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『漢字廃止の思想史』(安田敏朗 平凡社 2016)

著者:安田敏朗[やすだ としあき

漢字廃止の思想史

漢字廃止の思想史

※下記目次では、人名のルビを全括弧[ ]に示した。

【目次】
目次 [001-005]
凡例 [006]

はじめに 009

第一章 漢字廃止・制限論をどうとらえるか 013
1 「大東亜共栄圏と日本語の進路」――「伝世」か「応世」か 013
2 「日本語の歴史とともにある漢字」「日本人の心性をあらわす漢字」という言説 017
3 漢字リテラシーという恫喝 020
4 大韓民国と漢字――文字とナショナリズムの恣意的結合 024
5 日本語の科学は世界を変えるのか 028
6 分析わくぐみとしての「伝世」と「応世」 029
7 「応世的伝世」と「伝世的応世」、そして「応世」の「伝世」化 031
8 本書の射程 033


第二章 文明化の思想 043
1 明治初期の漢字廃止論――前島密「漢字御廃止之議」をめぐって 043
  1 「漢字御廃止之議」への疑義 043
  2 漢字廃止論の背景 045
  3 チャニング・ムーア・ウィリアムズ[Channing Moore Williams]と前島密[まえじま ひそか] 048
  4 「漢字御廃止之議」 049
2 漢字廃止論のひろまり 052
  1 言論の場へ――『明六雑誌』ほか 052
  2 組織的運動の隆盛から衰退へ 054
    羅馬字会/かな の くわい
  3 運動衰退の理由 056
    文体・表記・語彙の問題/社会の認識の問題
3 社会進化論という「応世」 058
  1 三宅米吉[みやけ よねきち]と国語問題 058
    三宅米吉という人物/「方言」論とスペンサー主義/漢字論――優勝劣敗の文字のあらそい
  2 那珂通世[なか みちよ]と漢字廃止論――漢字教育をめぐって 066
    千葉師範学校でのこころみ/那珂通世から三宅米吉へ
  3 加藤弘之と漢字廃止論 069
  4 白鳥庫吉[しらとり くらきち]と漢字廃止論 072
  5 津田左右吉[つだ そうきち]と漢字廃止論――東洋学研究者の系譜 076
4 国語調査委員会の方針へ 078


第三章 競争の思想――国際競争と産業合理化のなかで 081
1 文明国間の競争 081
  1 ローマ字運動再興 081
    ローマ字ひろめ会と日本のローマ字社/『国字問題論集』と漢字廃止論/『ローマ字国字論』の射程
  2 大正デモクラシー 089
  3 国際競争と臨時ローマ字調査会 091
2 能率の思想――機械化という「応世」とカナモジカイ 095
  1 仮名文字協会の成立――山下芳太郎[やました よしたろう]の国字改良論 095
    山下芳太郎という人物/『国字改良論』の射程/革命ではなく改革を/『カナ ノ ヒカリ』と稲垣伊之助[いながき いのすけ]/仮名文字協会評議員の顔ぶれと会員数の拡大
  2 「説伏」されたローマ字論者――伊藤忠兵衛[いとう ちゅうべえ]とカナモジカイ 108
    伊藤忠兵衛とタイプライター/山下芳太郎との議論
  3 科学的管理法とカナモジ運動――星野行則[ほしの ゆきのり]と「能率増進」 113
    『見学余録』と『恐ルベキ亜米利加 厄介ナル欧羅巴』のあいだ/国字改良という「高尚な道楽」/科学的管理法の導入と星野行則/「能率」という翻訳語とその流行/科学的管理法・能率増進の一環としてのカナモジ運動
  4 労資協調・カナモジ・福利厚生――平生釟三郎[ひらお はちさぶろう]という人物 124
    平生釟三郎という人物/カナモジカイ理事へ
  5 「阪神間モダニズム」の一環としてのカナモジカイ 130
  6 労働効率・就学率・近視――漢字廃止と産業資本主義 135
    近視と漢字――カナモジカイ評議員・小口忠太の議論/就学率と労働効率
3 実業家から研究者へ――心理学および教育測定とカナモジ論 140
  1 「能率学」という学問――上野陽一とカナモジ論 140
    心理学と能率学――『[人及事業] 能率の心理』/カナモジカイへの接近――『能率学者の旅日記』/カナモジカイの主張を推進――『教育能率ノ根本問題』/「能率道」の主張へ
  2 日本民族発展と漢字廃止――漢字の抑圧の科学的証明 148
    心理学者・田中寛一[たなか かんいち]/能率研究から知能測定へ/『日本の人的資源』と『日本民族の力』/岡崎常太郎[おかざき つねたろう]と田中寛一
4 まとめにかえて 169


