著者:岩壁 茂[いわかべ・しげる](1968-) 臨床心理学、心理療法研究。
装幀:虎尾 隆[とらお・たかし](1952-) グラフィックデザインなど。
シリーズ:臨床心理学研究法;第2巻
件名:臨床心理学--研究・指導
件名:臨床心理学--方法論
NDC:146.07 心理学 >> 臨床心理学.精神分析学 >> 研究法.指導法.教育
NDLC:SB231
【目次】
臨床心理学研究法シリーズへの序文(シリーズ編者 下山晴彦) [i-ii]
はじめに(岩壁茂) [iii-v]
目次 [vii-x]
序章 プロセス研究とは――プロセス研究と効果研究の歴史的概観と現在 003
1 はじめに
2 日本における効果研究とプロセス研究の位置づけ
3 事例研究とその問題
4 効果研究とプロセス研究
4-1 心理療法研究の歴史――効果研究とプロセス研究の分離
第1期(1927年~1954年):科学的研究の役割の確立
第2期(1959年~1969年):科学的厳密さの探究
第3期(1970年~1983年):拡大,分化,組織化
第4期(1984年~現在):総括,脱標準化,批判,革新,論争
4-2 効果研究の現在
4-3 プロセス研究
4-4 プロセス研究と効果研究の分離
5 まとめ
6 本書の目的と構成
学習を深めるための参考文献 018
第1章 心理療法における「科学」的研究とは――プロセス研究の基礎 021
1 はじめに
2 心理療法における「科学」の問題
①系統性
②焦点化
③統制・条件
④批判的研究
⑤他者性
⑥妥当性:真実性
⑦限界
まとめ
3 心理療法を科学的に研究する意義
①アカウンタビリティー
②現在行われている心理療法の効果と有害性
③新たな現象について理解する
④心理療法の営みを密室から解放する
⑤臨床心理士個人の成長と学習
4 プロセス研究における妥当性と信頼性
4-1 内的妥当性と外的妥当性
4-2 臨床的妥当性
4-3 理論的妥当性(構成概念妥当性)
4-4 統計的結論妥当性
4-5 信頼性
4-6 質的研究の「質」の判断
5 まとめ
学習を深めるための参考文献 033
第2章 プロセスの諸側面 035
1 はじめに
2 プロセスを眺める視点
3 プロセスの諸側面
①プロセスの種類(観察可能な行動と内的プロセス)
②テーマ・内容
③やり方
④質
4 理論アプローチ
5 分析の単位
5-1 マイクロプロセス
5-2 より大きな単位
6 まとめ
学習を深めるための参考文献 048
第3章 プロセス研究のプロセス 049
1 はじめに
2 研究の喜びと困難
3 リサーチクエスチョンを定める
4 研究計画を立てる①――データの取り方
4-1 データの形態とその種類
4-2 実際の面接テープ
①デモンストレーション
②すでに終結したケースの実際の面接の録音
③新たに自分で集める
4-3 アーカイブデータ
①プロセスノート
②出版されている研究結果や事例研究と事例報告
4-4 クライエントとセラピストの視点
①インタビューデータ
②自由記述データ
③面接後の質問紙
4-5 より完全なデータを得るために
①研究アーカイブからのデータ取得
②アナログ研究
5 研究計画を立てる②――データ分析法
6 研究計画書の作成
7 論文の執筆
8 研究結果の発表
9 研究の倫理
10 まとめ
学習を深めるための参考文献 071
第4章 セラピストの視点からの研究 075
1 はじめに
2 セラピストに対するインタビュー調査の利点
2-1 セラピストにインタビューすることの利点
①倫理的問題が少なく研究協力を得やすい
②セラピストの面接プロセスに対する高い洞察力と広い経験
③面接を超えた出来事の全容について知る
2-2 セラピストへのインタビューと自由記述はどんなときに適切か
①新たな理論や方向性について知る
②理論では十分に扱われていないが臨床的にみて重要な介入の仕方について調べる
③広く使われているガイドラインや重要なポイントについて知る
④理論的文献や臨床的文献が矛盾しているとき
⑤セラピストの体験と理論の接点について調べる
3 研究の流れ
3-1 どうやってデータを集めるのか
①インタビューの準備
②自由記述
3-2 自由記述とインタビューの併用と協力者への配慮
3-3 データの分析方法の選択
3-4 セラピストへのインタビューに続いて
4 インタビューの留意点
①専門的知識と体験
②「概念」の使用について
③クライエントに対する守秘義務
④文脈に関する質問を加える
