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『現存した社会主義――リヴァイアサンの素顔』(塩川伸明 勁草書房 1999)

著者:塩川 伸明(1948-)  ロシア政治史。比較政治学
装丁:右澤 康之
NDC:309.3 社会思想(社会主義マルクス主義共産主義
NDC:313.9 国家の形態.政治体制(社会主義国家.ソビエト国家)


現存した社会主義 - 株式会社 勁草書房



【目次】
はじめに [i-v]
目次 [vii-xii]


序章 対象および視覚 001
 a 問題提起 001
 b 対象設定――「現存した社会主義 007
 補論 広義の社会主義について 013
 c 従来の社会主義の諸類型 018
序章の注 025


第I章 方法と枠組み 031
1 緒論 031
 a 「方法論」についての反省 031
  理論と実証
  社会主義体制研究と多方法性 
 b 「異文化論」の視点 037
  「異文化」理解の対象としての社会主義諸国
  文化人類学の視点
  「文化相対主義」と価値の問題

2 体制間比較 049
 a 社会主義と対比される体制は何か 049
  経済体制と政治体制
  自由主義的民主主義と「ソヴェト民主主義」 
 b 体制間比較 054
  異質性と共通性
  対比の様相

3 社会主義諸国の比較 059
 a 近接比較および体制移行 059
  近接比較の一般論
  体制移行と比較体制論
 b 社会主義諸国における共通性の要素と異質性・独自性の要素 065
  共通性
  個性および変動
  図式の第一次的具体化の試み
第I章の注 074


第II章 社会主義体制の基本的特徴 077
1 経済体制 078
 a 一般的考察 078
  互酬・交換・再分配
  資本主義と社会主義
  「組織」の時代とその限界化 
 b 社会主義経済計算論争 088
  初期の問題提起
  社会主義可能論からの応答
  展開
  再燃  
 c 指令経済(一)――その原型 109
  指令経済の基本型
  「ソフトな予算制約」と「不足経済」 
 d 指令経済(ニ)――その裏面 116
  公式制度とその裏面
  非公式行動様式の諸相
  「ぬるま湯性」
 e 小括――指令経済の有効性と効率性 126

2 政治体制 131
 a 比較における社会主義政治体制 131
  「民主主義」の多義性
  社会主義自由主義・民主主義
  権威主義体制およびファシズムとの比較①――方法論的考察
  権威主義体制およびファシズムとの比較②――四つの指標に照らして
 b 社会主義国における「政治」 149
  「政治」の不在?
  社会主義国における「政治」の発見
  「第二の政治」と温情主義的統合
  小括
 c 政治制度の特徴 160
  一党制とソヴェト制
  党官僚制と国家官僚制
  「官僚制」の限界――問題提起
  社会主義的官僚制の限界
  選挙・議会・社会団体 

3 時系列的変動 183
 a 大衆統合の要因とその枯渇 184
  大衆統合と正統性
  理念による統合
  実績による統合
  「ぬるま湯性」による統合
  統合要因の限界
  反応の両義性と体制転換
 b 崩壊の「必然性」 200
  指令経済行き詰まりの「必然性」
  政治体制変動との関連 
第II章の注 207


第III章 各国の独自性・個性を規定する諸要因 225
1 文化としての「現存した社会主義」 226
 a 「文化」論の視点 226
 b 文化としての社会主義体制 228
  「社会主義」という文化
  社会主義と伝統文化のシンクレディズム
  政治文化と政治的伝統
  社会主義と民族政策 
 c 伝統文化の型 245
  問題の所在
  事例――ロシア帝国ソ連邦・東欧諸国
  ロシア帝国ソ連邦
  東欧諸国 
 d 社会主義期における社会特性の比較 264
  ジェンダー・家族と民族
  教育および専門家養成と民族
  民族と言語政策
  伝統残存度の比較

2 近代化と高度産業社会化 293
 a 一般論的考察 293
  問題の所在
  概念論争略史
  「近代化」再考
  近代化と「民主化
  近代以後?  
 b 社会主義以前の時期における近代化 312
  近代化の課題と社会主義
  諸国における近代化の進展度  
 c 社会主義政権下の近代化 318
  後発国近代化の特異な類型としての「社会主義的近代化」
  工業化戦略および原始的蓄積
  各国の社会主義的近代化における個性
  社会主義的近代化と「民主化
 d 「高度産業社会」化の跛行的・早熟的進行 334
  高度産業社会症候群
  「高度産業社会」としての旧社会主義国

