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『日本を変える「知」――「21世紀の教養」を身に付ける〈SYNODOS READINGS〉』(荻上チキ,芹沢一也[編] 光文社 2009)

編者:芹沢 一也[せりざわ・かずや] (1968-) 近代日本思想史、現代社会論
編者:荻上 チキ[おぎうえ・ちき] (1981-) テクスト論、メディア論
著者:飯田 泰之[いいだ・やすゆき] (1975-) マクロ経済学、経済政策
著者:鈴木 謙介[すずき・けんすけ] (1976-) 理論社会学
著者:橋本 努[はしもと・つとむ] (1967-) 社会哲学
著者:本田 由紀[ほんだ・ゆき] (1964-) 教育社会学
著者:吉田 徹[よしだ・とおる] (1975-) 比較政治学、ヨーロッパ政治
装丁:渡邊 民人(TYPEFACE)
イラスト:坂木 浩子
備考:ウェブマガジン「αシノドス」を加筆修正したもの。

【目次】
はじめに(芹沢一也) [003-008]
目次 [009-015]


I 「経済学っぽい考え方」の欠如が日本をダメにする [飯田泰之] 017

セミナー内容の紹介荻上チキ] 018

  エコノミストの思考法へ
  マル経王国の残滓
  経済学的思考の二つの基本
  輸入学問における訳語問題
  自由貿易はつねに「正しい」
  格差や利益分配の不平等がある場合は?
  ミクロ経済政策の不可能性
  官僚に経営能力はない
  ティンバーゲンの定理
  ティンバーゲンの定理のイミ
  マンデルの定理 
  イメージにすぎない国際競争力
  アメリカの労働政策の成功
  無力な財政政策
  競争とは何か?
  行政指導の不在がもたらした日本経済の成功
  日本の経済政策の失敗
  やる気のない金融政策
  財による再分配はダメ
  所得税累進課税がもつメリット
  複利問題の恐ろしさ
  韓国に抜かれるまで気づかない
  経済学的な政策立案がうまくいかない理由
  産業構造の複雑化と人口構成の変化
  政策システムの失敗

クロスインタビュー 1 他の4人の著者から、飯田泰之さんへの質問 070


II ニッポンの民主主義 [吉田徹] 081

セミナー内容の紹介荻上チキ] 082

  研究テーマはフランスとヨーロッパ政治  セミナーのモチーフ
  日本における政治改革のはじまり
  政治改革の二本柱と選挙制度
  マニフェストというマジックワード
  二大政党制を生みだしたものは何か?  政治工学の実験
  政治学における唯一の法則とは
  小選挙区制と二大政党制はどう関係するか
  丸山眞男のアンチ政治工学
  二大政党制への本能的な脅え
  二大政党制のマイナス点
  カルテル化する政党
  政党の争点隠し
  二大政党とポピュリズム
  デマゴギーとしてのマニフェスト
  そもそもイギリスは二大政党制か?
  刷り込みとしてのイギリス型デモクラシー
  世代としてのアメリカ政治科学者
  二大政党制の脱神話化
  歴史的パッケージとしての政党
  三つの意思決定と、三つの政治参加
  ネオリベラリズムに対する対抗構想の不在
  デモクラシーの二つの系譜、あるいは討議と闘技
  情念と衝動にもとづく闘技デモクラシー

クロスインタビュー 2 他の4人の著者から、吉田徹さんへの質問 138


III 教育・労働・家族をめぐる問題 [本田由紀] 149

セミナー内容の紹介荻上チキ] 150

  社会の変化
  家族と教育をめぐる分断
  都立高校の三つのグループ
  教育課題校
  クリームスキミング
  鶏口牛後効果
  秋葉原連続殺傷事件の加藤容疑者
  学歴と職業的地位の対応性
  若い世代ほど、「良い大学」が「良い仕事」に結びつく
  SSM若年調査の分析
  長時間労働者はきついけど充実
  中時間労働者
  各層の極端さや偏り
  多様化・細分化が進む若い労働者
  「周辺的正社員」と「中核的正社員」
  高い労働倫理
  消費者マインド
  生活が「不可能の時代」
  団塊世代団塊ジュニア世代
  戦後日本型循環本モデル
  中身の空洞化
  循環の破綻による二極化
  ばらばらの個人
  パイの奪い合い
  エゴイズムの蔓延する社会
  凝集性の強さ
  ヴォイスとエグジット
  日本をどう立て直していけばいいのか? 

クロスインタビュー 3 他の4人の著者から、本田由紀さんへの質問 216


IV 日本ならではの「再帰的不安」を乗り越えて [鈴木謙介] 225

セミナー内容の紹介荻上チキ] 226

不安にとりつかれた現代
  後期近代と再帰性
  根っこのところにある「不安」  
現代は「新しい時代」なのか 
  曖昧な「近代」
  脱近代(ポストモダン)という考え方
  時代の最新バージョン
社会思想としての脱近代 
  「大きな物語」の解体
  左翼的な価値観が揺さぶられていた時期
  掘り崩される「国家」
  認識的相対主義
  「脱工業社会論」と「脱近代論」の区別  
個人の価値観はなぜ多様化したのか 
  脱近代と後期近代はどう違う?
  価値観の多様化、相対化
  方向感覚の喪失
「近代の徹底」としての後期近代 
  目標を、自分の中にしか探せない
  「内部指向型人間」と「他者指向型人間」 ――リースマンの議論
  近代の仕組みが徹底された時代
  静的ではなく動的  
脱産業社会論を見直す 
  産業面での社会変動
  シンボリック・アナリスト
  広がる国内格差
欧米とは異なる日本の後期近代 
  二つの特徴
  日本の消費社会
  再帰的な意識ばかりが加速する日本
  若者に本当の意味での「仕事」を

クロスインタビュー 4 他の4人の著者から、鈴木謙介さんへの質問 273


V 誰もネオリベラリズムを全面否定できない [橋本努] 281

セミナー内容の紹介荻上チキ] 282

  僕自身の思想的な背景 
ネオリベラリズムの歴史的背景とリバタリアニズムとの差異
  ネオリベラリズムの歴史的背景
  リバタリアニズムとの違い
ネオリベラリズムとは何か。その乗り越え(不)可能性
  論者によって定義が違うネオリベラリズム
  ネオリベラリズムを全否定する論者は一人もいない
ネオ・ケインジアンとポスト・ワシントン・コンセンサス 
  国家の規模は大きくなっている
  福祉予算は削減されていない
  ワシントン・コンセンサスとポスト・ワシントン・コンセンサス
教育界からのネオリベラリズム批判に対する再批判 
  能力別のクラス編成を認めるか
  本来の主体性
  ダブルバインド状況が教育の基本
フーコー派からの批判への再批判
  統治性(ガバメンタリティ)からの解放
  ネオリベラリズムが一番歓迎するのがネオリベラリズム批判
  「世界社会フォーラム」の思想 
  敵は社会民主主義勢力
  ネオリベラリズムに対抗するものではない
神義論の不可能性
  正当化されていないものを拭いたいという欲求
  努力は報われるか
  「善き生」へのいかなる教義も与えない
  潜在能力の全面開花は可能か
  ネオリベラリズム批判だけでは

クロスインタビュー5 他の4人の著者から、橋本努さんへの質問 332


あとがきにかえて[荻上チキ] [344-346]
編者&著者紹介 [348-350]