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目次とメモを置いとく場

『人権と国家――理念の力と国際政治の現実』(筒井清輝 岩波新書 2022)

著者:筒井 清輝[つつい・きよてる](1971-) 社会学(政治社会学、国際比較社会学、社会運動論、国際人権、組織論)。
NDC:316.1 国家と個人:基本的人権,自由と平等,知る権利,プライバシー,思想・信教の自由,言論・出版の自由,集会・結社の自由
NDC:329.21 国際人権規約


人権と国家 - 岩波書店


【目次】
はじめに [i-x]
目次 [xi-xiii]


第1章 普遍的人権のルーツ(18世紀から20世紀半ばまで)――普遍性原理の発展史 001
Q.人権理念や制度はいつ生まれたものなのか? 002
  人権の起源
  普遍的人権という理想

1 他者への共感と人権運動の広がり 010
  共感の拡大と拷問反対運動
  奴隷貿易撤廃運動
  女性の権利に関わる人権運動
  労働運動や政治運動と人権

2 二つの世界大戦と普遍的人権の理念 032
  植民地主義下での人権侵害
  国際連盟の失敗
  第二次世界大戦と戦後の国際秩序
  サンフランシスコ会議と国連憲章
  世界人権宣言の誕生と普遍的人権


第2章 国家の計算違い(1940年代から1980年代まで)――内政干渉肯定の原理の確立 051
Q.なぜ国家は自らの権力を制約する人権システムの発展を許したのか? 052

1 国際政治のパラドックス 054
  国際関係論と国際人権発展のパラドックス
  国際人権章典への険しい道のり
  世界人権宣言の法制化とジェノサイド条約
  人種差別反対と民族自決
  国際人権規約の誕生
  国際人権システムの機能
  冷戦下での空虚な約束のパラドックス
  人権規範の地位向上と米ソ国内での政策変更

2 冷戦下の新しい人権運動 089
  国際人権NGOの発展
  転換期としての1970年代
  停滞の1980年代


第3章 国際人権の実効性(1990年代以降)――理念と現実の距離 101
Q.国際人権システムは世界中での人権の実践の向上にどの程度貢献したのか? 102
  国際人権の国内的有効性に関する論争

1 冷戦崩壊後の期待と現実 107
  天安門事件のレガシー
  ユーゴスラビア紛争とジェノサイド
  コソボ紛争NATOによる軍事介入
  ルワンダのジェノサイドと国際社会の無関心
  東ティモールでの成功

2 21世紀の国際人権 122
  9・11テロと対テロ戦争
  移行期の正義と国際刑事裁判所
  21世紀の大規模人権侵害と保護する責任

3 人権実践の漸進的な向上 135
  小規模な人権状況の改善
  人権関連のデータと国際人権の本当の実力
  フィーメル・ジェニタル・ミューティレーション(FGM)と児童労働
  忘れられた経済的権利と企業の人権問題
  国際人権システムの功罪


第4章 国際人権と日本の歩み――人権運動と人権外交 163
Q.日本は国際人権とどのように関わり合ってきたのか? 164

1 日本国内の人権運動の歩み 164
  近現代日本での人権運動
  日本と国際人権機構との関わり

2 同化から覚醒へ 175
  アイヌ民族の先住民権獲得への歩み
  在日コリアン指紋押捺反対運動

3 日本の人権外交と試される「人権力」 189
  1919年パリ講和会議と人権外交の端緒
  第二次大戦と戦後の歴史問題
  国際人権外交での対話路線
  価値観外交の台頭
  試される日本の「人権力」


おわりに 211


あとがき(2022年正月 カリフォルニア州スタンフォードにて 筒井清輝) [229-230]
参考文献 [1-6]

『聖書男――現代NYで 「聖書の教え」を忠実に守ってみた1年間日記』(A. J. Jacobs[著] 阪田由美子[訳] CCCメディアハウス 2011//2007)

