動してきたか? 019
  景気循環とトレンド (19)
  景気動向指数 (21) 
  戦後日本の景気婚環 (24)
  バブルと失われた10年 (25)


第2章 消費と貯蓄はどのようにして決まるか? 消費と貯蓄の理論 029
1 ケインズ型の消費関数 伝統的な消費関数の理論 030
  可処分所得と消費 (30)
  図による説明 (30)
  貯蓄関数 (32)
2 ケインズ型の消費関数の説明力 消費関数をめぐる謎 032
  2つのタイプのデータ (32)
  クロスセクション・データの結果 (33)
  長期の時系列データの結果 (34)
  短期の時系列データの結果 (35)
  矛盾する推測結果 (36)
3 ライフサイクル仮説 一生を通じた消費計画 037
  生涯所得と消費 (37)
  図による説明 (38)
  統計的事実の説明 (39)
4 恒常所得仮説 競馬でもうけたお金は消費にまわすか? 040
  恒常所得と変動所得 (40)
  統計的事実の説明 (41)
5 流動性制約と消費 お金を自由に借りられない場合の消費 042
  借入の制約 (42)
  制約の消費への影響 (42)
6 日本の貯蓄率と国際比較 日本人はどのような貯蓄行動をとってきたか? 044
  貯蓄率の推移 (44)
  高い日本の国民貯蓄率 (46)
  家計貯蓄率の国際比較 (46)
7 日本の貯蓄率はなぜ高い? 並存するいくつかの学説 049
  データの問題 (49)
  高い高齢者の貯蓄率 (50)
  予備的動機と意図しない遺産 (51)
  遺産動機と意図された遺産 (51)
  その他の理由 (54)


第3章 設備投資と在庫投資 マクロ経済学における投資 063
1 企業の設備投資 設備投資とは? 064
  資本ストックと投資 (64) 
  日本のGDPと投資 (65)
  設備投資と景気循環 (66)
2 投資の決定要因 企業は何のために投資をするのか? 068
  フローとストック (68)
  資本ストックの決定問題 (69)
3 資本の限界生産性 資本ストックの増加による収入 070
  資本の限界生産性の逓減 (70)
  資本の限界生産性の逓減の図解 (71)
4 資本の使用者費用 資本ストックの増加にともなう費用 073
  資本の使用者費用の構成要素 (73)
  資本減耗の費用 (73)
  利子の費用 (75)
5 望ましい資本ストック 企業の利潤を最大にする資本ストック 076
  望ましい資本ストックの決定 (76)
  望ましい資本ストックの図解 (77)
  利子率と望ましい資本ストックとの関係 (78)
  資本の限界生産性が及ぼす効果 (79)
6 新古典派の投資理論 望ましい資本ストックを実現する投資水準 080
  新古典派の投資理論の考え方 (80)
  投資の変動要因 (81)
7 ジョルゲンソンの投資理論 投資の調整速度の重要性 081
  ジョルゲンソンの投資理論とその特徴 (81)
  ジョルゲンソンの投資理論の問題点 (82)
8 調整費用モデル 調整費用を考慮した投資モデル 083
  ペンローズ効果 (83)
  調整費用が存在する場合の投資決定 (84)
9 在庫投資 在庫投資とは? 085
  在庫投資の内訳 (85)
  マクロ的にみた在庫投資 (87)
  在庫投資の変動と景気循環 (88)
10 在庫の生産平準化 在庫の役割はなにか? 089
  生産平準化の理論 (89)
  生産平準化の理論の説明力 (91)


第4章 金融と株価 マクロ経済における金融の役割 095
1 企業の資金調達の手段 マクロ経済における資金の流れ 096
  貯蓄と投資の関係 (96)
  銀行借入による資金調達 (96)
  社債による資金調達 (98)
  株式による資金調達 (99)
2 家計の資産選択 貯蓄をどのように運用するか? 100
  収益性と安全性 (100)
  危険資産と安全資産 (101)
  リスク・プレミアムと裁定条件 (102)
3 株価の決定理論 株価はどのように決定されるか? 103
  株式の収益率と裁定条件 (103)
  株価の理論値:簡単なケース (104)
  株価の理論値:一般的なケース (104)
  株価の理論値の説明力 (106)
4 トービンのq理論 株価にもとづく投資理論 111
  株価と企業価値 (111)
  トービンのqとは? (111)
  トービンのqにもとづく投資 (112)
5 投資理論の実証分析 さまざまな投資理論の説明力 114
  理論と現実との乖離 (114)
  トービンのqの計測に必要な調整 (114)
  トービンのq理論による分析結果 (116)
6 流動性制約と投資 お金を自由に借りられない場合の投資 119
  自己資金の重要性 (119)
  流動性制約の投資への影響 (120)
  日本のメイン・バンクの役割 (121)


