著者:佐和 隆光[さわ・たかみつ](1942-) 計量経済学、環境経済学。
カバー・本扉デザイン:持塚 孝[もちづか・たかし]
挿画:塩谷 博明[しおや・ひろあき](1953-) イラスト。
シリーズ:同時代ライブラリー;072
NDC:361.5 文化.文化社会学:文化変容,社会進歩,社会解体
NDC:502.1 技術史.工学史
【目次】
目次 [iii-vi]
一 近代化と技術革新 003
技術革新という新造語
傾斜生産方式とドッジ・ライン
戦後民主主義と技術革新
アトムズ・フォア・ピース
宇宙への夢
科学技術振興政策の発揚
巨大技術のもつディスプレイ効果
三種の神器
「文化」としての技術
ニ マスメディアとマイ・カー 033
テレビ「文化」の台頭
なぜ消費の「画一化」だったのか
マイ・カー時代の到来
コンピュータ社会の未来図
社会「工学」の可能性
賢明な政府と愚かな大衆
理性の濫用?
三 束の間の反技術 061
アポロ計画の成功
環境保護運動の高揚
青い地球はだれのもの
成長の限界の多元化する価値
ラディカル社会科学運動とその背景
科学の相対性
高度成長パラダイムの解体
四 技術の復権 089
石油危機の襲来
市場の復権
ソフトパス対ハードパス
技術イデオロギーの復権
等身大の技術
軽薄短小化する技術
国際公共財としての巨大技術
市場と政府
五 高度情報化社会を彩る「文化」 122
ソフトノミックスの可能性
情報化の意味するもの
コンピュータと社会科学の変容
二つの「情報化」のコントラスト
高度情報化社会のパラドックス
ストック社会からフロー社会へ
倫理的空白期の到来
「知識」とはなにか
社会経済のソフト化と保守化
アダム・スミスのテーゼの由来
日本経済のソフト化
両体制間の離反
社会主義国の情報化
国際的なケインズ問題
脳とコンピュータ
六 技術革新のもたらす「不調和」 186
ロボタイゼーションのもたらすもの
輸出される「不調和」
「包装」としてのソフトウェア
サービス化社会を襲う産業の「空洞化」
公共的関心の稀薄化
なにが「生産的」労働なのか
ロボットとサービス業
ロボットと人間
サービス雇用拡大の可能性
労働倫理観の変革の可能性
日本産業に「空洞化」はありうるか
「知価」としてのメンテナンス
七 さて何処へ 230
「文化」のコンパスとしての経済思潮
リベラリズムの後退
技術革新の逆説
世紀末への展望
ケインズ派大連合の再構築
国際協調の政治経済学
倫理的空白期を超えて
註 [252-264]
掲載図版提供一覧 [265]
同時代ライブラリー版に寄せて(一九九一年五月 佐和隆光) [267-270]