原題:The Year of Living Biblically: One Man’s Humble Quest to Follow the Bible as Literally as Possible
著者:Arnold Stephen Jacobs Jr. (1968-) ジャーナリスト、著述家。
訳者:阪田 由美子[さかた・ゆみこ](1958-) 翻訳家。
出版社:阪急コミュニケーションズ
備考:書名(『聖書男』)には〔バイブルマン〕というルビが振ってある。


 聖書の本当の意味を探し求めるため、可能なかぎり聖書の言葉どおりに1年間暮らしてみた「不可知論者」の日記。モーセ十戒のような有名な戒律だけでなく、
 「ひげをそってはならない」
 「混紡の服を着てはならない」
 「月の初めには角笛を吹きなさい」
 「罪人には石を投げよ」
 「生理中の女性に触れてはならない」
といった不可解な戒律や現代にはそぐわない教えをなんとか実行していく。
 ひげをのばし、全身白の衣服を身にまとい、杖をもって街を行く“いちおうユダヤ人”のおかしくも真摯な387日。


聖書男(バイブルマン) | CCCメディアハウス - 書籍


【目次】
献辞 [001]
日本版への序文(二〇一一年八月 A・J・ジェイコブズ) [002-003]
写真 [004]
目次 [005-020]
はじめに [021-030]
準備 [033-045]


第1月 九月 047
 初日 プロジェクトを実行に移す
 第2日 産んで増やすI
 第2日の続き 祈るI
 第5日 混紡の服の着用を避ける
 第6日 欲しがらないようにする
 第7日 計画を見なおす
 第11日 アーミッシュの村を訪ねる
 第13日 宗教顧問から助言を受ける
 第14日 十分の一の献げ物をするI
 第23日 子どもに鞭を打つ
 第30日 聖書の世界に生きる自分をヤコブ命名する


第2月 十月 097
 第31日、朝 イスラエル行きを計画する
 第31日、午後 角笛を吹く
 第34日 生理中の妻との接触を避ける
 第36日 祈るII
 第37日 うそをつかないようにするI
 第40日 創造博物館を訪ねる
 第42日 借金を帳消しにする
 第44日 聖書解釈の歴史をひもとく
 第44日、午後 苦しむ人にワインを差し出す
 第45日 安息日を守るI
 第46日 エホバの証人を家に招く
 第47日 小屋を建てる
 第50日 怒りをこらえる~スープキッチンでボランティアをする I
 第55日 ハシディムのダンスパーティに参加する
 第61日 預言書を読みなおす


第3月 十一月
 第62日 石打ちの刑を執行する
 第64日 祈るIII
 第67日 神を知らぬ者と対峙する
 第70日 ひとの悪口をいわないようにするI
 第72日 元おじの自伝を読む
 第75日 像をつくらないようにする
 第77日 創造論について再考する
 第78日 ひとの自由意志を尊重するI
 第80日 最も解せないきまりを挙げる
 第82日 盗まないようにするI
 第84日 隣人を愛するI
 第87日 産んで増やすII
 第91日 敬虔な愚か者になる


第4月 十二月
 第93日 ホリデーシーズンをやり過ごす
 第95日 いかなるときも純白の衣を着る
 第97日 安息日を守るII
 第101日 眠れない夜を過ごす
 第103日 祈るIV
 第105日 性欲と闘うI
 第107日 性欲と闘うII
 第109日 性欲と闘うIII
 第110日 一夫多妻制について調べる
 第111日 盗まないようにするII
 第114日 渇いている人に水を差し出す
 第114日の続き 信仰生活について指導を受ける
 第117日 親の因果が子に報いる
 第120日 わけありの子が大物になる
 第122日 聖書の儀式が身についてくる


第5月 一月
 第124日 ひとのいうことにいちいち反応しないようにする
 第126日 神について子どもにどう教えるか悩む
 第127日 元おじとコンタクトをとる
 第128日 戸口の柱に神の言葉を書き記す
 第131日 ひとの悪口をいわないようにするII
 第132日 産んで増やすIII
 第133日 供犠をする
 第135日 落ち穂を残す
 第138日 十弦の琴を奏でる
 第140日 食物規定を守る
 第140日の続き 虫を食べる
 第142日 老人の前で起立する
 第143日 背筋を伸ばして歩く
 第148日 隣人がなくしたものを見つけて返す
 第153日 身体状況を点検する
 第154日 神意をはかる


