原題:LE GENE: Un concept en evolution
著者:Jean Deutsche 遺伝子学。比較発生遺伝学。
訳者:佐藤 直樹(1953-) 植物ゲノム・生命科学・生物情報解析
NDC:467.02 遺伝学
【目次】
目次 [/]
序文(ジャン・ガイヨン パリ第一大学教授) 001
はじめに──誤解されている遺伝子 010
第一章 遺伝子概念以前 015
1 遺伝学前史──生物発生から遺伝へ 015
2 メンデル以前の遺伝研究。育種家とダーウィン 035
3 メンデル遺伝学への道 045
◇ピエール=ルイ・モロー・ド・モーペルチュイ 034
◇シャルル・ノダン 044
◇アウグスト・ヴァイスマン 054
第二章 遺伝子概念の誕生──記号としての遺伝子 055
1 メンデル革命 056
2 メンデル再発見と古典遺伝学の主要概念のはじまり 070
3 単位形質 080
4 「数理的な」遺伝子と集団遺伝学 085
◇フィッシャーによる論争 064
◇グレゴール・メンデル 069
◇ウィリアム・ベイトソン 079
◇ヴィルヘルム・ヨハンセン 084
◇ロナルド・フィッシャー 092
第三章 染色体上の遺伝子 093
1 モーガンと遺伝の染色体説 094
2 モーガン流の遺伝子概念の危機 104
3 遺伝子機能の問題──「1遺伝子‐1酵素」 112
4 原核生物への遺伝学の拡張 119
5 機能単位としての遺伝子 126
◇トーマス・モーガン 103
◇バーバラ・マクリントック 111
◇ボリス・エフリュッシ 118
◇マックス・デルブリュック 125
◇シーモア・ベンザー 133
第四章 分子レベルの遺伝子 134
1 遺伝子の分子的概念と遺伝情報。翻訳単位としての遺伝子 136
2 オペロン革命 147
3 発生遺伝学から「エボデボ」へ 158
4 分子レベルのブリコラージュ 164
◇フランシス・クリック 146
◇フランソワ・ジャコブ 157
◇エド・ルイス 163
◇ポール・バーグ 169
第五章 分子レベルの遺伝子概念の今日的危機 170
1 分断された遺伝子と飛び回る遺伝子 171
分断された遺伝子
RNA編集
タンパク質の配列から機能へ
動的なゲノム
2 ゲノム解読──非コードDNAの重要性 183
3 RNA革命 191
小さな制御RNA
転写延長
4 エピジェネティックス 198
染色体の中のDNA──クロマチン
エピジェネティックな伝達
エピジェネティクスのしくみ
エピジェネティックな伝達の例
◇フィリップ・シャープ 182
◇ヒトゲノムは一つ? それとも多数? 多様性が重要 185
◇フレッド・サンガー 190
◇ヴィクター・アンブロス 197
◇ロジャー・コーンバーグ 207
第六章 あらためて遺伝子と遺伝情報を考える 208
デジタルコード、アナログコード、エピジェネティックなコード
遺伝子概念を捨てるべきか──形態と情報
情報とシグナル
シグナルの発信者と受容者
誰がメッセージを書き込んだのか
遺伝子概念の拡張
二つのタイプの遺伝子
むすび
訳者あとがき(二〇一五年八月 訳者識す) [225-239]
本書について 225
解説――遺伝子と遺伝情報、生物情報などの関係について 226
1 科学史のおもしろさ
2 オペロン説の意義
3 情報概念の問題
4 情報と場
5 困難を乗り越える考え方
あとがき関連文献 239
文献 [v-xxxvii]
人名索引 [i-iv]
【メモランダム】
・訳者による解説。
ジャン・ドゥーシュ『進化する遺伝子概念』 | みすず書房