第5章 貨幣の需要と供給 貨幣の役割と貨幣供給 125
1 貨幣の機能 貨幣は何のために存在しているのか? 126
  価値尺度 (126)
  交換手段 (126)
  価値の保蔵手段 (127)
2 貨幣の概念 何を貨幣と呼ぶか? 128
  流動性と貨幣 (128)
  貨幣の定義 (129)
  日本の貨幣供給量の推移 (130)
3 貨幣需要の動機 何が貨幣需要を増やすか? 132
  取引動機 (132)
  予備的な貨幣保有 (133)
  資産選択としての貨幣需要 (133)
4 貨幣需要関数 国民所得と利子率に依存する関数 134
  一国全体の貨幣需要 (134)
  貨幣数量説 (135)
  ケンブリッジ方程式 (136)
5 貨幣需要関数の安定性 貨幣需要関数は安定的か? 137
  安定した貨幣需要関数の重要性 (137)
  貨幣紛失の問題 (138)
  日本の貨幣需要関数 (139)
  貨幣需要関数が不安定となった理由 (140)
6 ハイパワード・マネーと貨幣の供給 貨幣供給に関する標準的な考え方 142
  ハイパワード・マネー (142)
  貨幣乗数 (144)
7 貨幣供給量のコントロール方法 代表的な3つの手段 145
  貨幣供給量のコントロール (145)
  公定歩合政策 (146)
  公開市場操作 (146)
  法定準備率操作 (147)
8 利子率の決定理論 貨幣供給による利子率のコントロール 148
  利子率の決定 (148)
  貨幣供給コントロールの問題点 (150)


第6章 乗数理論とISーLM分析 総需要に注目した経済分析 155
1 ケインズ経済学の登場 古典派経済学に代わるマクロ経済学の考え方 156
  『一般理論』が生まれた背景 (156)
  ケインズ経済学の発展 (157)
  財政・金融政策の重要性 (157)
2 有効需要の原理 需要によって決定される国民所得 158
  政府が存在する場合の財市場の有効需要 (158)
  可処分所得ケインズ型消費関数 (159)
  均衡国民所得 (159)
  均衡国民所得の図解 (160)
  有効需要が総生産量を決定する理由 (162)
3 乗数理論 有効需要を増加させたときの効果 163
  乗数効果 (163)
  政府支出乗数の大きさ (164)
  投資乗数 (166)
  租税乗数 (167)
  均衡予算乗数の定理 (170)
4 IS曲線 利子率に依存した財市場の均衡 172
  利子率と投資 (172)
  IS曲線 (173)
  数式でみたIS曲線 (173)
  政府支出や租税の増加とIS曲線のシフト (175)
5 貨幣市場とLM曲線 ケインズ経済学における利子率の理論 177
  流動性選好理論とLM曲線 (177)
  数式でみたLM曲線 (180)
  貨幣供給量の増加とLM曲線の右方シフト (180)
6 ISーLM分祈 有効需要の原理と利子の理論の統合 181
  財市場と貨幣市場の統合 (181)
  図による説明 (182)
  数式による説明 (183)
7 ISーLM分析と財政・金融政策 国民所得を増加させる経済政策 184
  財政政策 (184)
  金融政策 (186)


第7章 経済政策の有効性 経済政策はなぜ必要か? 191
1 景気循環と経済政策 マクロ経済において経済政策はなぜ必要か? 192
  伝統的な景気循環の理論 (192)
  景気循環の原因 (192)
  経済政策の必要性 (193)
2 トレンドの変動 潜在的な成長経路の変化 195
  トレンド自体の変動 (195)
  単位根過程 (197)
  トレンドが変化することは重要か? (198)
  構造改革景気対策か? (198)
3 ISーLM分析における経済政策の有効性 財政政策と金融政策のどちらが有効か? 200
  財政政策とクラウディング・アウト (200)
  金融政策の有効性 (202)
  利子率のゼロ制約と流動性のワナ (204)
4 マクロ計量モデルの役割 その重要性と問題点 207
  マクロ計量モデル (207)
  マクロ計量モデルの大型化 (208)
  ルーカス批判 (208)
  ルーカス批判の影響 (210)
5 マネタリズムの批判 ルールvs. 裁量 210
  マネタリズムとは? (210)
  政策のタイミング (211)
  名目利子率と実質利子率 (212)
  日本における名目利子率と実質利子率 (213)