第6月 二月
 第155日 母鳥を巣から追い払い、卵をとる
 第161日 息子を失ったダビデの心情を察する
 第168日 赤毛の牛を捜し求める
 第169日 一歩後退する
 第177日 隣人を愛するII
 第179日 うそをつかないようにするII
 第180日 祈祷ひもを巻く
 第181日 聖書の著者について考える
 第181日、午後 心境に変化が表われる


第7月 三月
 第184日 ウィンクを禁止する
 第187日 産んで増やすIV
 第191日 祈るV
 第196日 聖地巡礼の旅に出発する
 第197日 エルサレムに到着する
 第198日 ネゲブ砂漠へ向かう
 第198日、夕方 旧市街で孤独に苛まれる
 第201日 果実を十分の一取り分ける
 第202日 サマリア人を訪ねる
 第204日 祈るVI
 第205日 元おじと会う


第8月 四月
 第215日 『十戒』を観る
 第219日 喜捨をする
 第222日 妻が不正確なはかりを使う
 第223日 ワインを楽しむ
 第229日 過越祭を祝う
 第230日 「神の思し召しなら」という
 第232日 双子が争う
 第233日 ひとと握手しないようにする
 第234日 父母を敬う
 第236日 隣人を愛するIII
 第237日 奴隷候補が現われる
 第237日、午後 祈るVII
 第238日 信仰心が刻々と変化する
 第239日 思いやりのある人間になる
 第240日 掟を守ることに喜びを覚える


第9月 五月
 第243日 新約聖書の掟に取り組む
 第247日 ファンダメンタリストメガチャーチを訪れる
 第256日 ゲイの聖書研究会に参加する
 第263日 祈るVIII
 第264日 レッドレタークリスチャンと話をする
 第268日 十分の一の献げ物をするII
 第270日 悪を記録しないようにする
 第271日 何者かの視線を感じる
 第272日 奇跡について考える
 第273日 親を打った子に罰を与える


第10月 六月
 第277日 神の名や罵り言葉を発しないようにする
 第279日 地上の法規を遵守する
 第286日 性欲と闘うIV
 第287日 字義解釈について考える
 第290日 うそをつかないようにするIII
 第292日 極右のキリスト教思想を知る
 第297日 蛇使いの教会を訪ねる


第11月 七月 545
 第306日 スープキッチンでボランティアをするII
 第309日 原始のライフスタイルを試してみる
 第314日 幹細胞と人工妊娠中絶について考える
 第324日 ひとの不幸を笑えなくなる
 第332日 ひとの自由意志を尊重するII


第12月 八月(と九月前半) 565
 第336日 身寄りのないやもめを大事にする
 第359日 双子が誕生する
 第361日 双子の世話に追われる
 第363日 うそをつかないようにするIV
 第366日 赤ん坊に割礼を施す
 第372日 隣人を愛するIV
 第374日 めいのバットミツバを祝う
 第378日 一年を総括する
 第381日 ひげをそる
 第387日 奪ったものを返す


原註 [599-614]
謝辞 [615-617]
図 [618-619]
   I:アメリカ合衆国の宗教
  II:ユダヤ教主要各派
  III:キリスト教主要各派
  IV:福音派、主流派プロテスタント、黒人教会内の各派の構成
訳者あとがき(二〇一一年八月 阪田由美子) [621-624]
参考文献 [625-629]

『快楽としての動物保護――『シートン動物記』から『ザ・コーヴ』へ』(信岡朝子 講談社選書メチエ 2020)

著者:信岡 朝子[のぶおか・あさこ](1974-) 比較文学
カバー図版:Ernest Thompson Seton, Animal Heroes, New York: Charles Scribner's Sons, 1905 より(Library Book Collection/PPS通信社)
NDC:480.9 動物学 >> 動物保護