3 国際的要因 342
 a グローバルな国際関係 343
  冷戦
  ソ連の「覇権」性と国際秩序
 b 社会主義諸国の間での国際関係 349
  ソ連と東欧諸国の関係
  中ソ対立およびその波紋
  連邦国家内の諸共和国間の関係
 c 前二項以外の諸要因 360
  地政および経済関係
  国境をはさんだ隣接関係
第III章の注 370


第IV章 変動と体制転換 385
1 社会主義体制での変化 386
 a 客観条件の変化 386
  前提――スターリン体制の成立および移植
  「近代化」の進行性
  指令経済の不適合の拡大
  事実上の体制変質・浸食の進行
  正統性の枯渇
 b 体制内改革及び異論派運動 404
  スターリンの死と「改革」模索の開始
  体制批判の二つのヴェクトル
  異論派と体制内改革派
  経済改革――市場導入論
  もう一つの改革論としての自主管理論
  脱社会主義論の萌芽的登場
  体制側のリーダーシップ

2 変動の拡大と体制転換の選択―― 一九八九‐九一年 431
 a 一般論的考察 431
  「比較民主化論」――その批判的検討
  政治変動の段階と当事者の選択
  政治改革と経済改革 
 b 変動過程とその比較 444
  方法論的考察
  国際要因についての補足
  第一類型――ソ連
  第二類型――中国(およびヴェトナム・中央アジア
  第三・第四・第五類型――東欧激動のいくつかの型
  第六類型――ユーゴスラヴィア
  自由選挙と新体制の発足―― 一九九〇年
 c 小括 473
  連続性と非連続性
  「市民社会」復活論 
第IV章の注 479


第V章 脱社会主義過程およびその展望 493
1 総論 495
 a 視点 495
  視座の再検討
  現状評価と判断基準 
 補注 498
 b 全般的特徴 500
  多重的なシステム転換
  「遺産」と「後遺症」
  政治体制転換と経済体制転換 

2 経済体制移行 511
 a 市場移行の一般論 512
  移行経済の基本性格――他の歴史的事例との共通性と独自性
  「市場経済化」の困難性――「自生的秩序」か「粗野な資本主義」か
  「市場経済」の多様性
 b 市場移行における具体的な道の選択 523
  「ショック療法」とその評価
  私有化の方式
  「ノメンクラトゥーラ私有化」とその評価
  格差拡大・不平等の問題
  現実の政策の揺れと経済実体

3 政治体制の転換 538
 a 全般的特徴――「民主化」のディレンマ 538
  権威主義の誘惑
  制度としての「民主主義」維持の理由
 b 新しい国家制度の確定――憲法問題 544
  憲法をめぐる手続き上の問題
  政治制度の選択
 c 新しい政治的対抗と政治過程 552
  対抗の複雑性と政党政治形成の困難性
  政治闘争の特徴を規定する諸要因
  主な政治主体とその特徴 
 d 小括――体制転換の政治的帰結 563

4 国家のアイデンティティー 566
 a 一般論――国家・国民・民族の原理的問題 566
  国家の統合あるいは分離
  「国家」相対化の中での「民族」
  社会主義と民族問題
 b 国家枠組みの再編 574
  体制転換と国家枠組み
  新国家形成における基本問題
  ソ連解体とCIS
  分離過程の比較――ユーゴスラヴィアチェコスロラヴィア
 c 各国の民族問題 595
  ナショナリズムの高揚と少数派問題
  国家/国民のアイデンティティー危機

5 小括 603
第V章の注 609


終章――世界史の中の社会主義 621
  種々の二〇世紀論
  「近代化」と「組織化」
  大衆社会化および共同体過剰解体
  極限的モデルとしての社会主義とその終焉
終章の注 637


あとがき(一九九九年七月 塩川伸明) [639-644]
参照文献 [xi-xli]
索引 [i-x]