第四章 動員の思想――能率と精神のあいだ 171
1 日本語簡易化へのうねり 171
  1 臨時国語調査会から国語審議会へ 171
  2 漢字廃止論の陥穽――平生釟三郎の帝国議会 175
    『漢字廃止論』の射程/「挙国一致」「教学刷新」のなかの漢字廃止論/貴族院本会議 五月九日/貴族院本会議 五月一一日/衆議院予算委員会 五月一一日/衆議院予算委員会第二分科会および貴族院本会議 五月一四日/貴族院予算委員会 五月一八日/『国学院雑誌』「漢字廃止論批判」/漢字廃止論をめぐる議論が示すもの/時局に応じるカナモジカイ
2 戦争と漢字制限 194
  1 高度国防国家建設と漢字制限――もうひとつの「応世」 194
  2 陸軍兵器名称簡易化 196
  3 陸軍と国語審議会 199
  4 防諜と漢字廃止 202
3 漢字制限への政策的あとおし 205
4 国語協会の成立 207
  1 簡易化団体の糾合 207
    文部省を後援する国語協会/権威づけとしての「天皇御製」/カナモジカイの一九三〇年代――駅名左横書き問題と国語協会への参加/国語協会の隆盛
  2 映画『国語ハ ススム』 214
  3 「大東亜建設に際し国語国策の確立につき建議」 217
  4 カナモジカイと時局 218
    中国大陸での日本語普及への協力/能率の精神化/実務に徹すること/決戦下のカナモジカイ


第五章 革命の思想――マルクス主義という「応世」 229
1 高倉テルの言語論 229
  1 その思想 229
  2 日本語史観と漢字観 231
    縦の分裂と横の分裂/阻害要因としての漢字
  3 「標準日本語」の確立へ 234
    「ひとつの日本語」の問題/長編小説『大原幽学』の問題
  4 国語協会機関誌『国語運動』での論調 237
    「日本語は進む」ほか/「沖縄県人の姓」と漢字
2 左翼ローマ字運動事件 241
  1 検挙の理由 241
  2 司法のみた高倉テル 245
  3 プロレタリア・エスペラント運動とローマ字運動 246
3 大島義夫[おおしま よしお]とプロレタリア・エスペラント運動 250
4 唯物論言語理論の可能性と限界 253
5 黒瀧雷助[くろたき らいすけ]と「国定日本字」 257
6 平井昌夫[ひらい まさお] 260
7 ことばの革命とは 263


第六章 草の根の思想――「昭和文字」の射程 265
1 「新国字」論の歴史と思惑 265
2 「新国字」とは 268
  1 「新国字」概説と批評 268
  2 第一の山 270
  3 第二の山 272
3 「昭和文字」とは 273
  1 「昭和文字」に関する資料 273
  2 『救国百歌』とは 275
  3 「国字改善ニ関スル請願書」「[国字改善ノ資料ニ提供スル] 補字ニ就キテノ概説」 282
4 帝国議会への請願 286
  1 請願のシステム 286
  2 米田宇一郎[こめだ ういちろう]の請願 287
  3 石原忍[いしはら しのぶ]の請願との関連 291
5 草の根思想のゆくえ 293


第七章 総力戦下の思想戦――標準漢字表をめぐる攻防 295
1 思想戦としての標準漢字表 295
  1 思想戦の構図 295
    「国語の危機」/「ユダヤ的」ということ/超国家主義に抑圧された国語審議会という言説/「反動」だったのか/思想戦とは
  2 「国語変革情勢を憂ふ建白書」 304
  3 国語審議会と標準漢字表 309
    標準漢字表制定の経緯とマスメディア/標準漢字表の思惑――日常生活関連の濃淡および皇室/実行への期待
  4 漢字制限と「国体非違思想」 316
    準常用漢字表の陥穽/漢字と国体――ベトナムの漢字
  5 文部省図書局と国語協会 
2 思想戦本番 323
  1 日本文学報国会での議論 323
  2 『大法輪』での議論 326
    「天下憂国の識者に愬ヘて漢字制限反対の所論を求む」/『大法輪』論考リスト/「東亜文字」としての漢字――日本精神を体現しつつ/功利的、民主主義的国語観批判――産児制限・軍備制限・漢字制限/鬼束明治[おにつか めいじ]と大西雅雄[おおにし まさお]の議論/激高する島田春雄[しまだ はるお]
  3 思想戦の影響 345
    国語審議会委員の辞職/日本国語会結成――国語協会との距離/修正版標準漢字表の発表
3 思想戦ののこしたもの 350
  1 国語審議会の機能停止 350
  2 国語協会などの反応 351
  3 内閣改造のもつ意味――橋田文相から岡田文相へ 356
  4 国語審議会、その後 357
  5 岡崎常太郎は「転向」したのか――「国語運動の将来」ニ題とひとつの総括 359
4 まとめにかえて 362