第8章 財政赤字国債 政府支出拡大のマイナス面  217
1 財政政策の再考 政府支出の拡大がもたらすもの 218
  政府支出の拡大の便益 (218
  政府支出の拡大のコスト (219)
  国債の種類 (219)
  日本の財政赤字の現状 (220)
2 国債の役割と問題点 政府の借金はなぜ問題となるのか? 222
  国債の役割 (222)
  国債の負担の問題 (223)
  国債発行のその他の問題点 (224)
3 日本の財政赤字 政府の借金はなぜ大きくなったのか? 225
  日本の財政赤字の累積 (225)
  日本の財政赤字の原因 (227)
4 国債の中立命題 財源調達方法の違いは影響を与えるか? 228
  国債の影響は中立? (228)
  国債の中立命題(リカードの等価定理) (229)
  生存期間が有限な場合の中立命題 (230)
  国債の中立命題は現実に成立するのか? (231)
5 課税平準化の理論 課税の社会的コストと国債の役割 233
  課税方式と中立命題 (233)
  課税平準化の理論とは? (234)


第9章 インフレーション 価格調整とインフレーション 237
1 戦後日本の一般物価水準の推移 CPIとWPIでみた日本のインフレ 238
  CPIやWPIとは? (238)
  日本のインフレ率 (238)
2 ディマンドプル・インフレーション 超過需要が原因のインフレ 241
  マネタリストの考え方 (241)
  貨幣数量説にもとづく例 (242)
  完全雇用とインフレ (243)
  財政政策の例 (243)
  金融政策の例 (245)
3 コストプッシュ・インフレーション 費用の上昇が原因のインフレ 246
  コストと価格水準 (246)
  コスト上昇の原因 (247)
  スタグフレーション (247)
4 予想されないインフレのコスト 予期せぬ所得の移転 249
  インフレはなぜ悪いのか? (249)
  利子率の例 (250)
  賃金の例 (251)
  不確実性の問題 (251)
5 予想されたインフレのコスト 相対的には小さなコスト 252
  予想されたインフレ (252)
  靴のコスト (253)
  メニュー・コスト (253)
6 ハイパーインフレーション 激しい物価の上昇の原因と影響 254
  ハイパー・インフレーションとは? (254)
  インフレ税 (255)
  ハイパー・インフレのコスト (256)
7 インフレ率と相対価格の変動 インフレと実体経済の関係 257
  相対価格とは? (257)
  インフレ率と相対価格の変動 (258)
  「マクロ供給ショック」説 (259)


第10章 失業 マクロ経済における労働市場 263
1 労働市場と失業 失業はなぜ発生するのか? 264
  古典派経済学の濯用理論 (264)
  名目賃金の硬直性と非自発的失業 (266)
  賃金の下方硬直性 (267)
2 フィリップス曲線 インフレと失業の関係 268
  フィリップス曲線とは? (268)
  日本のフィリップス曲線 (270)
  アメリカのフィリップス曲線 (272)
3 自然失業率仮説 短期と長期のフィリップス曲線 274
  自然失業率 (274)
  貨幣錯覚 (275)
  図による説明 (277)
4 労働の部門間シフトと失業率の変動 失業率の変動に関する代替的な考え方 279
  自然失業率の変動 (279)
  リリエンの研究 (280)
  リリエンの研究に対する批判 (281)
  日本の例 (283)
5 日本の失業率はなぜ低い? なぜ不況期に失業率があまり上昇しないのか? 285
  失業率の国際比較 (285)
  日本の失業率の特徴 (286)
  日本の失業率はなぜ「低い」? (288)
  失業率の定義 (288)
  労働の保蔵 (290)
  求職意欲の喪失効果 (291)
  その他の要因 (292)
6 1990年代の日本の失業率 なぜ日本の失業率は上昇しているのか? 293
  1990年代のベバリッジ曲線 (293)
  若年者と高齢者の失業 (294)
  その他の要因 (294)


