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『銃・病原菌・鉄―― 1万3000年にわたる人類史の謎〈上・下〉』(Jared Diamond[著] 倉骨彰[訳] 草思社文庫 2012//2000//1997)

原題:Guns, Germs, and Steel: The Fates of Human Societies, 1997. 
著者:Jared M. Diamond  生理学、進化生物学、生物地理学。
訳者:倉骨 彰  数理言語学博士。専門は自動翻訳システムのR&D。

NDC:361.5 文化.文化社会学
NDC:204 歴史(論文集.評論集.講演集)
NDC:209 歴史(世界史.文化史)

【文庫】銃・病原菌・鉄(上) | 草思社
【文庫】銃・病原菌・鉄(下) | 草思社



【目次 上巻】
日本語版への序文 東アジア・太平洋域から見た人類史(2000年7月4日)  [003-007]
目次 [009-017]
下巻目次 [018]


プロローグ ニューギニア人ヤリの問いかけるもの 021
ヤリの素朴な疑問/現代世界の不均衡を生みだしたもの/この考察への反対意見/人種による優劣という幻想/人類史研究における重大な欠落/さまざまな学問成果を援用する/本書の概略について


第1部 勝者と敗者をめぐる謎 059

第1章 一万三〇〇〇年前のスタートライン 060
人類の大躍進/大型動物の絶滅/南北アメリカ大陸での展開/移住・順応・人口増加


第2章 平和の民と戦う民の分かれ道 095
マオリ族とモリオリ族/ポリネシアでの自然の実験/ポリネシアの島々の環境/ポリネシアの島々の暮らし/人口密度のちがいがもたらしたもの/環境のちがいと社会の分化


第3章 スペイン人とインカ帝国の激突 121
ピサロと皇帝アタワルパ/カハマルカの惨劇/ピサロはなぜ勝利できたか/銃・病原菌・鉄


第2部 食料生産にまつわる謎 149

第4章 食料生産と征服戦争 150
食料生産と植民/馬の家畜化と征服戦争/病原菌と征服戦争


第5章 持てるものと持たざるものの歴史 164
食料生産の地域差/食料生産の年代を推定する/野生種と飼育栽培種/一歩の差が大きな差へ


第6章 農耕を始めた人と始めなかった人 185
農耕民の登場/食料生産の発祥/時間と労力の配分/農耕を始めた人と始めなかった人/食料生産への移行をうながしたもの


第7章 毒のないアーモンドのつくり方 204
なぜ「栽培」を思いついたか/排泄場は栽培実験場/毒のあるアーモンドの栽培化/突然変異種の選択/栽培化された植物とされなかった植物/食料生産システム/オークが栽培化されなかった理由/自然淘汰と人為的な淘汰


第8章 リンゴのせいか、インディアンのせいか 237
人間の問題なのか、植物の問題なのか/栽培化の地域差/肥沃三日月地帯での食料生産/八種の「起源作物」/動植物に関する知識/ニューギニアの食料生産/アメリカ東部の食料生産/食料生産と狩猟採集の関係/食料生産の開始を遅らせたもの


第9章 なぜシマウマは家畜にならなかったのか 289
アンナ・カレーニナの原則/大型哺乳類と小型哺乳類/「由緒ある家畜」/家畜可能な哺乳類の地域差/他の地域からの家畜の受け容れ/家畜の初期段階としてのペット/すみやかな家畜化/繰り返し家畜化された動物/家畜化に失敗した動物/家畜化されなかった六つの理由/地理的分布、進化、生態系


第10章 大地の広がる方向と住民の運命 326
各大陸の地理的な広がり/食料生産の伝播の速度/西南アジアからの食料生産の広がり/東西方向への伝播はなぜ速かったか/南北方向への伝播はなぜ遅かったか/アメリカ大陸における農作物の伝播/技術・発明の伝播


第3部 銃・病原菌・鉄の謎 357

第11章 家畜がくれた死の贈り物 358
動物由来の感染症/進化の産物としての病原菌/症状は病原菌の策略/流行病とその周期/集団病と人口密度/農業・都市の勃興と集団病/家畜と人間の共通感染症/病原菌の巧みな適応/旧大陸からやってきた病原菌/新大陸特有の集団感染症がなかった理由/ヨーロッパ人のとんでもない贈り物