第八章 それぞれの敗戦後 365
1 「標準漢字表」からの再出発――国語審議会と当用漢字表 365
2 「漢字封建制」言説の流行――「民主主義」の流行とともに 368
  1 「漢字を廃止せよ」(『読売報知』) 368
  2 「漢字の圧制」(山川均[やまかわ ひとし]) 374
  3 教育使節団報告書をめぐって 376
    Language Reform とローマ字/期待と危惧――平井昌夫・鬼頭礼蔵場合/理解と受容――カナモジカイの場合
3 カナモジカイの敗戦後 380
  1 「レキシノ ツジニ タチテ」――敗戦後初の論説 380
  2 GHQと「人間宣言」 383
    「カナモジ∼ウンドウ ノ グタイアン」/「人間宣言」とカナモジ
  3 「左横書き」というマジックワード
4 未完の言語革命 391
  1 特集「ことばの革命」から 391
  2 左翼ローマ字運動関係者の敗戦後――高倉テル・黒瀧雷助の場合 395
  3 反動としての「国民の国語運動連盟」 398
    連盟結成とその内実/新生活運動とことばの合理化
  4 「もののべながおき」という人物――体制温存の拒否 405
5 島田春雄の敗戦後――「国語クーデターに抗す」 407
6 「日本民族の優秀性」のその後――田中寛一の場合 412
  1 前向きの心理学 412
  2 継続する「日本民族の優秀性」 414
  3 「日本民族の優秀性」と漢字廃止の敗戦後 418
7 いきのびる「能率」 420
  1 不可侵の「能率」 420
  2 能率と漢字廃止 422
  3 漢字使用の現実 426
  4 「第三次事務革命」のなかで 429
8 まとめにかえて 431


おわりに 433

注 [441-532]
あとがき(二〇一六年三月 安田敏朗) [533-538]
事項索引 [540-544]
人名索引 [545-549]

『日本人と経済――労働・生活の視点から』(橘木俊詔 東洋経済新報社 2015)

著者:橘木 俊詔[たちばなき・としあき

【メモ】
 ところで本書下段のスペースと章扉の用語一覧(解説無し)は何だろう。ひょっとして、「注は読者が書き込んで作っていくのだ」という暑苦しくて面倒だが、ためになる演習スペースなのか。
 よいではないか。

[日本経済を読み解く六つの視点]
1.明治時代以降の100年の歴史的な活動・行動を読み解く
2.教育・社会保障・働き方にまつわる制度について考察する
3.企業と労働者の行動様式の変化を解釈する
4.政府が日本社会で果たしてきた役割を客観的に評価する
5.女性にかんする労働と生活の両立の問題を考察する
6.格差問題を効率と公平のトレード・オフ関係から分析する
https://str.toyokeizai.net/books/9784492396193/

【目次】
はしがき――日本経済を読み解く視点 [i-iv]
目次 [v-xii]
図表目次 [xiii-xiv]


第1章 戦前における旧体制の日本経済 001
1.1 どの産業で、どういう職業に就いていたか 003
江戸時代の経済
明治維新と殖産興業
教育制度の普及
農業従事者がほとんどであった
1.2 戦前の過酷な所得格差はどのようにして発生したのか 016
国民の生活は過酷なほど苦しかった
経済学から見た地主・小作人関係
農地改革が実現した格差の縮小


第2章 日本経済の成功物語:高度成長期と安定成長期 025
2.1 高度成長に至る日本経済の成功物語 027
敗戦による経済破壊と立ち直り
日本経済はなぜ高度成長を実現できたのか
労働移動は産業間・地域間で進んだ
2.2 日本経済はスタグフレーションからいち早く脱出した 040
日本経済が一番輝いた安定成長期
高度成長期と安定成長期における問題点


第3章 バブル後に長期停滞に陥る 047
3.1 バブルの発生と破裂が日本経済を痛めつけた 049
国際収支の壁の大切さ
黒字基調の定着と日本経済の国際性
3.2 バブルに踊り、「失われた20年」にもがく日本経済 051
バブル経済への突入とその破裂
小泉構造改革の路線
経済効率性と分配の公平性はトレード・オフの関係か
3.3 経済の低迷が政権交代を引き起こす 061
小泉内閣以降の経済低迷
民主党政権の3年間の功罪
アベノミクスの「三本の矢」はどのように評価できるか


第4章 戦前から戦後において、人はどこで働いていたか 071
4.1 戦後はどの産業で働き、どの職業に就いていたか 073
日本経済の産業構造の変化
産業構造の変化に伴う職業の変化
4.2 男女の労働力比率はどのように変化したか 076
戦前の男性のほとんどが働いていた
戦前の女性の就業はM字型カーブを描いていない
戦後の労働力率はどのように推移したのか


第5章 日本企業の特色とコーポレート・ガバナンス 087
5.1 高度成長期の日本企業 089
高度成長を支えた日本企業の特色
日本企業では長期取引が重視される
大企業と中小企業との間の二重構造問題
5.2 低成長時代の日本企業 098
バブル経済を経験した日本企業はどう変化したか
5.3 日本企業のコーポレート・ガバナンス 105
企業を保有しているのは誰か
エージェンシー問題
労働者の経営参加とは何か
労働の柔軟性とワーク・シェアリング


