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『ヒーローを待っていても世界は変わらない』(湯浅誠 朝日文庫 2015//2012)

著者:湯浅 誠[ゆあさ・まこと](1969-) 社会活動家。政治学
解説:あさの あつこ(1954-) 小説、児童文学。
件名:民主主義
件名:社会政策
NDC:309.1 社会思想 >> 自由主義.民主主義
NDC:364.1 社会保障 >> 社会政策


朝日新聞出版 最新刊行物:文庫:ヒーローを待っていても世界は変わらない


【目次】
目次 [003]
文庫版まえがき(二〇一四年十一月 湯浅誠) [007-010]


第1章 民主主義とヒーロー待望論 011
〔Q.ホームレス支援、格差・貧困問題に携わってきた経験から、一転、政策づくりの現場に入った経験をどう振り返りますか。〕
  壁の向こうにあるもの/討論番組で直面した「ガラパゴス化」/「狭く濃く」か「広く薄く」か/誰が調整責任を負うのか/一億二千万の「民意」/最善を求めつつ最悪を回避する


〔Q.「強いリーダーシップ」や「決断できる政治」を望む声が高まっています。前へ進むためには必要な力ではありませんか。〕
  「一人ひとりを大切に」は「既得権益を大切に」?/ヒーローは切り込み隊長/「マスコミが悪い」で済ませてはいけない/ヒーロー待望論の心理と帰結/私の兄も「既得権益」?/家族に及ぼす影響/「もらいすぎだ」と世間の声が高まれば/悲しすぎる結末


第2章 「橋下現象」の読み方 047
〔Q.「決められない政治」から「決められる政治」へ政府は舵を切ったと言っていますが、どう評価しますか。〕 
  民主主義は、面倒くさくてうんざりするもの/主権者は、降りられない/民主主義を放棄するという選択肢/水戸黄門型ヒーローという魔法のボタン/巨大なグレーゾーン/橋下大阪市長への期待/政治不信の質的変化/言語センスと芸風/議会政治と政党政治をあえて擁護する/焦りの背後にある格差・貧困問題/“溜め”のない社会/杞憂に終わればそれでよし


第3章 私たちができること、やるべきこと 077
〔Q.ヒーロー待望論は危ういとして、では人々はどこに向かえばいいと考えますか。〕
  自分たちで考える民主主義へ/「青い鳥」は見つからない/時間と空間が必要だ/時間と空間が参加を可能にする/参加のバリア/「本人の気持ち次第」という落とし穴/東大合格発表の日/「ホームレスなんかにかぶれて」/記者会見の開き方を知っているのか/誰が矛盾を引き受けるのか/言い放つだけでは、現状は変わらない/どうして「既得権益」に見えるのか/寄り添うということ


〔Q.これまでの経験から、今、どんなアプローチが可能だと思いますか。〕
  やれることはたくさんある/東日本大震災、仮説団地の悩み/被災地で増えるパチンコ店/仕事を失った中高年男性の居場所をつくれますか/自殺と「サバイバーズ・ギルト」/隠れた稼ぎ頭がいる/「あなたの力が必要です」/「足湯」は何のためにするのか/創造性に乏しい社会は発展しない/「高度経済成長」という断絶/社縁中心社会/こじれた関係を修復する技法/無縁からの縁づくり/ヒーローを待っていても世界は変わらない


文庫版補章 「今ここ」にあるものに気づく 153
  「決断する政治」の実現/「アベノミクス」と「アベイズム」の同時進行/低下し続ける議会の存在感/主権者からは逃れられない/手持ちの衣服を増やすように/東大生は何を売りにできるのか/「ないものねだりより、あるものさがし」/「教える」と「学ぶ」/補足(二〇一四年十一月二十四日 自宅にて)


資料 [193-240]
解説 時代の一冊(あさのあつこ) [241-249]