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『解釈人類学と反=反相対主義』(Clifford Geertz[著] 小泉潤二[訳] みすず書房 2002//2002)

著者:Clifford James Geertz(1926-2006) 文化人類学
編・訳・解説者:小泉 潤二[こいずみ・じゅんじ](1948-) 文化人類学
NDC:389.04 民族学文化人類学


解釈人類学と反=反相対主義 | みすず書房

 『ヌガラ』や『ローカル・ノレッジ』などで知られるアメリカの人類学者として、ギアツは文化相対主義を批判すると同時に、反相対主義も批判する。それは、文化性を越えるところに道徳性を位置づけ、文化性も道徳性もさらに越えるところに知性を位置づけることによってのみ、相対主義的アプローチを退けられると思い込んでいるからである、と。ギアツの立場は、反=反相対主義である。
 本書は、日本での3回の講演も含め、アメリカを代表する知性の日本語版オリジナルの論集である。みずからの思想遍歴を語り、初期のインドネシアでのフィールドワークの実状を説明し、自分の立場を鮮明にしつつ、現代世界を論じた本書は、著者のエッセンスであるとともに、難解で知られるギアツ思想への最良の入門書にもなっている。

【目次】
はじめに(編訳者) [i-iii]
目次 [iv-v]


  第 I 部 遍歴

第1章 アジア研究と私——福岡アジア文化賞受賞記念講演 002


第2章 遍歴の回想 012


  第 II 部 多様性

第3章 文化の政治学——分解する世界とアジアのアイデンティティ 044


第4章 反=反相対主義——米国人類学会特別講演 059
1  059
2  066
3  072
4  084
5  091


  第III部 経済と文化

第5章 バザール経済——農民市場における情報と探索 096
1  097
2  099
3  100
4  101
5  102
6  104


第6章 一九世紀バリの交易拠点 108
1  108
2  110
3  112
4  114
5  118
6  121
7  124


第7章 インドネシアの二共同体の社会変化と経済発展——事例研究 127
モジョクト——ジャワの市場町 127
タバナン——バリの宮廷町 131
モジョクトの経済発展 134
  伝統的バザール経済
  発展する会社〔ファーム〕型経済
  興隆する中間層が直面する諸問題
タバナンの経済発展 147
  農村の社会構造と経済組織
  タバナンの貴族層と会社型経済
  上部カースト革命と伝統の限界
    一 実業組織
    二 宗教とイデオロギーダイナミクス
    三 政治による発展と経済による発展
    四 都市化
結論 160


第8章 文化と社会変化——インドネシアの事例 166
1  166
2  172
3  178
4  185
5  190


  第 IV 部 展望

第9章 言われつづけてきたこと――反=反相対主義還元論(小泉潤二) 
遍歴 196
  偶然
  人類学の外で
多様性 202
  多様性の活用
  力としての文化
  反=反相対主義
経済と文化 208
  第III部の経済論文
  経済発展の理解
  文化の経済学
  文化の脱外在化
言われつづけてきたこと 221


注釈 [227-248]
おわりに(二〇〇二年四月 小泉潤二) [249-252]
引用文献 [v-xxiv]
人名索引 [i-iv]