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『整形した女は幸せになっているのか』(北条かや 星海社新書 2015)

著者:北条かや[ほうじょう・かや](1986-) 著述業。社会学
NDC:494.79 美容整形外科学


『整形した女は幸せになっているのか』(北条 かや):星海社新書|講談社BOOK倶楽部


【目次】
はじめに [007-015]
目次 [016-022]


第1章 「美容整形」について、語りすぎているようで、何も語っていない私たち 023
1.1 ぐりとぐらの「実況」美容整形
1.2 「自分の手で、あの子みたいな理想の幅広二重を」
1.3 「整形予備軍」は、中学生にも沢山いる
1.4 浜崎あゆみの「逸脱」ぶりと「ブス」の定義
1.5 美容整形の市場規模は二〇〇〇億円
1.6 美容整形の起源は古代インド「鼻を切り取られた女性が……」
1.7 「コンプレックス」概念によって、美容整形が正当化された
1.8 「プチ整形」ブームによる、整形のカジュアル化
1.9 常に進化し、定義できない「プチ整形」
1.10 あふれる「ビューティー・コロシアム」の「お説教」が人々を安心させる
1.11 なぜ整形を受けるだけで「ゴミ雑巾」「ゴリラの化け物」と書かれるのか
1.12 作家、中村うさぎの整形が批判されたのは、理由が「安易」だから?
1.13 整形したい理由は、七割が「自己満足」「理想の自分に近づきたいから」
1.14 整形をめぐる言説は、同じ所をぐるぐる回っている
1.15 「異形」扱いされる整形美人たち


第2章 それぞれの「ダウンタイム」ストーリー 065
2.1 整形経験者にインタビュー
2.2 ダウンタイムも冷静
2.3 「やっぱり、すっぴんでも二重になりたい」
2.4 「二重だと全然、顔が違うね」
2.5 母親も説得して、ついに整形を決意
2.6 ダウンタイムの不安と「経過報告ブログ」
2.7 抜糸が終わり、徐々に「理想の二重」が完成
2.8 女は「改善」のために整形する
2.9 会社での噂
2.10 「あなたって、前向きなのか後ろ向きなのか、分からないね」
2.11 母親に請求書が見つかった
2.12 美容整形とフェイスブック
2.13 「鼻だけやったら、もう全部終わりにしよう」
2.14 男性は、可愛くない子の前で「キミ、可愛くないね」とは言わない


第3章 「整形したい」の底にあるモチベーションを紐解く 111
3.1 身体へと向かう、哲学、社会学のまなざし
3.2 「フィットネス」と「ボディコンシャス」概念が変えた、私たちの身体感覚
3.3 カラダを「フィットさせる」ための整形
3.4 身体がアイデンティティをつくる
3.5 「女性たちは美の神話に囚われている」
3.6 女の欲望が、ひとつの医療分野を発展させた
3.7 六〇年代のトゥイギーが変えた「理想のボディイメージ」
3.8 日本でもつけまつげが発売、欧米風の「パッチリ目」が理想に
3.9 男子が知らないアイプチブーム
3.10 アイプチが喚起した、二重まぶたへの欲望
3.11 「メイクは武装
3.12 女子大生たちは「すっぴん」に自信がない
3.13 「整形メイク」に宿るポジティブ性
3.14 整形は、「すっぴんをメイクした顔に近づける行為」である
3.15 「外見コンプレックスが強いから整形する」では説明できない動機
3.16 「コンプレックスに苦しむ → 整形する」というのは、短絡的な図式である
3.17 「本当の自分の顔」を固定するために、整形する
3.18 整形とナルシシズム
3.19 整形する人と、しない人の違いは行動力か?
3.20 「私探し」と整形ジプシ−
3.21 子供が自分の顔に似ていなかったら、どうする?
3.22 自分が「どうなりたいのか」、整形したことで考え始める女性たち


第4章 うさぎさん、美容整形で「幸せ」になれますか? 171
4.1 中村うさぎさんに会いに行く
4.2 美意識が高い女性たちに、プチ整形は大反響
4.3 顔を「忘れる」適応力
4.4 訳の分からないクレームを入れてしまう理由
4.5 整形した結果、内面と外見が一致するという事実
4.6 好きだったホストも「いらない」
4.7 異性からの、客観的な評価が欲しい!
4.8 「トロフィー」としての美貌
4.9 整形によって「自己」、そして「他者」と向き合う
4.10 「足るを知る」ことができるか
4.11 「勘違いブス」と呼ばれる女たちについて
4.12 女子校でのヒエラルキーと「美」への渇望
4.13 美しくなって男に好かれたいという欲望を、フェミニストはどう捉えるのか
4.14 「小ブス」だからこそ整形できる
4.15 「ブス」を「笑い」に変える戦略
4.16 ブスは自分を嗤えるか?
4.17 整形の後ろめたさと付き合う
4.18 整形はズルいが、「愛」があれば許される?
4.19 整形の後ろめたさと「お金」
4.20 「エロス権力」を手に入れた女への恐怖
4.21 整形したら、幸せになるのか、それとも不幸になるのか?
4.22 美の市場から、いつ降りるのか
4.23 病気になって気づいた「それでも美醜の市場からは、降りられない」ということ


終章 踏み越えられていく「タブー」 243
5.1 「美しさ」を追求するグロテスクさ
5.2 整形してフラれた女の物語
5.3 「あなたのために整形する」は、なぜ嬉しくないのか
5.4 「私の顔」は他人のもの
5.5 『ヘルタースケルター』の「りりこ」が手放し、そして手に入れた「顔」とは
5.6 他人は「私」の顔に、勝手に色を塗る
5.7 メスを入れるのはそれからでいい


あとがき  [266-268]