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『科学的実在論を擁護する』(戸田山和久 名古屋大学出版会 2015)

著者:戸田山 和久[とだやま・かずひさ] (1958-) 科学哲学。
件名:科学論
件名:実在論
NDLC:M22 科学技術 >> 科学技術一般 >> 科学論
NDC:401 科学理論.科学哲学


科学的実在論を擁護する « 名古屋大学出版会


【目次】
目次 [i-vi]


序章 科学的実在論論争とは何か――論争の原型 001
  1 科学的実在論論争とは何か 001
  2 科学的実在論論争の起源 007


 第I部 論争はいかにして始まったか 
第1章 還元主義と消去主義 021
  1 論理実証主義はいかに科学をモデル化したか 021
  2 還元的経験主義とその破綻 029
  3 消去的道具主義の栄光と没落 036
  4 結局、論理実証主義とは何であったのか 051


第2章 奇跡論法による実在論の復興 055
  1 実在論的転回と奇跡論法 055
  2 奇跡論法のいくつかのバージョン 060
  3 EDRへの批判とそれへの応答 065
  4 科学の成功を安上がりに「説明する」試み 072


第3章 悲観的帰納法による奇跡論法批判 079
  1 悲観的帰納法 079
  2 いくつかの事例の説明 082
  3 悲観的帰納法に抵抗する 086


第4章 ケーススタディ――熱素説 097
  1 熱理論史の概略(1)――熱素説と熱運動説 097
  2 熱理論史の概略(2)――熱力学の成立とエネルギー保存則 103
  3 熱素説は「成功していたがラディカルに間違っていた理論」なのか 107


第5章 構成的経験主義からの実在論批判 121
  1 不可知論的経験主義と観察・理論の区別 121
  2 洗練された不可知論的経験主義としての構成的経験主義 131
  3 構成的経験主義を批判する 138


第6章 決定不全性概念への反省 149
  1 デュエムクワインのテーゼ 150
  2 決定不全性は反実在論の支えとなるか 157
  3 スタンフォードの「新しい帰納法」は新しいのか 165


 第II部 論点は多様化し拡散する 
第7章 対象実在論 175
  1 カートライトの『物理法則はいかにして嘘をつくか』 176
  2 ハッキングの介入実在論 184
  3 対象実在論へのコメント 189


第8章 構造実在論 193
  1 構造実在論とは何か 194
  2 認識的構造実在論への批判 200
  3 存在的構造実在論 205
  4 存在的構造実在論への批判 207
  5 構造実在論はそもそも悲観的帰納法を回避できないのではないか 211


第9章 半実在論 215
  1 これまでの選択的懐疑論に対する不満と学ぶべき教訓 216
  2 構造とは何かを考え直す 222
  3 半実在論とはいかなる立場か 224
  4 半実在論と悲観的帰納法 227
  5 まとめと残った問題  232


 第III部 論争を振り返り、未来を展望する 
第10章 公理系アプローチからモデル中心的科学観へ 237
  1 科学理論についての公理系アプローチ 237
  2 科学におけるメタファーとモデルへの注目 247


第11章 モデル中心的科学観と実在論論争 259
  1 理論の意味論的捉え方 259
  2 科学の多様な表象戦略と意味論的捉え方の拡張 266
  3 ギャリーの構成的実在論と観点主義 271


第12章 擁護に値するミニマルな実在論 281
  1 構成的実在論をさらに展開する 281
  2 構成的であることの意味 298
  3 構成的実在論実在論なのか 305


終 章 科学的実在論論争とは何であったのか、また何であるべきか 307
  1 懐疑論論駁としての実在論論争 307
  2 科学的実在論論争の存在そのものが説明されるべき事実である 310


注 [313-321]
あとがき(二〇一五年一月 戸田山和久) [323-328]
文献一覧 [7-20]
索引 [1-6]




【メモランダム】
・書評。
https://tarb.yamanami.tokyo/2021/06/0022-todayama-kagaku-teki-jitsuzairon.html


・書評。
http://blog.livedoor.jp/iseda503/archives/1858434.html