著者:戸田山 和久[とだやま・かずひさ] (1958-) 科学哲学。
件名:科学論
件名:実在論
NDLC:M22 科学技術 >> 科学技術一般 >> 科学論
NDC:401 科学理論.科学哲学
【目次】
目次 [i-vi]
序章 科学的実在論論争とは何か――論争の原型 001
1 科学的実在論論争とは何か 001
2 科学的実在論論争の起源 007
第I部 論争はいかにして始まったか
第1章 還元主義と消去主義 021
1 論理実証主義はいかに科学をモデル化したか 021
2 還元的経験主義とその破綻 029
3 消去的道具主義の栄光と没落 036
4 結局、論理実証主義とは何であったのか 051
第2章 奇跡論法による実在論の復興 055
1 実在論的転回と奇跡論法 055
2 奇跡論法のいくつかのバージョン 060
3 EDRへの批判とそれへの応答 065
4 科学の成功を安上がりに「説明する」試み 072
第3章 悲観的帰納法による奇跡論法批判 079
1 悲観的帰納法 079
2 いくつかの事例の説明 082
3 悲観的帰納法に抵抗する 086
第4章 ケーススタディ――熱素説 097
1 熱理論史の概略(1)――熱素説と熱運動説 097
2 熱理論史の概略(2)――熱力学の成立とエネルギー保存則 103
3 熱素説は「成功していたがラディカルに間違っていた理論」なのか 107
第5章 構成的経験主義からの実在論批判 121
1 不可知論的経験主義と観察・理論の区別 121
2 洗練された不可知論的経験主義としての構成的経験主義 131
3 構成的経験主義を批判する 138
第6章 決定不全性概念への反省 149
1 デュエム・クワインのテーゼ 150
2 決定不全性は反実在論の支えとなるか 157
3 スタンフォードの「新しい帰納法」は新しいのか 165
第II部 論点は多様化し拡散する
第7章 対象実在論 175
1 カートライトの『物理法則はいかにして嘘をつくか』 176
2 ハッキングの介入実在論 184
3 対象実在論へのコメント 189
第8章 構造実在論 193
1 構造実在論とは何か 194
2 認識的構造実在論への批判 200
3 存在的構造実在論 205
4 存在的構造実在論への批判 207
5 構造実在論はそもそも悲観的帰納法を回避できないのではないか 211
第9章 半実在論 215
1 これまでの選択的懐疑論に対する不満と学ぶべき教訓 216
2 構造とは何かを考え直す 222
3 半実在論とはいかなる立場か 224
4 半実在論と悲観的帰納法 227
5 まとめと残った問題 232
第III部 論争を振り返り、未来を展望する
第10章 公理系アプローチからモデル中心的科学観へ 237
1 科学理論についての公理系アプローチ 237
2 科学におけるメタファーとモデルへの注目 247
第11章 モデル中心的科学観と実在論論争 259
1 理論の意味論的捉え方 259
2 科学の多様な表象戦略と意味論的捉え方の拡張 266
3 ギャリーの構成的実在論と観点主義 271
第12章 擁護に値するミニマルな実在論 281
1 構成的実在論をさらに展開する 281
2 構成的であることの意味 298
3 構成的実在論は実在論なのか 305
終 章 科学的実在論論争とは何であったのか、また何であるべきか 307
1 懐疑論論駁としての実在論論争 307
2 科学的実在論論争の存在そのものが説明されるべき事実である 310
注 [313-321]
あとがき(二〇一五年一月 戸田山和久) [323-328]
文献一覧 [7-20]
索引 [1-6]
【メモランダム】
・書評。
https://tarb.yamanami.tokyo/2021/06/0022-todayama-kagaku-teki-jitsuzairon.html