5 まとめ
学習を深めるための参考文献 091
第5章 セラピストの視点からの研究例 095
1 はじめに
2 クライエントの主体性を助長する介入――グラウンデッドセオリー法
2-1 方法
2-2 結果
2-3 考察
2-4 コメント
3 治療的行き詰まりの研究――合議制質的研究法
3-1 研究の背景
3-2 方法
3-3 分析の手続き
3-4 結果
3-5 考察
3-6 コメント
4 2つの研究の比較
5 まとめ
学習を深めるための参考文献 117
第6章 クライエントの視点を捉えるために 119
1 はじめに
2 クライエントに話を聴くことの重要性
2-1 効果研究からの示唆――変容の担い手としてのクライエント
2-2 クライエントとセラピストの視点のズレ
2-3 治療的に困難な状況
3 クライエントに話を聴くことの問題――2つの倫理的判断
4 クライエントとの接触――クライエントをどうやって集めるか
4-1 アナログ研究――大学生と大学院生
4-2 セラピストがクライエントとして受けた心理療法体験について
4-3 自助団体・サポートグループ
4-4 セラピストにクライエントを紹介してもらう
4-5 新聞・雑誌への広告・その他の掲示
5 データ収集の仕方
5-1 インタビュー
5-2 対人プロセス想起法(IPR)
5-3 電話によるインタビューと自由記述
6 データ分析
7 まとめ
学習を深めるための参考文献 139
第7章 クライエントの主観的体験の研究例 141
1 はじめに
2 レニー[D. L. Rennie]の追従[deference]のグラウンデッドセオリー法による研究
2-1 研究の背景
2-2 方法
2-3 結果
2-4 2つの事例
2-5 考察
2-6 コメント
3 作業同盟が作られる過程
3-1 研究の背景
3-2 方法
3-3 結果
3-4 考察
3-5 コメント
4 クライエントの初回面接の体験
4-1 研究の背景
4-2 方法
4-3 結果
4-4 事例紹介
4-5 考察
4-6 コメント
5 クライエントへのインタビュー ――総合評価
5-1 サンプル
5-2 インタビュー
5-3 結果の提示
6 まとめ
学習を深めるための参考文献 168
第8章 課題分析――臨床家・研究者の視点からみたプロセス 171
1 はじめに
2 トランスクリプトを分析する困難
3 課題分析
3-1 課題分析の目的
3-2 進め方
3-3 発見段階
ステップ1 課題を設定する
ステップ2 臨床家・研究家の認知地図を外在化・展開する
ステップ3 課題環境を具体化する
ステップ4 論理モデルを構築する
ステップ5 実証的課題分析
ステップ6 論理モデルと実証モデルを統合する
ステップ7 理論的分析――モデルを説明する
3-4 検証段階
ステップ8 モデルの構成要素の必要性を検証する
ステップ9 効果を測定する
4 まとめ
学習を深めるための参考文献 192
第9章 課題分析の例――意味創造の課題 193
1 はじめに
2 意味創造の課題の課題遂行モデル
2-1 初期モデル
2-2 論理―実証モデル
2-3 特定段階
2-4 特定段階の実践例
2-5 探索段階
2-6 修正段階
3 意味創造の出来事における変容プロセス――意味創造課題の実証分析
3-1 方法
成功した出来事と成功しなかった出来事の同定
出来事の構成要素の評定
3-2 結果
3-3 考察
3-4 コメント
4 まとめ
学習を深めるための参考文献 209
第10章 終わりにプロセス研究を発展させるために 211
1 はじめに
2 プロセス研究の障壁
2-1 臨床家の科学嫌い
2-2 個人的探究としての臨床学習
2-3 理論アプローチの問題
2-4 理論概念の曖昧さ
2-5 研究活動と臨床実践の分離
3 プロセス研究の姿勢
3-1 創造と生成
3-2 共有
3-3 厳密さ
3-4 倫理的責任の自覚
4 まとめ
学習を深めるための参考文献 218
引用文献 [219-229]
人名索引 [231-233]
事項索引 [234-236]
コラム
1 マイケル・ランバート[Michael J. Lambert] 019
2 科学者・研究者としての訓練米国の例 033
3 体験過程スケール(Experiencing Scale) 043
4 トランスクリプトの作成 072
5 事例研究に対する関心の高まり 092
6 心理療法プロセスに影響を与えるクライエントの生活 169