関連文献(上巻) [i-xvii]



【目次 下巻】
目次 [003-010]


第3部 銃・病原菌・鉄の謎 013

第12章 文字をつくった人と借りた人 014
文字の誕生と発展/三つの戦略/シュメール文字マヤ文字/文字の伝播/既存文字の借用/インディアンが作った文字/古代の文字表記/文字を使える人びと/地形と自然環境の障壁


第13章 発明は必要の母である 056
ファイストスの円盤/発明が用途を生む/誇張された「天才発明家」/先史時代の発明/受容されなかった発明/社会によって異なる技術の受容/同じ大陸でも見られる技術の受容のちがい/技術の伝播/地理上の位置の役割/技術は自己触媒的に発達する/技術における二つの大躍進


第14章 平等な社会から集権的な社会へ 103
ファユ族と宗教/小規模血縁集団/部族社会/首長社会/富の分配/首長社会から国家へ/宗教と愛国心/国家の形成/食料生産と国家/集権化/外圧と征服


第4部 世界に横たわる謎 155

第15章 オーストラリアとニューギニアのミステリー 156
オーストラリア大陸の特異性/オーストラリア大陸はなぜ発展しなかったのか/近くて遠いオーストラリアとニューギニアニューギニア高原での食料生産/金属器、文字、国家を持たなかったニューギニア/オーストラリア・アボリジニ生活様式/地理的孤立にともなう後退/トレス海峡をはさんだ文化の伝達/ヨーロッパ人はなぜニューギニアに定住できなかったか/白人はなぜオーストラリアに入植できたか/白人入植者が持ち込んだ最終産物


第16章 中国はいかにして中国になったのか 209
中国の「中国化」/南方への拡散/東アジア文明と中国の役割


第17章 太平洋に広がっていった人びと 232
オーストロネシア人の拡散/オーストロネシア語と台湾/画期的なカヌーの発明/オーストロネシア語の祖語/ニューギニアでの拡散/ラピタ式土器/太平洋の島々への進出/ヨーロッパ人の定住をさまたげたもの


第18章 旧世界と新世界の遭遇 271
アメリカ先住民はなぜ旧世界を征服できなかったのか/アメリカ先住民の食料生産/免疫・技術のちがい/政治機構のちがい/主要な発明・技術の登場/地理的分断の影響/旧世界と新世界の遭遇/アメリカ大陸への入植の結末


第19章 アフリカはいかにして黒人の世界になったか 315
アフリカ民族の多様性/アフリカ大陸の五つのグループ/アフリカの言語が教えてくれること/アフリカにおける食料生産/アフリカの農耕・牧畜の起源/オーストロネシア人のマダガスカル島への拡散/バンツー族の拡散/アフリカとヨーロッパの衝突


エピローグ 科学としての人類史 365
環境上の四つの要因/考察すべき今後の課題/なぜ中国ではなくヨーロッパが主導権を握ったのか/文化の特異性が果たす役割/歴史に影響を与える「個人」とは/科学としての人類史


訳者あとがき(2000年8月30日) [405-409]
文庫版のためのあとがき(2011年12月 訳者) [410-412]
関連文献(下巻) [i-xviii]






【メモランダム】
・日本地理学会の解説記事。日本語圏では珍しく、専門家からの批判的スタンスをとっている。これまでの“Guns, Germs, and Steel”への書評もまとめてある。

二村太郎, 荒又美陽, 成瀬厚, 杉山和明(2012)
「日本の地理学は『銃・病原菌・鉄』をいかに語るのか―英語圏と日本における受容過程の比較検討から―」
E-journal GEO
2012 年 7 巻 2 号 p. 225-249

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ejgeo/7/2/7_225/_article/-char/ja/



・原書新版で追加された新しい章("Who are the Japanese? 2003 afterword: Guns, germs, and steel today.")が、文庫版に収録されていないらしい。翻訳家の山形浩生氏が翻訳し無料で公開している。
ダイアモンド『銃、病原菌、鉄』2005年版追加章について