著者:中島 克治[なかじま・かつじ] 国語教師。
NDC:817 国文解釈
生活人新書 323 20歳からの<現代文>入門 ノートをつけながら深く読む | NHK出版
【目次】
はじめに [003-006]
目次 [007-014]
序章 今だからこそ、〈現代文〉 015
「本を読む」ことの先へ
科目の「現代文」から大人の〈現代文〉へ
「国語は苦手」と思いすぎない
仕事にも人生にも役に立つ
試験のためではない真の「読解力」
題材をどう選ぶか
迷ったときの「よしもと」と「村上」
マンガでもいい
断片的に読んでもいい
読みやすい本、読みにくい本
ライトノベルとシリーズもの
再読のすすめ
読むためにノートを作る
手で書くことで深まるもの
ノートを再読する効能
第1章 中島流「読解ノート」のつけ方 047
1作品、ノート7ページが基準
[ステップ1]表紙をコピーして貼り、題材を選んだ理由を添える
[ステップ2] 抜粋、コメントなどを記す
[ステップ3] 要約する(400~800字程度)
[ステップ4]論述する(800~1500字程度)
第2章 近代小説を読解する――『こころ』(夏目漱石) 059
近代小説の「名作」を読むということ
今だからこその「読み」の深まりと広がり
あとから響いてくるもの
『こころ』という作品
[ステップ1]『こころ』の表紙と選んだ理由
【解説】『こころ』の表紙からうかがえること
[ステップ2]『こころ』からの抜粋、コメント
【解説】 全体の構成を押さえる
テーマをとらえる
独自の視点を持つ
作品の核心に触れる
筆者の書き分けに注目する
それぞれの章の関連性を考える
[ステップ3] 「こころ』を要約する
【解説】 まだ作品を読んでいない人を想定し、細部をていねいに
[ステップ4] 「こころ』を論述する
【解説】 ひとつのテーマ、ひとつの視点
論拠をしっかりさせる
論旨をぼかさない
読解のヒント①――連載小説だったことの意味
読解のヒント②――当時の社会背景を考える
[ステップ4]『こころ』を批評する
【解説】「こころ」という言葉
コラム 「こころ』と私
第3章 現代小説を読解する――『ノルウェイの森』(村上春樹) 101
現代小説を読むということ
村上春樹氏の小説
『ノルウェイの森』という作品
[ステップ1]ノルウェイの森」の表紙と選んだ理由
【解説】 「ノルウェイの森』の表紙からうかがえること
[ステップ2]「ノルウェイの森』からの抜粋、コメント
【解説】 物語の「時間軸」を意識する
表記の違いによる筆者の調箇所に注目する
なぜ「乾いた」感じがするのか――「普通」という言葉
「僕」と他の登場人物との関係性
『ノルウェイの森』 =再生の物語
性
読解のヒント①――回想という形式と時代背景
読解のヒント②――手紙の効果
[ステップ3]『ノルウェイの森』を要約する
【解説】 長編要約のポイント
[ステップ4]『ノルウェイの森』を論述する
【解説】「普通」という言葉を掘り下げる
コラム 「ノルウェイの森」と私
第4章 読解のコツと楽しみ 139
吉田修一『悪人』を読んでみる
ノートを作る前に、身近な人に「語る」
よしもとばなな『デッドエンドの思い出』を読んでみる
世界が開けて見える文章
「幸せ」というもの
読者に寄り添う「聞き役」の存在
国語問題としてよしもと作品をとらえたら
「絵本」を読んでみる
深くて素朴なメッセージ
第5章 評論文を読解する――『ことばと国家』(田中克彦)
小説でなく、「評論文」を読むということ
作家の意図を超える「小説」
筆者が先導し論を構築する「評論」
評論文を選ぶポイント
おすすめの評論文
田中克彦「ことばと国家』という評論
[ステップ1]『ことばと国家』の表紙と選んだ理由
【解説】 『ことばと国家』の表紙からうかがえること
[ステップ2]『ことばと国家』からの抜粋、コメント
【解説】 重要部分が明確な評論文/このノートだけで誤解なく伝える
筆者の主張を裏づける事例をひろう
筆者の盲点もつく結論は何か
[ステップ3] 「ことばと国家』を要約する
【解説】 抜粋メモがそのまま要約となる
[ステップ4] 『ことばと国家』を論述する
【解説】 筆者の主張の根源を考える/それでもテーマはひとつに絞る
第6章 読解練習問題を解いてみる 195
練習問題で読解のコツをつかむ
[読解問題]村上陽一郎『時間の科学』より〜「時が満ちる」とは〜
[解答例]
[解説]
終章 より深い「読み」へ――豊かな「交わり」に向けて 213
どうしても書けないときは……
問題意識 = テーマはどこから生まれるか
作品と本気で付き合う
「自分」と向き合うために
「他者」と出会うために
20歳からの〈現代文〉ブックガイド 225
おわりに(2010年6月 中島克治) [240-241]