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『〈日本幻想〉表象と反表象の比較文化論』(野田研一[編] ミネルヴァ書房2015)

編者:野田 研一
NDC:210.6 日本史(近代 1868-.明治時代 1868-1912)
NDC:361.5 文化.文化社会学:文化変容,社会進歩,社会解体


https://www.minervashobo.co.jp/book/b184831.html


【目次】
目次 [i-vii]


序論 日本幻想──表象と反表象[野田研一] 
一 失われる「他者の時間」――文化比較とは何か 001
二 〈日本幻想〉とは何か――自己発見を超える試み 008
三 理論的枠組みについて 011
四 本書の構成 016
注・参考文献 020


  第I部 幻想の産出――他者の発見 

第1章 〈日本〉という想像の岸辺――キプリングと明治期の日英工芸デザイン[中川僚子] 
一 キプリング日本旅行 027
  怒るキプリング
  日本への賛辞

二 イギリスの工芸デザインと日本趣味―― E・W・ゴドウィンとドレッサー 035
  イギリスにおけるジャポニスム開花
  ゴドウィン邸の室内・キプリング邸の室内
  ウィーン万博と「日本」イメージ

三 日本は「でっち上げである」とは? 047
  オスカー・ワイルドキプリング
  ロマン派的受容と現実主義的受容

四 小さなエピローグとして 051

注・参考文献 053


第2章 ヴァージニア・ウルフの東方へのまなざし――「友情のギャラリー」の〈日本幻想〉(窪田憲子)
一 封印されていたウルフの著作 057
ニ ウルフの〈日本〉との遭遇――日本印象記を書評して 059
  世紀の発見?
  ウルフが読んだ日本印象記

三 日本を舞台にした作品―― 「友情のギャラリー」 063
  埋もれたままだった初期の伝記物語
  〈闖入〉する日本――第二章
  日本が舞台となったウルフの物語
  
四 幻想の〈日本〉――ウルフの〈船出〉 074
  なぜ舞台が東京なのか?
  二〇世紀初頭のイギリスにおける日本
  可能性の瞥見
  作家ウルフの船出

注・参考文献 080


第3章 若きバーナード・リーチの〈日本像〉――ホイッスラー、ファン・ゴッホ、劉生との関わりを考える(久守和子)
一 テムズ河畔チェルシーにて 085
  画家・エッチャーを名乗る
  「ノクターン」を模写して
  溢れかえる「日本」のモノたち
  静謐の構図
  広重、そして日本
  春の暮れこ夢……
ニ ファン・ゴッホ騒動 093
  鉄瓶をひっくり返す
  革命に馳せ参じたい
  滞在五年後の〈日本像〉

三 茶碗と切通しと 099
  二枚の肖像画
  絆を刻む
  リーチの劉生評
  二つの日本
注・参考文献 108


  第II部 見いだされる〈日本〉――自己の発見 

第4章 幻想としての日本/イギリス――日英博覧会(1910)と庭園文化をめぐって(木下 卓)
一 日英博覧会 113
  博覧会と展示品
  博覧会場または帝国主義ディスプレイ装置
  先住民展示

ニ 庭園文化の近代 121
  無鄰菴〔むりんあん〕の庭園
  イギリス式風景庭園
  象徴主義的庭園から自然主義的庭園へ
  日英博覧会とキュー・ガーデンの日本庭園
三 幻想としての日本/イギリス 134
  幻想としての〈イギリス〉
  幻想としての〈日本〉

参考文献 138


第5章 自然を書く・見る――世紀転換期における古典文化の再利用と〈日本〉(北川扶生子)
一 メディアのなかで書く 141
  百年前のメディア革命
  「文章を書く」という楽しみ
  帝国の勃興と自然表象
ニ 〈文章》というフォーマット 144
  文というジャンル
  文の種類と歴史的背景
三 忘れられた明治青年のロマン主義――美文ブームと伝統回帰 146
  美文ブーム
  古典的自然表象と美文
  感性の体系――暮らしのなかの自然
  生活美学としてのレトリック
四 古典文化の転用と近代人の誕生 151
  近代化によるレトリックの変化
  〈私〉を支える物語
五 お手本がつくる私――作文と規範 153
  古典の通俗化と再生産
  競争社会への参入と感性のマニュアル化
  女性国民の形成と「教養」
六 見いだされる《帝国日本との文化 157
注・参考文献 160


第6章 本土「幻想」の結末――山之口貘の「沖縄よどこへ行く」をめぐって(仲程昌徳 
一 「復帰」願望 161
二 「郷愁」の色調 165
三 輝く「日本語」 170
四 「習俗」の差異 174
五 沖縄の風物たち 177
注・参考文献 180


