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『日本人のしつけは衰退したか――「教育する家族」のゆくえ』(広田照幸 講談社現代新書 1999)

著者:広田 照幸[ひろた・てるゆき] (1959-) 教育社会学、教育史。


『日本人のしつけは衰退したか』(広田 照幸):講談社現代新書|講談社BOOK倶楽部


【目次】
目次 [003-006]


序章 家庭のしつけは衰退してきているのか? 007
  「家庭の教育力」は低下した?
  教育力をめぐるイメージ
  ある調査報告から
  家庭の多様性をふまえて
  家族と学校と地域
  「しつけ」ということば
  「教育力」ということばを考える


第1章 村の世界、学校の世界 023
  「平凡と非凡」
  村の家族としつけ
  きびしかった「労働のしつけ」
  「村のしつけ」は幸福なものだったのか
  アウトサイダーと共同体
  「学校は実用にならぬ」
  「読、書、算」
  都市の家族
  外に追い出される子供たち


第2章 「教育する家族」の登場 049
  親向けのガイドブック/新中間層の教育意識
  学校の「よい生徒」=家庭の「よい子」
  童心主義・厳格主義・学歴主義
  「わが子の教育方針に関する悩み」の起源
  「パーフェクト・チャイルド」
  「教育する意志」
  〈子供期〉を発見するということ
  「教育する家族」の中の子供
  「廊下すずめ」


第3章 変容する家族としつけ――高度成長期の大変動 075
  三つの「家族の歪み」
  ベストセラー『少年期』
  塾とおけいこごと
  山びこ学校
  「子供にもっと手をかけよ」
  広がる進学志向
  職業によるしつけの特徴
  高度成長は何を変えたか
  『故郷』――ある開拓農村の世界
  変わる農村
  地域共同体の解体と家業継承の終わり
  学校の黄金期
  「教育する家族」の広がり


第4章 変わる学校像・家庭像―― 一九七〇年代後半‐現代 115
  「いま学校で」
  学校不信の時代へ
  親の自己実現としての子供の成長
  「パーフェクト・ペアレンツ」
  家庭に従属する学校
  多様で矛盾した親の要求
  子供の非行をどう考えるか
  非行をめぐる図式
  「教育する家族」の呪縛


第5章 調査から読むしつけの変容 149
  しつけの階層差・地域差
  うすれていく階層差・地域差への関心
  親子の親密さとコミュニケーション
  しつけの担当者は家庭か学校か?
  しつけに対する価値観
  階層と地域による違いということをどう考えるか
  「家族の処方菱」は一通りではない


第6章 しつけはどこへ 173
  「昔はしつけがしっかりしていた」のか?
  社会全体に広がる「教育する家族」
  しつけへの不満はどこからくるのか?
  しつけ不安はどこからくるのか?
  子供は周囲の環境から学び、育っていく
  「しつけの衰退」という物語
  しつけは家庭の責任か?


あとがき(一九九九年一月 広田照幸) [201-206]
参考文献 [207-214]