第6章 自営業者が減少したにもかかわらず、一部は高所得者になる 117
6.1 雇用者 vs. 自営業者 119
企業で働く雇用者
労働に対して支払われる種々の報酬
自営業者という働き方
雇用者になるのか自営業者になるのか、という選択
戦後には自営業者は減少し続けた
6.2 少数ながらも高い報酬を得ている自営業者がいる 131
高額の報酬を得ているのは、どのような自営業者なのか
極端に高い所得を得ているのはどのような人々か
スーパースターの経済学
トーナメント理論


第7章 女性は生活者だったのか、それとも労働者だったのか 139
7.1 女性の生き方の選択 141
選択肢の多い女性は幸福か
母性論はいかに生まれたのか
生活者としての女性
7.2 女性の働き方の選択 150
女性にとっての働くということの選択
女性は職場でどう扱われているのか
7.3 男女のダイバーシティ社会を実現するために 157
女性管理職が少ない背景
どうすれば女性の管理職は増加するか
女性は生活者だったのか、労働者だったのか


第8章 政府は産業発展の牽引車だったのか、それとも生活者の味方だったのか 165
8.1 政府は経済発展を最優先とした時代 167
戦前の日本政府が果たした役割 
戦後の高度成長期における政府の役割
政府が定めた戦後の経済計画
産業政策の功罪
Too big to fail (大きすぎて潰せない)企業
8.2 政府は生活者の味方であったのか 199
安心のある福祉社会へとの声が強くなる
政府の支出構成比から言えること
政府は本当に生活者の支援に出動したのか――非正規労働者の処遇

第9章 日本が福祉国家になることにおいて、財政赤字は支障となるのか 199
9.1 日本は福祉国家ではない 201
戦前は家族が福祉の担い手だった
福祉への政府の登場
戦争中に行われた社会保険改革の目的
戦後に行われた社会保障制度改革
「日本的福祉国家論」とは何か
日本の福祉の現状をどう評価するか
日本はどのような福祉国家へと向かうべきか
9.2 日本経済の巨額の財政赤字をどう考えるべきか 215
日本の財政赤字の規模
財政支出と歳入の経済学
福祉国家財政赤字は両立するか


第10章 不平等社会から平等社会へ、そして再び不平等社会へ 225
10.1 戦前の日本は不平等社会だった 227
華族・士族・平民という三つに分かれた身分社会
所得・資産の格差は極端に大きかった
巨額の資産保有家と高額所得者が存在した
10.2 戦後の日本社会は平等社会へ向かって発展した 235
日本社会の平等化を進めたGHQによる改革
高度成長期と安定成長期に平等化がおし進められた
10.3 再び不平等社会へと向かう日本経済 245
1980年代以降に再び不平等化がはじまる
貧困の深刻さが際立つ日本の格差社会
経済の効率性と公平性の両立は可能か

第11章 教育が日本経済と社会に与えた影響 255
11.1 教育が経済成長に及ぼす効果 257
経済成長理論の簡単なサーベイ
教育は個人の所得にどのような影響を及ぼすのか
11.2 教育が個人の所得や職業,地位に及ぼす効果 267
日本社会における学歴主義
日本は人々が考えるほど学歴社会ではない
教育の機会平等が侵されている


第12章 今後の日本経済の進路を占う 281
12.1 少子化問題と経済成長はどのように関連しているのか 283
深刻な少子化問題
日本の出生率は、なぜ低下したのか
少子化が経済成長に及ぼすマイナスの効果
定常状態が必要である根拠
12.2 少子化社会保障問題 297
少子化は、なぜ社会保障にとって問題なのか
日本はどのような福祉国家を目指すべきか
12.3 出生率を引き上げる政策 307
出生率上昇政策に対する不要論
出生率上昇のためにはどのような政策が考えられるか


参考文献 [315-318]
索引 [1-10]

『金融NPO ――新しいお金の流れをつくる』(藤井良広 岩波新書 2007)

著者:藤井良広[ふじい よしひろ]
https://researchmap.jp/read0134133/

金融NPO―新しいお金の流れをつくる (岩波新書)

金融NPO―新しいお金の流れをつくる (岩波新書)

【目次】
はしがき [i-ii]
目次 [iii-vii]


第1章 日本の金融をどうみるか 001
1 金融・危機から再生、そしてバブル再燃? 002
  激変する金融環境
  金融NPOは“あだ花”か
  何かが機能していない
2 金融NPOのルーツ 006
  頼母子講の伝統と精神
  わが家の場合
  意志と知恵
3 営利金融と非営利金融 010
  金融に求められる二つのリターン
  非営利にこそ「知恵」が必要
  米一九三三年証券法
  銀行と金融NPOの「つなぎ」
  加速する資金偏在
4 担い手は誰か 018
  住民であり、借り手であり
  団塊世代も担い手に
  金利より社会性
  「金融」を取り戻せ