  第III部 交錯する日本幻想――反表象の力学

第7章 弱さと正義、力と不正義――琉球・沖縄、日本、アメリカをめぐる〈幻想〉試論(山里勝己)
一 琉球、沖縄、日本、アメリカ――錯綜する幻想 187
  〈幻想〉の淵源
  「アメリカ」――文明と未開
  「アメリカン・プログレス」の行方
二 帝国化するアメリカと琉球 192
  ユーロ・アメリカンの世界像
  琉球とベイジン・ホール
  ペリーの琉球
  アメリカの第一次琉球占領と牧志朝忠
三 弱さと正義、力と不正義 201
  軍事と倫理
  牧志朝忠のアメリカ観
  通時という存在
  牧志朝忠の日本幻想とアメリカ幻想
四 ペリー百年の夢と琉球・沖縄の自己幻想 210
  コンタクトゾーンのアイデンティティ
  戦後沖縄の〈自己幻想〉と〈反表象〉の生成

引用文献 214


第8章 乱反射する日本幻想、オリエンタリズム小論――小島信夫の小説を手がかりに[笹田直人
一 オリエンタリズムオクシデンタリズム 217
  合わせ鏡の日本幻想、内なる日本幻想
  オリエンタリズム出現前のオクシデンタリズムの痕跡
  オクシデンタリズムの出現
ニ 劣等複合の幻影 224
  打ち切りになったCF
  日本人の複雑な憧憬
三 すれちがう他者幻想 228
  伊佐の煩悶
  敵性語の反動
  占領政策オリエンタリズムオクシデンタリズム
  箸とハイ・ヒール
四 反転するオリエンタリズムオクシデンタリズム 238
  米国二世の二重意識
  日本幻想から内なる日本幻想への拉致

引用文献 243


第9章 フォークナーの見つめた「近代」日本――芸者人形とアメリカ南部(竹内理矢)
一 敗戦国からの文化大使フォークナー 245
ニ 「アメリカ幻想」の打破――戦後の刻印 247
  日本の知識人への衝撃、フォークナーとの邂逅
  「日本の若者へ」、南部との地続き
  「アメリカ」の脅威、保守と文芸の開花
三 フォークナーの「日本幻想」――「芸者」と「着物」 255
  「日本の印象」、芸者とハーン
  日本女性、薔薇とエロス
四 「近代」の歴史的共振――戦後を生きた女性たち 259
  「エミリーにバラを」「近代」への憧憬
  日本の「苦悩」、「近代」への両面感情
  フォークナーの捧げた「バラ」、日本と南部の交錯
注・参考文献 267


  第Ⅳ部 日本幻想の遠近法 

①座談会 二人の父、二つの文化――友禅をめぐって[話し手:森口邦彦 聞き手:久守和子・中村邦生・野田研一 編集・構成:吉村聡] 273 
  はじめに
  「モダンという怪物」の後に
  江戸時代の「ゆふぜん」
  伝統の中の革新
  もう一人の父、バルテュス
  自然を介した共通言語
  自然、幾何学、美
  佇まいへの挑戦
(日時:2011年7月14日 場所:森口邦彦氏 工房)  


②不思議の国のゴリウォグ――日本への眼差し(高田賢一) 301
 1 日本への関心の高まり
  ジャポニスムの背景
  ゴリヴォグ絵本

 2 ゴリヴォグの見た日本 
  ゴリヴォグとパリ
  ゴリヴォグ、日本へ
  中近東での発見

 3 「本当」の日本の姿
  日本の庶民との出合い

 4 未知の世界への好奇心――なぜ日本なのか
  ゴリヴォグ・シリーズ全13巻リスト 314
  参考文献 314


③〈日本幻想〉の手前で息継ぎをする――未完の思考として(中村邦生) 317
  遠景と近景
  堂々巡り
  巣穴にある〈日本幻想〉の遺失物のいくつか
  これがイギリスのイメージだった
  複合的な運動体または幻想のアマルガム
  こんなところにも出没している
  手前の思考へ
  複層的な遊動性
  こまかいほこり


はっぴいえんど的日本幻想、もしくは「渚感覚」(野田研一) 331
  《はっぴいえんど》問題
  さよなら アメリ
  そして「さよなら ニッポン」
  はいからはくち 
  「渚感覚」あるいは反表象のテクノロジー
  注 342


あとがきに代えて――「美化の拒否」に抗して(野田研一) [345-349]


事項索引 [4-6]([351-353])
人名索引 [1-3]([354-356])
執筆者紹介 [357-360]