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『絶望の裁判所』(瀬木比呂志 講談社現代新書 2014)

著者:瀬木 比呂志[せぎ・ひろし] (1954-) 裁判官。民事訴訟法。

絶望の裁判所 (講談社現代新書)

絶望の裁判所 (講談社現代新書)

【目次】
はしがき――絶望の裁判所 [003-009]
目次 [010-012]


第1章 私が裁判官をやめた理由〔わけ〕――自由主義者、学者まで排除する組織の構造 013
  私が裁判官になった理由〔わけ〕
  薬害裁判と留学
  最高裁判所事務総局で感じた違和感
  談合裁判、判決内容の事前リーク、東京地裁内の出来レース選挙
  大阪高裁と那覇地裁沖縄支部での経験
  最高裁判所調査官就任、闘病生活、筆名の執筆と実名による研究
  さらに研究に打ち込む
  学者への転身
  転身に関するいやがらせと早期退官の事実上の強要
  私がたどった軌跡の意味


第2章 最高裁判事の隠された素顔――表の顔と裏の顔を巧みに使い分ける権謀術数の策士マキャベリアン〕たち 046
  裁判所における人事の実情
  最高裁判事の性格類型別分析
  よい裁判官は最高裁には入れない?
  裁判員制度導入の舞台裏
  刑事系裁判官の問題点と不人気
  刑事系裁判官の逆襲と大規模情実人事
  学者が誰一人認めない「学者枠」最高裁判事


第3章 「檻」の中の裁判官たち――精神的「収容所群島」の囚人たち 083
  事務総局中心体制――上命下服、上意下達〔かたつ〕のヒエラルキー
  人事による統制とラットレース
  恣意的な再任拒否、退官の事実上の強要、人事評価の二重帳簿システム
  司法研修所という名の人事局の出先機関、職人的教育システムの崩壊
  裁判所による取材統制と報道コントロール
  「檻」の中の裁判官たち=精神的「収容所群島」の囚人たち
  裁判所の官僚化の歴史とその完成


第4章 誰のため、何のための裁判?――あなたの権利と自由を守らない日本の裁判所 119
  統治と支配の根幹はアンタッチャブル
  及び腰と追随の民事裁判
  和解の強要、押し付け
  水害訴訟に関する大規模追随判例群、新しい判断をきらう裁判官たち
  司法判断の活性化の必要性
  『それでもボクはやってない』は、あなたにも起こる
  裁判員制度陪審員制度への移行の必要性
  やる気に乏しい裁判官が目立ち手続保障の感覚が鈍い家裁、「家栽の人」の限界
  「裁判官多忙」の神話
  現在の制度ではよい裁判は望めない


第5章 心のゆがんだ人々――裁判官の不祥事とハラスメント、裁判官の精神構造とその病理 167
  多過ぎる不祥事、日常的なハラスメント
  裁判官の精神構造の病理
  イヴァン・イリイチの問題とイリイチ以下の高位裁判官たち
  私というケース 一人の人間に立ち返るまで


第6章 今こそ司法を国民、市民のものに――司法制度改革の悪用と法曹一元制度実現の必要性 203
  日本のキャリアシステムの非民主性
  裁判官の能力低下傾向、優秀な裁判官の離散傾向
  キャリアシステムの実質的な崩壊の可能性
  弁護士任官制度と判事補の他職経験制度の限界
  司法制度改革を無効化し悪用した事務総局解体の必要性
  法曹一元制度実現の可能性、必要性
  憲法裁判所の可能性
  今こそ司法を国民、市民のものに


あとがき――不可能を可能にするために(二〇一四年一月一日 瀬木 比呂志) [232-238]