第2章 広がるNPOバンク 023
1 住民自身の融資機関 024
  銀行ではなく「バンク」
  市民の「便法」
  講から学ぶ
2 老舗格の行動派――未来バンク 028
  出発は「郵貯批判」から
  「エコバンク」がモデル
  焦げ付きなし
  特別担保提供融資
3 目指すは女性信用組合――女性・市民信用組合設立準備会(WCC) 035
  女性向けバンクを
  貸し手と借り手の相互信頼
4 「東京砂漠」でお金を活かす――-東京コミュニティパワーバンク 039
  東京のど真ん中で
  ともだち融資団
  公開審査方式
5 行政との協働方式――北海道NPOバンク 043
  道・市と二人三脚
  三人四脚
  融資判定表
  出世払いも人づくりも
6 信濃の国で夢を応援―― NPO夢バンク 048
  協調の長野方式
  行政支援――融資と出資と
  資金調達に奔走
7 地震被災地での資金循環を――新潟コミュニティ・バンク 053
  始まりは「志」の投資から
  困難を乗り越えて
  じっくりと歩みを進める
8 アーティスト・パワー ―― APバンク 058
  音楽家たちの参入
  リアルなお金の使い方
  自然エネと省エネと環境と
  バンクバンドへの共鳴
9 若者も金融を主導する――コミュニティ・ユース・バンクmomo 064
  「エコ貯金」が生みの親
  「時間泥棒」から夢を取り戻す
  お金の中央集権打破を
10 団塊世代中心で中小企業支援――愛知コミュニティ資源バンク 068
  株式会社でNPO
  日本版CRAにも奔走
  毎月払いの出資金
  地方の活力をどう引き出すか


第3章 多重債務者を救え 073
1 貸金業規制法改正のインパクト 074
  灰色金利論議から波及
  資産規制強化が重石に
  政治決着で救われる
  金融商品取引法でも
2 多重債務阻止の先駆者――日本共助組合 078
  半世紀の歴史
  「共助」の精神
  神父が先導
  教会に「お金」の窓口
  激動にも直面
  ラフォント神父の回想
3 もう一つの先駆者――岩手県消費者信用生活協同組合 086
  花開いた信用生協方式
  宮古事件で生まれた知恵
  札束を積み上げる
  金融機関との連携
4 首都の多重債務者救済を――生活サポート生協・東京 092
  賛同から導入へ
  資金調達は匿名組合方式で
  血縁に代わる支援の輪は
5 広がる岩手方式――グリーンコープ生協ふくおかなど 097
  生活が“分解”していく
  ホームレス支援も
  購買生協で初
  雪深し青森


第4章 市民ファンドで起業支援 103
1 起業の夢にエール――市民バンク 104
  バンクとファンドの狭間
  バブル前に銀行を脱出
  「エコバンク」の啓示
  夢作文で会社を審査
2 女性起業家を特訓―― WWBジャパン 109
  起業支援のスクール展開
  公開起業オークション
3 地方のエンジェル――島根県民ファンド 112
  みんなでエンジェルを
  桃太郎モデル
  団塊から若者まで
4 若者ベンチャー ――地域維新グループ 117
  平成維新の志士たち
  首相官邸に招待
  「もったいない」運送
5 八つの起業ファンド 122
  ファンドが促す若者と団塊の世代連携
  カリスマ発明主婦を支援
  年金生活宣言
6 NPOパワーで風車を回せ――自然エネルギー市民ファンド 126
  風に込めた決意
  原発反対から風車建設へ
  匿名組合契約で資金調達
  ウインド・ファームに挑戦
7 太陽が照る街――おひさま進歩エネルギー社 133
  市ぐるみ太陽光発電
  「おひさまファンド」の船出
  地産地消バイオマス起業
8 パイオ熱利用――備前グリーンエネルギー社 138
  太陽と森のエネルギー
  住民運動との協調
9 手づくりの医療機関債――中井生活経済研究所 141
  母の死と医療への悔い
  自主ルールで行政に先行する
  債権証書も手づくり
  総額貸付型と地域オープン型
  地域医療の連携役も
  病院職員向け債権


第5章 寄付で促す資金の還流 149
1 寄付文化は日本になじむか 150
  寄付の効用
  富者の篤志活動
  寄付先進国・米国
2 マンション型寄付方式――大阪コミュニティ財団 154
  大阪らしい社会貢献を探せ
  多彩なメニュー
  日本版ユナイテッド型
  子孫のために木を植えよう
3 寄付による投票条例――寄付市場協会 161
  ホームタウン・ドナー
  第一号は泰阜〔やすおか〕村
  障害者の海外旅行で賛否
  一七番目は夕張市
  非営利株式会社の設立
4 知恵と工夫の寄付活用――循環者ファンド 168
  地域通貨との連携
  銀行との協働
5 オンライン寄付―― NGOアリーナ、ガンバNPOなど 171
  クリック一つで意志を送る
  サイトの合従連衡
  つり銭型寄付から変化?