『快楽としての動物保護 『シートン動物記』から『ザ・コーヴ』へ』(信岡 朝子):講談社選書メチエ|講談社BOOK倶楽部


【目次】
はじめに [003-010]
  動物保護の背後にあるもの
  本書の構成
目次 [011-013]


序論――東西二元論を越えて 015
  「動物の扱い」の歴史と変遷
  動物表象と保護思想


第I章 忘れられた作家シートン 027
一 『動物記』とアメリ 028
  1 セトン登場 028
  2 「自然の捏造」をめぐる議論 030
    ネイチャーフェイカーズ論争
  3 論争の本質 036
    「自然」と「科学」の対立


二 「人種再生」のビジョン 042
  1 ネイチャースタディー運動との連動 042
    ネイチャースタディーの衰退
  2 自然回帰と発達心理学 048
    発生反復説と退化の不安
    退化の恐れとネイチャースタディー批判
  3 学習と本能 056
    バローズの野生動物観
    自動回復する自然


三 日本科学の精神と『動物記』 063
  1 平岩米吉と雑誌『動物文学』 063
    平岩による「動物文学」の理念
  2 「児童研究」の広がり 068
    アメリカ児童研究と元良勇次郎
    『動物文学』と児童への関心
  3 人種的階層の不在 074
    都市生活への不信
  4 太平洋戦争と「日本科学」 077
    文学と科学の融合
    日本科学の精神 


四 孤高の人々――平岩とシートンの動物観 084
  1 ジャック・ロンドン再び 084
    平岩のロンドン批判
    高等な動物の「愛」
  2 優しい野生の探究 092
    平岩が見る動物の「愛」
  3 科学への嫌悪と信頼 096
    英雄としての動物
    机上の科学への反論
    平岩の考える飼育
    野蛮への共感
  4 観察者の系譜 111
    自然回帰への恐れと欲望
    擬動物主義の可能性
    ローレンツからの賛辞


第II章 ある写真家の死――写真家・星野道夫の軌跡 121
一 Michioの死とその周辺 122
  1 越境する旅人 122
    アラスカの「アマチュア
    日本人である「利点」
  2 余白の意味 128
    「ヒキ」の構造
  3 写真の「読み」への疑念 134
    本章の目的


二 原野をめぐる言説 138
  1 写真のデジタル加工をめぐる論争 138
    美術〔アート〕としての動物写真
  2 銃とカメラ 141
    カメラによるハンティング
    「汚れなき野生」の追求
  3 美による感化 149
    傭人される画像加工
    美的価値の発見
  4 Zenとエコロジー 158
    アメリカでの禅への注目
    エコロジー・禅・星野


三 星野が見た「アラスカ」 163
  1 ラスト・フロンティアの神話 163
    『ナショナル・ジオグラフィック』の思想
    拡張するアメリカとNGS
    融和するアラスカという幻想
  2 自然保護への疑い 174
    消えゆく文化への共感
    土地の帰属をめぐる対立
    動物を見ること、食べること
    狩猟民の実像
    求められたエコロジスト像
    自然の秩序についてのイメージ
    アラスカを生きる人々
    「文化遺産」という西欧的概念
  3 「不在」の描き方 202
    広さと脆さへの無自覚
    描ききれない生命の「不在」
  4 都市的思考の罠 212
    本でもテレビでもないアラスカ
    「ふつう」の感覚への敬意
    敗北する都市
    分からないアラスカへの興味
  5 問いかけるアラスカ 227
    見過ごされる「分からなさ」
    希望を見る力


第III章 快楽としての動物保護――イルカをめぐる現代的神話 237
一 なぜイルカなのか 238
  1 映画『ザ・コーヴ』の上映中止運動 238
   顔の見えない日本人漁師 
  2 反捕鯨運動のメディア戦略 242
    イルカ追い込み漁への圧力
  3 なぜイルカが問題か 245
    文化批評から見た捕鯨

