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『人体 失敗の進化史』(遠藤秀紀 光文社新書 2006)

著者:遠藤 秀紀[えんどう・ひでき](1965-) 獣医学、比較解剖学、“遺体科学”。獣医師。
NDC:481.1 一般動物学 >> 動物形態学.動物解剖学


人体 失敗の進化史 遠藤秀紀 | 光文社新書 | 光文社


【目次】
まえがき [003-006]
目次 [007-010]


序章 主役はあなた自身 011
  私の仕事
  いま、何をすべきか
  闘いの始まり
  出会いのシーン
  最高の場


第一章 身体の設計図 205
1-1 肩の骨の履歴 025
  魅惑のフライドチキン
  肩に隠された細工
  肩の太古の基本設計
  設計図の“描き換え”
  運命を分けた設計変更
  さまよえる鎖骨

1-2 ハートの歴史 040
  心臓の古いかたち
  皮一枚だった心臓
  機械の設計図との違い


第二章 設計変更の繰り返し 049
2-1 五億年の戸惑い 049
  勘違い、ミス、失敗、偶然……

2-2 骨を生み出す 053
  音の役割
  狙いと結果の隔たり
  進化の常道

2-3 音を聴き、ものを噛む 060
  耳小骨入門
  その場しのぎの進化
  狙われた顎の骨
  結果オーライの大成功
  顎をどうプレゼントするか
  鰓を拝借
  迷いの跡

2-4 四肢を手に入れる 080
  手足の誕生
  奇跡的発見
  またもや設定変更と勘違い

2-5 臍の始まり 091
  カメの臍
  空前の設計変更
  改造品の傑作

2-6 空気を吸うために 099
  左右対称を崩す
  お荷物としての肺
  左右バラバラの身体

2-7 天空を掌中に 109
  翼の原材料
  コウモリだけの逸品
  翼の発明者たち
  飛ぶための大改造


第三章 前代未聞の改造品 125
3-1 二本足の動物 125
  待ち受ける遺体の罠
  ペンギンの教訓
  ヒトを作り始める
  偶然の産物
  猿人たちの出現

3-2 二足歩行を実現する 141
  ヒトたるものの足
  アーチに託すバランス
  足の緻密なデザイン
  身体を九〇度傾ける
  内蔵を“固定”する
  巨大なヒップの謎
  筋肉の設計変更
  S字に込められた意匠

3-3 器用な手 166
  親指を回すために
  母指対向性の実現

3-4 巨大な脳 172
  脳の“力量”
  桁外れの大きさ
  左右の役割分担
  機能の分化はなぜ起きたのか
  ヒトゆえの事例

3-5 女性の誕生 185
  月に魅入られた臓器
  ヒトの繁殖戦略
  乳母要らず
  なぜ月経があふのか


第四章 行き詰まった失敗作 197
4-1 垂直な身体の誤算 197
  上下に走る血の道
  天井の放蕩息子
  追い詰められた心臓
  冷え性の舞台裏

4-2 現代人の苦悩 207
  逃げ出す椎間板
  脱腸の真実
  肩こりへのスパイラル
  ホモ・サピエンスとは何だったのか


終章 知の宝庫 221
  遺体こそが語る
  動物園とともに
  動物園は科学の主役
  遺体が繋ぐ動物園と私
  熱意あふれる動物園
  文化を壊す拝金主義
  遺体科学事始め
  市民と文化の未来


あとがき(二〇〇六年三月 遠藤秀紀) [245-249]
参考文献 [250-251]