第6章 米英の金融NPOの担い手たち 175
1 米国の非営利金融活性化の政策 176
  CRA制定までの道
  格付け検査で合併に「NO」も
  地域金融の担い手、CDFI
  資金循環のメリーゴーラウンド
2 米CDF1の担い手たち――ボストン・コミュニティ・キャピタル(BCC) 182
  ボストンの「下町再生」
  個人資金が基盤
  近隣のニーズを把握
3 NPOのインフラ整備――イリノイ・ファシリティーズ・ファンド(IFF)など 187
  「風の街」の街づくり
  学校債券発行をアレンジ
  起業家向け技術支援も
4 世界の金融センターで――ノンプロフィット・ファイナンス・ファンド(NFF) 192
  一〇六のCDFI
  二つのボトムライン
5 米国モデルを「輸入」した英国 196
  金融排除への挑戦
  投融資免税策も
6 マイノリティ支援――フェア・ファイナンス 199
  環境の前に貧困を
  「年利一〇〇〇%」の高利貸し
  一ポンド株主
7 多彩なCDFI活動―― GLEワンロンドンなど 204
  開発会社のCSR
  起業支援で助言者制度
  CDFI輸入の先駆者
  住宅エクイティ・スワップ
  「不死鳥」なしで飛び続けられるか
  銀行との連携


第7章 「銀行」になった金融NPO 211
1 コミュニティ・バンクの道 212
  営利・非営利の統合へ
2 「三つの道」を目指す銀行――トリオドス銀行(オランダ) 213
  ピンクの銀行本店
  GFSの幹事役
  マイクロ・ファイナンスに資金循環
3 資金の行き先が見える銀行―― GLS銀行(ドイツ) 217
  シュタイナー運動が起源
  「エコバンク」を救済合併
4 米コミュニティ・バンクのメッカ――ショアバンク(米国) 220
  四人のシカゴ・マフィア
  自助の意志を創り出す
  大手銀行とも競う
  クリントン大統領にインパク
5 慈善を貫く営利銀行――チャリティ銀行(英国) 227
  もう一つのメッカ
  預金金利を自分で選ぶ
  「慈善銀行」の問いかけ


おわりに――お金の巡りは社会を活かす 231
  営利と非営利の金融をつなぐ制度設計を
  民民連携の設計も
  手探りの日本
  監督行政と政策行政
  金融NPO特区を
  金融CSRで民民連携
  団塊よ、核となれ!
  金融NPO同士の連携も 

『東洋文庫ガイドブック 2』(東洋文庫編集部[編] 平凡社 2006}

 

東洋文庫ガイドブック 2

東洋文庫ガイドブック 2

 

【目次】
目次 [003-010]

 

対談 東洋文庫の愉しみ方[富岡多惠子×宮田登] 011

 