二 イメージの系譜学 249
  1 神話の中のイルカとクジラ 249
    古代ギリシャのクジラ類
    イルカの友愛と怪物クジラ
  2 神話から博物学へ 254
    ルネサンスから近代のクジラ類図像
  3 資源としてのイルカとクジラ 260
    近代捕鯨とクジラ類像
  4 現代捕鯨のスーパーホエール 265
    商業捕鯨モラトリアムとスーパーホエール
    二〇世紀のイルカ・イメージ

三 人種階層と動物保護 272
  1 人間と動物の境界 272
    聖書と動物裁判
    人と動物の連続性
  2 人種階層の誕生 279
    野蛮と人種の接合
    人の序列の身体化
  3 野蛮な自己への恐れ 285
    「下等な人々」への嫌悪
    内なる野蛮の回避

四 宇宙を泳ぐイルカ 292
  1 自然回帰としての対抗文化〔カウンター・カルチャー〕 292
    ベビーブーマーたちの時代
    科学技術の脅威
  2 ジョン・C・リリィのイルカ研究 298
    脳科学者リリィとイルカの出会い
    ヤヌス計画の失敗
  3 宇宙からきたイルカ 307
    地球外生物としてのイルカ
  4 人と自然を結ぶもの 312
    残忍なサル、優しいイルカ
    サルとイルカ
  5 同一化への願望 320
    自然としての女性
    ガイア仮説ニューエイジ
  6 惑星〔プラネット〕イメージの弊害 326
    宇宙の中の野生動物
    記号化する環境問題
    演じられる環境保護

五 再び『ザ・コーヴ』へ 334
  1 狩猟をめぐる差別 334
    正しい狩猟の発明
  2 シー・シェパードのレトリック 339
    シー・シェパードの自己規定
    正義の物語への渇望
  3 救済という快楽 346
    フィクションと現実の還流
    「思想の生態系」の未来


おわりに(二〇二〇年六月 信岡朝子) [353-362]
    
    
注 [363-369]
文献一覧 [370-399]
初出一覧 [400]





【メモランダム】
・書評(by今村純子 @『映像学』2021年106巻 pp.134-138)。
信岡朝子著『快楽としての動物保護――『シートン動物記』から『ザ・コーヴ』へ』講談社選書メチエ、2020年10月

『見た目が気になる――「からだ」の悩みを解きほぐす26のヒント[14歳の世渡り術]』(河出書房新社[編] 河出書房新社 2021)

【執筆者】
澤田 知子[さわだ・ともこ](1977-) 写真家、現代美術作家
青木 美沙子[あおき・みさこ](1983-) ロリータモデル/看護師
長井 短[ながい・みじか](1993-) 俳優、“演劇モデル”、エッセイスト。
整形アイドル轟ちゃん[せいけい あいどる とどろき ちゃん](1992-) YouTuber。
磯野 真穂[いそほ・まほ] 文化人類学
山口 真美[やまぐち・まさみ] 心理学、発達学。
森山 至貴[もりやま・もりたか](1982-) 社会学クィアスタディーズ。
カレー沢 薫[かれーざわ・かおる](1982-) 漫画家、コラムニスト。
川村 エミコ[かわむら・えみこ](1979-) 芸人(コンビ「たんぽぽ」)。 
hara[はら](1993-) 本名:原彩花。イラストレーター。摂食障害の啓蒙活動。 
トミヤマ ユキコ[とみやま・ゆきこ](1979-) ライター/少女マンガ研究者。 
犬山 紙子[いぬやま・かみこ](1981-) コラムニスト。コメンテーター。〕 
山崎ナオコーラ[やまざき・なおこーら](1978-) 作家。 
清田 隆之[きよた・たかゆき](1980-) 文筆業。「桃山商事」代表。 
天真 みちる[てんま・みちる](1987-) 元・宝塚歌劇団 団員。脚本家/舞台人。 
石田 かおり[いしだ・かおり](1964-) 哲学。化粧の文化史/化粧文化論/現象学。 
石井 政之[いしい・まさゆき](1965-) ライター。ユニークフェイス研究所代表。 
pippi[ぴっぴ] アイドル(ボーカルユニット・「エレクトリックリボン」)。アニソンDJ。
粕谷 幸司[かすや・こうじ](1983-) “アルビノ・エンターテイナー”。 
石田 祐貴[いしだ・ゆうき](1992-) トリーチャーコリンズ症候群当事者。聴覚障害児/者の心理や教育に関する研究。筑波大学大学院人間総合科学研究群障害科学学位プログラム博士後期課程在籍。
鈴木 望[すずき・のぞみ] 漫画家。『青に、ふれる。』
牧村 朝子[まきむら・あさこ](1987-) 文筆家。
大平 啓朗[おおひら・ひろあき](1979-) 全盲の旅カメラマン。作曲、執筆。 
miyako[みやこ](1990-) 異色肌ギャルプロデューサー、モデル、DJ等。
サリー楓[さりーかえで](1993-) 建築家。
川上 和人[かわかみ・かずと](1973-) 鳥類学。
ブックデザイン:高木 善彦[たかぎ・よしひこ](SLOW-LIGHT) グラフィックデザイン、装丁。
NDC:361.5 文化.文化社会学:文化変容,社会進歩,社会解体