第11章 経済成長理論 経済はなぜ成長するのか? 297
1 経済の成長 持続的な経済の発展 298
  経済成長とは? (298)
  日本の経済成長 (299)
  経済成長のトレンド (299)
2 経済成長の源泉 経済成長をもたらすものは何か? 302
  経済の供給能力 (302)
  経済成長の源泉 (302)
  第3の源泉 (304)
3 経済成長理論 経済成長に関する2つの考え方 304
  ハロッド=ドーマー理論 (304)
  新古典派経済成長理論 (306)
4 成長会計 経済成長をもたらす要因の分析 307
  成長要因の分解 (307)
  各要因の貢献度 (308)
  技術進歩率 (309)
5 成長会計の計測例 日米両国の経済成長の源泉は何だったのか? 312
  計測するうえでの工夫 (312)
  日本とアメリカの成長会計 (312)
  先進国の成長会計の国際比較 (315)
6 収束の概念 経済成長に成功した国と失敗した国 318
  収束とは? (318)
  東アジアの高成長 (320)
  東アジアの奇跡 (320)
  幻の東アジア (323)
7 内生的経済成長理論 新しい経済成長理論 324
  新古典派経済成長理論の限界 (324)
  内生的経済成長理論とは? (325)
  人的資本の役割 (327)
  技術や知識の外部性 (328)


第12章 オープン・マクロ経済 為替レートと経常収支 333
1 国際収支表 外国との取引の収支を示す指標 334
  国際収支表とは? (334)
  最近の日本の国際収支 (335)
  日本の経常収支の長期的趨勢 (337)
2 為替レート 各国の通貨の交換価値 340
  為替レートとは? (340)
  為替レートの決定メカニズム (341)
  変動相場制 (342)
  固定相場制 (343)
3 国際通貨制度の推移 為替レートはどのように決められてきたか? 345
  国際金本位制 (345)
  IMF体制(ブレトンウッズ体制) (346)
  管理された変動相場制 (346)
4 為替レートの決定要因 金融資産の取引の重要性 348
  伝統的な考え方 (348)
  アセット・アプローチ (349)
  投機と為替レート (351)
5 経常収支の決定要因 何が経常収支を決定するうえで重要か? 353
  弾力性アプローチ (353)
  アブソープション・アプローチ (355)
  貯蓄・投資バランス・アプローチ (357)
  貯蓄・投資バランスでみた日米の経常収支 (358)


練習問題の解答例 361
索引 370



【Column一覧】
(1)大きくなった日本のGNPとGDP 14
(2)長期景気循環 26
(3)耐久消費財 43
(4)アメリカの家計貯蓄率の低下 48
(5)高い地価と住宅購入に関連した貯蓄 53
(6)家計の貯蓄目的 55
(7)家計貯蓄率動向の謎 58
(8)規模の経済性:資本の限界生産性の逓増 71
(9)実際の資本減耗の費用 74
(10)日本におけるバブル 108
(11)バブルの歴史的経験 110
(12)調整費用モデルとトービンのq理論 113
(13)加速度原理 115
(14)タイムトゥビルド(time-to-build) 118
(15)流動性制約の検証 122
(16)誤差修正モデルによる貨幣需要関数の計測 141
(17)日本銀行の目的と機能 143
(18)テーラー・ルール 152
(19)実際の政府支出の内訳 169
(20)ビルトイン・スタビライザー 171
(21)高橋是清の経済政策 187
(22)戦前と戦後の景気循環比較 194
(23)財政政策と金融政策ではどちらがラグが長いか? 212
(24)アメリカの財政赤字はなぜ削減されたか? 221
(25)政府も破産することがある? 235
(26)物価指数 240
(27)生産性の上昇とデフレーション 248
(28)日米で異なる失業率の定義 289
(29)数式による経済成長の要因分解 308
(30)経済成長への労働と資本ストックの貢献 310
(31)生産性のパラドックス 314
(32)技術進歩の類型 317
(33)政府の介入は経済成長を促進するか? 322
(34)インフレが経済成長へ与える効果 329
(35)国際収支表の改正 339
(36)予灘できない為替レートの動き 351
(37)Jカーブ効果 354