  東洋文庫を読む

握手したくなるイサベラ・バード[伊藤礼] 028
■イサベラ・バード『日本奥地紀行』
■ B・H・チェンバレン『日本事物誌』

アイヌの歌声から[津島佑子] 033
■イサベラ・バード『日本奥地紀行』
■ N・ネフスキー『月と不死』
■『ゲセル・ハーン物語』

『明治大正史――世相篇』から『長安の春』まで[室謙二] 038
石田幹之助『增訂長安の春」
柳田国男『明治大正史――世相篇』

中国知識人の私的生活用具百科[原田憲雄] 044
■文震亨『長物志』

「運命の書」としての『鹿洲公案』[大平桂一] 048
■藍鼎元『鹿洲公案

どえらい小説の登場[立原透耶] 054
■董若雨『鏡の国の孫悟空

『詩』を読む楽しみ[齋藤希史] 061
■ M・グラネ『中国古代の祭礼と歌謡』
■『詩経国風』
■『詩経雅頌』

抹茶色の新世界[南條竹則] 067
■『ナスレッディン・ホジャ物語』
■サアディー『薔薇園』
■ミール『ミール狂恋詩集』

聖なる小さなもの[原章二] 073
■ティルヴァッルヴァル「ティルックラル」

運動の誕生[長崎暢子] 078
■ M ・ K・ガーンディー「ガーンディー自叙伝」

ガーンディーについての恵まれた立場[山下朋史] 083
■ M・K・ガーンディー『ガーンディー自叙伝』

愚という貴い徳に触れる[松山巖] 088
■横井金谷『金谷上人行状記』
■伴蒿蹊・三熊花顛『近世畸人伝・続近世畸人伝』

古典詰将棋を読む[若島正] 093
■伊藤宗看・伊藤看寿『詰むや詰まざるや』

『爛柯堂棋話』のこと[伊藤礼] 098
■林元美『爛柯堂棋話』

『武江年表』の江戸と東京[ロバート キャンベル] 103
■斎藤月岑『増訂武江年表』 『東都歳事記』

森鷗外と児童文学[上田信道] 108
森林太郎・松村武雄・鈴木三重吉・馬淵冷佑/同撰『日本お伽集』
■『説経節
■巌小波『日本昔噺』

ぼうっとする話[佐復秀樹] 113
■巌小波『日本昔噺』

唱歌」と遊戯唄[山村基毅] 118
■『日本児童遊戯集』
伊沢修二『洋楽事始』

言海』・口語・同文[安田敏朗] 134
大槻文彦『復軒雑纂』

敵国日本論の一冊[塚本学] 130
■申維翰『海游録』
■姜沆『看羊録』

説話と女 彼我の違いを娯しむ[千本英史] 195
■『青邱野談』

思い出す人々[高柳俊男] 140
■金仁謙『日東壮遊歌』
■金九『白凡逸志』

笑いの泉、故郷京都、若狭の船頭[横井清] 145
安楽庵策伝『醒睡笑』
■『昨日は今日の物語』
■井上頼寿『改訂京都民俗志』
■『川渡甚太夫一代記』

想いつくままに[大室幹雄] 150
■ベルナツィーク『黄色い葉の精霊』
富士川英郎『菅茶山と頼山陽

お婆さんのもじゃもじゃ[倉本四郎] 156
■ J ・マンデヴィル『東方旅行記
■『捜神記』

東洋文庫と/への旅の途上で[吉増剛造] 162
■アルセーニエフ『デルスウ・ウザーラ』
■ベルナツィーク『黄色い葉の精霊』

ふたつの真澄[簾内敬司] 169
菅江真澄菅江真澄遊覧記』

書物から時代を読む[若尾政希] 174
■『太平記秘伝理尽鈔
■『柴田収蔵日記』

東洋文庫とは共闘できるか?[大月隆寛] 179

 

お助け東洋文庫[桝屋友子] 184
■フィルドゥスィー『王書』
■ニザーミー『七王妃物語』 『ホスローとシーリーン』 『ライラとマジュヌーン』
■イブヌ・ル・ムカッファイ『カリーラとディムナ』

お世話になってます[佐藤雅美] 188
川路聖謨『長崎日記・下田日記』
■勝小吉『夢酔独言他』

ぼくが東洋文庫を読むようになった理由[永井明] 192
■ケンペル『江戸参府旅行日記』
富士川游『日本医学史綱要』 『日本疾病史』


  東洋文庫を書く 

二つのユートピア[今村与志雄] 198
■朴趾源『熱河日記』
■段成式『酉陽雑俎』

ヨーロッパが田舎だったころの世界史[家島彦一 談] 203
イブン・バットゥータ『大旅行記

空中飛翔の夢[細川涼一] 210
叡尊『感身学正記』

『ガーンディー自叙伝』への招待[田中敏雄] 216
■ M・K・ガーンディー『ガーンディー自叙伝』

戦争史料の読み方[北島万次] 221
李舜臣『乱中日記』

土葬願望という病[山本眞功] 226
■『家訓集』

『思想と風俗』と『サータア・リザータス』[林淑美] 232
■戸坂潤「思想と風俗」

インド 民のことば[橋本泰元] 238
カビール『宗教詩ピージャク』

太平記秘伝理尽鈔』の魅力 大運院陽翁に聞く[長坂成行] 243
■『太平記秘伝理尽鈔

家族たちのトロツキズム[長堀祐造] 249
■鄭超麟 「初期中国共産党群像」


初出一覧 [254-255]


解説目録 [1-121]
著訳者・校訂解説者索引 [xiv-xx]
書名索引 [i-xiii]

『言語学講義――その起源と未来』(加藤重広 ちくま新書 2019)

著者:加藤重広[かとう・しげひろ]

言語学講義 (ちくま新書)

言語学講義 (ちくま新書)

【目次】
はじめに [003-006]
  言語学ってなに?
  全体像と新しい姿
目次 [007-012]

第1章 言語学の現在地 013
1 社会言語学と多様性研究 014
  近代冒語学の基本姿勢
  階級による言語格差はあるのか
  社会言語学が注目する地域差
  日本社会と変異
  士族の移住と移植方言 言語変種と標準語
  時代とともに変わるもの
  江戸は「方言の島」だった
  標準語とは何か
  関酉弁から首都圏語へ
  方言調査、今昔
2 社会言語学と差別の問題 034
  新しい方言研究と社会言語学
  日本における言語生活研究
  東京方言は標準語か共通語か
  「標準語」としたうえでの「中間言語
  方言からのリバイバル語彙
3 亡びる言語・亡びない言語 042
  「言語死」はどうしたら防げるか
  言語を選択する権利と言語復興
  ヘブライ語が復興を遂げた理由
  言語は「使われ続ける」ことこそがキモ
  日本語は消滅するのか?
  バイリンガルは滅びへの道 
4 政策としての言語 052
  使う言語を選ぶ権利と、言語管理政策
  現存する「言語純化
  日本に言語政策はあるのか
  公用語のない日本
  「英語を公用語にする」とどうなるか?
  英語教育早期化は吉か凶か
  高等教育が英語でないのは世界の非常識?
  国家戦略としての言語教育
5 AI時代の言語学 065
  会話を支える知能と語用論
  「必要最小限」の規則体系
  易しい命令、難しい命令
  語用論と対話の妙味

