著者:細谷 雄一[ほそや・ゆういち] (1971-) 国際政治史、イギリス外交史。
件名:歴史観
件名:日本--歴史--1868-1945
NDLC:GB411
NDC:210.6 : 日本史
備考:本書カバーの表記に準じて、(選書内での)シリーズ名「戦後史の解放;I」を書名に含めておいた。
細谷雄一 『戦後史の解放I 歴史認識とは何か―日露戦争からアジア太平洋戦争まで―』 | 新潮社
【目次】
はじめに 003
桑田佳祐の嘆き
高坂正堯の警告
戦後史の視野
目次 [011-016]
序章 束縛された戦後史
1 村山談話の帰結 019
歴史を見つめ直す
村山富市の決意
分裂する歴史認識
歴史問題の解決は可能か
歴史問題は国内から
敗戦を受け入れる困難
2 歴史学を再考する 036
歴史理論で観る世界
「実際に何が起こったか」
エヴァンズの反論
歴史学の黄昏
歴史に翻弄される政治
運動としての歴史
3 戦後史を解放する 049
イデオロギーによる束縛
反米史観と陰謀史観
堕落する歴史
「一九四五年」からの解放
世界の存在しない日本史
日本が存在しない世界史
戦後史の解放へ
第1章 戦後史の源流
1 戦後史への視座 067
戦後史をどのように語るか
大量殺戮の世紀
2 平和主義の源流 073
「近代の発明」
平和運動の胎動
ツヴァイクの不安
第一次世界大戦の衝撃
国際秩序の変革
吉野作造と原敬
牧野伸顕と伊東巳代治
「サイレント・パートナー」
人種平等という夢
人種差別撤廃をめぐる挫折
英米批判の系譜
3 国際秩序の破壊者として 106
戦争のない世界を目指して
国際公益と国益
国際人道法の衰退
国際思想の転換
権力政治と平和主義
若き天皇の不安
満州事変の勃発
平和の破壊
権力政治への回帰
第2章 破壊される平和
1 錦州から真珠湾へ 139
空からの恐怖
方向感覚を失った日本
ノモンハン戦争の衝撃
独ソ不可侵条約
清沢洌の洞察
第二次大戦の幕開け
チャーチルの登場
近衛文麿の弱さ
「根のない花」としての外交政策
第二次世界大戦の転換点
「対英米戦を辞せず」
南部仏印進駐の決定
幣原喜重郎の警告
幻の図上演習
大西洋憲章
戦後世界の基本原理
民族自決と「アジア解放」
迷走する軍部
天皇の疑問
セクショナリズムという病理
コーデル・ハルとジョセフ・グルー
対英米戦の幕開け
過小評価されるアメリカ
2 第二次世界大戦の諸相 210
アジア太平洋での戦争
日本のアジア支配
グローバルな戦争
テヘランとカイロ
戦局の転換点
日本の戦争目的
東條英機の家族的秩序観
重光葵と「大東亜宣言」
脱植民地化へ向かうアジア
3 戦争の終幕 235
欧州戦線の終幕
国連創設への動き
国際連合の発足
国際組織による平和
孤立する日本
鈴木貫太郎の指導力
ポツダム首脳会談
ポツダム宣言
原爆投下の決断
アジア太平洋戦争の終結
終章 国際主義の回復は可能か 267
破壊と破滅
国際社会との齟齬
軍国主義批判の陥穽
国際主義の回復
世界の中の日本
あとがき(二〇一五年七月三日 細谷雄一) [277-283]
註 [285-308]
関連年表 [309-314]