著者:大木 毅[おおき・たけし](1961-) ドイツ現代史,国際政治史.著述業.
図版製作:鳥元 真生
NDC:391.2074 軍事 >> 戦史 >> 第二次世界大戦
【目次】
はじめに 現代の野蛮 [i-xi]
未曾有の惨禍
世界観戦争と大祖国戦争
ゆがんだ理解
スタートラインに立つために
目次 [xiii-xvii]
地図(ヨーロッパ 1941年6月22日) [xviii-xix]
注記 [xx]
第一章 偽りの握手から激突へ 001
第一節 スターリンの逃避 002
無視される情報
根強い対英不信
弱体化していたソ連軍
第二節 対ソ戦決定 008
征服の「プログラム」
想定外の戦局
三つの日付
陸軍総司令部の危惧
第一八軍開進訓令
第三節 作戦計画 020
マルクス・プラン
ロスベルク・プラン
「バルバロッサ」作戦
第二章 敗北に向かう勝利 033
第一節 大敗したソ連軍 034
驚異的な進撃
実情に合わなかったドクトリン
センノの戦い
自壊する攻撃
第二節 スモレンスクの転回点 046
「電撃戦」の幻
ロシアはフランスにあらず
消耗するドイツ軍
「戦争に勝つ能力を失う」
隠されたターニング・ポイント
第三節 最初の敗走 062
戦略なきドイツ軍
時間は浪費されたのか?
「台風」作戦
二度目の世界大戦へ
第三章 絶滅戦争 077
第一節 対ソ戦のイデオロギー 078
四つの手がかり
ヒトラーの「プログラム」
ナチ・イデオロギーの機能
大砲もバターも
危機克服のための戦争
第二節 帝国主義的収奪 089
三つの戦争
東部総合計画
収奪を目的とした占領
多元支配による急進化
「総統小包」
第三節 絶滅政策の実行 098
「出動部隊」の編成
「コミッサール指令」
ホロコーストとの関連
餓えるレニングラード
第四節 「大祖国戦争」の内実 113
スターリニズムのテロ支配
ナショナリズムの利用
パルチザン
ソ連軍による捕虜虐待
第四章 潮流の逆転 123
第一節 スターリングラードへの道 121
ソ連軍冬季攻勢の挫折
死守命令と統帥危機
モスクワか石油か
「青号」作戦
妄信された勝利
危険な両面攻勢
スターリングラード突入
ネズミの戦争
第二節 機能しはじめた「作戦術」 147
「作戦術」とは何か
「赤いナポレオン」の用兵思想
ドイツ東部軍の潰滅を狙う攻勢
解囲ならず
第六軍降伏
戦略的攻勢能力をなくしたドイツ軍
第三節 「城塞」の挫折とソ連軍連続攻勢の開始 166
「疾走」と「星」
「後手からの一撃」
暴かれた実像
築かれていく「城塞」
必勝の戦略態勢
失敗を運命づけられた攻勢
「城塞」潰ゆ
第五章 理性なき絶対戦争 185
第一節 軍事的合理性の消失 186
「死守,死守,死守によって」
焦土作戦
世界観戦争の肥大化
軍事的合理性なき戦争指導
第二節 「バグラチオン」作戦 197
戦後をにらむスターリン
「報復は正義」
攻勢正面はどこか
作戦術の完成形
第三節 ベルリンへの道 209
赤い波と砂の城
「共犯者」国家
ドイツ本土進攻
ベルリン陥落
ポツダムの終止符
終章 「絶滅戦争」の長い影 219
複合戦争としての対ソ戦
実証研究を阻んできたもの
利用されてきた独ソ戦史
文献解題 [227-240]
1 史資料・文献
2 引用文献
略称,および軍事用語について [241-242]
独ソ戦関連年表 [243-246]
おわりに(二〇一九年五月 大木 毅) [247-248]