第2章 言語学をいかに役立てるか 075
1 接触する言語とクリオール 077
  「英語転換」という劇的変化
  英語の利点
  英語の変容と技術革新
  言語接触の風景
  神戸市のニュータウンで起こった標準語化
  ピジンという混合言語
  すべての言語はクリオール
  日本語のルーツ
  近世中国における言語接触
  国内2言語態勢による統治
2 語用論の使い方 097
  言語変化のコントロール
  正しさと望圭しさのせめぎ合い
  私たちの会話は「推論」で進む
  誤用でも通じさせる「合理性の原則」
  「伝えたい内容」を重視する語用論
  発達障害言語学
  会話と交感機能
  心の理論と言語学
  なぜ異性のことを理解しにくいか
3 男ことば女ことばとキャラクター 113
  ジェンダーとことばづかい
  女性は「僕」や「俺」を本当に使わないか
  ウェブ時代のジェンダーことば
  キャラクターとことばづかい
  役割語の誕生
4 言語学はどこに向かうのか 124
  わかりやすさと専門用語
  「……的な」というカプセル表現
  人類学や進化学的視点からの言語学
  出生前からの言語習得という新地平

第3章 近代言語学を読みなおす 133
1 近代言語学の誕生 135
  インドにて
  近代言語学の誕生
  現実と象徵はずれている
  ことばの歴史をさかのぼる
  ことばのルーツが同じ?
  言語学の知識がずれていくとき
  「アーリア人」という民族は?
  言語学における「遺伝か環境か」
2 ことばをタイプ別に区別していくために 149
  文法とは何か
  言語の関心が外に向けられるとき
  屈折のある言語、ない言語
  屈折語膠着語孤立語、「抱合語」でなく「複統合語」
  言語学の成立が逆投影するもの
  フンボルトは差別的だったのか
  主観としての美意識
3 印欧語族という括りが成立するとき 162
  後戻りできない流れに向かうとは
  「古典語のトライアングル」の転換
  ポップによる比較言語的アプローチ
  シュライヒヤーによる比較言語学の基盤確立
  「アーリア」括りの変遷
  言語・民族・宗教を一緒くたに考えたミュラー
  過激な師のトンデモ説
  言語学アーリア人」から「アーリア民族」への変容
  言語学と戦争と福祉
  言語学の「記述的」態度と「規範的」態度
4 言語の単一性と多様性 178
  バベルの塔と単一言語幻想
  グローバル化した日本の逆説
  言語は災厄のもとか、解決の手段か

第4章 記述言語学の技法 185
1 言語学は自然科学だ 186
  科学性の呪縛
  科学的な見方が「正否」を判断できるか?
  非文の存在と、理論言語学
  方法論の異なりをうまく利用する
  日本語文法研究にある込み入った事情
  言語学の科学性の弱点
  デジタルではなく連続体として見る
  正しく「違和感」の正体を見極める
  性差、年齢差、地域差を考慮した変異
2 「正しい日本語」という呪縛 204
  語用論として情報を解釈する
  正解を求める心理と発想
  文法と論理を重ね合わせる背景
  明治における「標準語」維新
  単純化という葛藤
  押しつけのゆがみが噴き出すとき
  「正しい日本語」の追求は、マウンティングに過ぎない
  戦前からの「官製文迭への反発
3 記述言語学の手法 221
  記述するとはどういうことか
  音声学の知識から音韻体系へ
  「が」の多様性
  テクスト化という難関
  言語学三点セットの位置づけ
4 言語死とどう向き合うか 234
  滅びゆく言語とあいまいな誤解
  日本における危機言語
  言語死の回避と、記録収集と

第5章 社会言語学から複雑系言語学へ 241
1 言語学の表舞台とバックステージ 243
  主流であることの意味
  メジャー 言語、マイナー言語?
  研究の実を取るか、生活の現実を取るか
2 ソシュールという里程標と亡霊 249
  「ソシュールはもうたくさん」なのか
  ソシュール著作の実像
  日本におけるソシュール
  言語学の足場であり足かせでもあること
  シニフィアンシニフィエ
  ソシュール批判の虚実
  つじつまが合わないまま放置できない
  不可逆性と単層性
  「構成性の原理」と経済合理性
3 体系か混沌か 268
  「そこそこ」「ある程度」の体系性を認める
  社会言語学的な柔軟視点
  「もったいない」精神からの体系性?
  体系の科学性を疑ってみる
  「言語=体系」から出発する
4 複雑系言語学という布石 278
  生成文法の手法
  「複雑・複合的・不透明・予測が困難」を前提に
  「言語学の非自律性」という旗幟
  言語共同体という設定
  解体するのか、更新するのか
  言語の「自己組織性」
  言語におけるバタフライ効果

おわりに(2019年 厳冬の札幌にて 加藤重広) [292-296]
参考文献 [i-vi]