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『徹底図解 社会心理学――歴史に残る心理学実験から現在の学際的研究まで』(山岸俊男[監修] 新星出版社 2011)

監修:山岸 俊男[やまぎし・としお](1948-2018) 社会心理学
執筆・編集協力:鈴木 幸子
執筆・編集協力:柴崎 あづさ
イラスト:倉本 ヒデキ (1964-) イラストレーター。


徹底図解 社会心理学/山岸俊男 監修 | 新星出版社


【目次】
はじめに(監修者 山岸俊男) [002]
目次 [003-005]
暮らしの中にある社会心理学(絵) [006-007]
社会心理学の歴史 [008-009]
社会心理学クイズに挑戦! [010]


第1章 社会心理学とは何か? 011
社会心理学とは
認知革命と社会心理学
近年の社会心理学
(Column)パニックを起こす心理学 018


第2章 社会心理学の歴史的な実験 019
傍観者実験(1)
傍観者実験(2)
社会的促進実験(1)
社会的促進実験(2)
ホーソン実験(1)
ホーソン実験(2)
印象形成実験
同調実験(1)
同調実験(2)
認知的不協和実験(1)
認知的不協和実験(2)
リスキー・シフト実験(1)
リスキー・シフト実験(2)
観察学習実験(1)
観察学習実験(2)
フット・イン・ザ・ドア実験
基本的な帰属のエラー実験(1)
基本的な帰属のエラー実験(2)
泥棒洞窟実験
最少条件集団実験
模型刑務所実験
アイヒマン実験(1)
アイヒマン実験(2)
吊り橋実験
囚人のジレンマ・ゲーム
コンピュータ・トーナメント
(Column)研究と倫理の狭間 072


第3章 社会の中の個人 073
態度(1)
態度(2) 
ヒューリスティック
社会的アイデンティティ(1)
社会的アイデンティティ(2)
バランス理論
認知的不協和理論
自己知覚理論 
内発的動機付け
自己効力感
セルフ・モニタリング
(Column)自尊心を守る方法 096


第4章 対人認知と行動 097
対人認知 
原因帰属(1)
原因帰属(2)
表情の認知
社会的カテゴリーとステレオタイプ
偏った対人認知
他人との比較 
対人魅力(1)
対人魅力(2)
関係性の形成と崩壊
説得的コミュニケーション(1)
説得的コミュニケーション(2)
交渉と取引
(Column)乱歩が描いた心理学 126


第5章 集団の中の人間 127
集団規範 
同調
少数者の影響と革新
内集団ひいき(1)
内集団ひいき(2)
分配的公正
社会的促進と社会的手抜き
集団的浅慮(1)
集団的浅慮(2)
集団意思決定
リーダーシップ
(Column)安心と信頼がもたらすもの 150


第6章 文化と人間の心理 151
文化による心理・行動の差(1)
文化による心理・行動の差(2)
個人主義集団主義
人間一般への信頼度
(Column)名誉の文化 160


第7章 社会現象・社会問題の心理 161
予言の自己実現(1)
予言の自己実現(2)
社会的ジレンマ
社会的交換(1)
社会的交換(2)
暴力的な映像の影響
Social Support
マスメディアの影響
(Column)無名のオピニオンリーダー 178


社会心理学にまつわる人々 [179-181]
  W. ジェームズ(1842-1910)
  W. マクドゥーガル(1871-1938)
  K.レヴィン(1890-1947)
  F. H. オルポート(1890-1978)
  F. ハイダー(1896-1988)
  G. W. オルポート(1897-1967)
  M. シェリフ(1906-1988)
  S. E. アッシュ(1907-1996)
  L. フェスティンガー(1919-1989)
  M. ドイッチ(1920-)
  H. H. ケリー(1921-2003)
  R. B. ザイアンス(1923-2003)
  三隅二不二(1924-2002)
  A. バンデューラ(1925-)
  S. ミルグラム(1933-1984)
  P. G. ジンバルド(1933-)
  B. ラタネ(1937-)


さくいん [182-189]
社会心理学クイズに挑戦!」の答えと解説 [190]
主要参考文献 [191]




【メモランダム】
・個人的に気になった点:論文のクレジット表示が半端。
 本文では、「ケリーは、〔……〕対人認知の実験を行った(1950)。」(98頁)や「マッカーサー,1972」(101頁)や「鹿島、田中ら,1998」(139頁)という風に示されている。
 しかし、著者氏名(フルネームも綴りも)や論文のタイトルなど、それ以上の情報は記載されていない。
 また残念ながら、巻末の索引では、有名な著名な研究者の氏名だけが拾われているため、ケリーはあるが、マッカーサーと鹿島と田中は無い。
 章末か巻末にまとめてあればよかった。



【抜き書き】
・頁下部の余白に「豆知識」というコーナーが設けられている。

p. 156

[豆知識]欧米諸国は個人主義アジア諸国集団主義という、個人主義集団主義の分類は、ホブステッドが世界数十ヵ国で働くIBMよ社員に行った調査結果(1980)がもとになっている。

→Geert Hofstede(1980) Culture's consequences
 また、ホフステッド指数も有名。



p. 157

[豆知識]従来の個人主義集団主義による分類を疑問視した研究結果が多数ある。ヨーロッパ系アメリカ人と日本人や韓国人の集団主義的傾向に差がないとするオイザーマンらの検証(2002)など。