 どうして人は見た目が気になるんだろう、どう付き合っていくのがいいんだろう。社会の価値観にとらわれずに「自分らしさ」を見出すために26人が考える「見た目」との向き合い方。


見た目が気になる :河出書房新社|河出書房新社


【目次】
はじめに [003-004]
もくじ [005-010]


I. 見た目は武器になる?

外見と内面の関係って?[澤田知子] 012


「普通」とたたかう私の戦闘服[青木美沙子] 020
  ロリータファッションという「見た目」
  好きなファッションを貫くこと
  私の人生、私が決める


私が私であることがSSR長井短] 027


世界は理不尽、綺麗事は受け入れない[整形アイドル轟ちゃん] 034


見た目で遊んでみよう[磯野真穂] 041
  【良くなったこと】
  【大変になったこと】
  大人も見た目で悩んでいる
  見た目で遊んでみる


Q&A:どうして「顔」が気になるのか?[山口真美] 051


II. 見た目がすべてじゃない?


私の「見た目」も私ですか?[森山至貴] 054
  「美人/イケメンだと得だね」
  「こんなに太って、なんてだらしない奴なんだ」


なぜ「見た目いじり」はなくならないのか[カレー沢薫] 062


初めてのあだ名の話[川村エミコ] 072


自分だけの小さなポジティブ[hara] 084


少女マンガは美醜のサンプル保管庫[トミヤマユキコ] 089


ルッキズムからの解脱をあきらめない[犬山紙子] 096


人を好きになる。すると顔も好きになる。[山崎ナオコーラ] 104


マジョリティ男子とルッキズム[清田隆之] 112
  多数派の男子はどんな感覚で生きているのか
  女子の容姿をジャッジする心ない言葉の数々
  「何も考えずに済む」状態は確かに楽だけど……


真の美しさとは[天真みちる] 121


Q&A:なぜ「見た目」に自信がもてないのか?[石田かおり] 130


III 「見た目問題」と向き合う人たち


「普通の顔」ってなんだ?[石井政之] 134
  社会の眼差しが生む外見コンプレックス
  コンプレックスをはねのけろ
  差別はなくならないけれど


現役アイドルなのに髪の毛がなくなった! つるつる伝説[pippi] 142


アルビノを悲劇にしない。世界は変えていける[粕谷幸司] 154


捉え方一つで景色は変わる[石田祐貴] 164


どんな自分になりたい?[鈴木望] 172


IV.  見た目のその先へ

バB肉[牧村朝子] 180


目が見えなくなって人生がカラフルに、なった!?[大平啓朗] 189
  見えない人生という新しいゲームのはじまり
  外見で人を判断できなくなって、仲間が増えた
  自分を知り、相手を想う


いつでもパッションの赴くままに[miyako] 200


わかりやすいラベルで「何者か」は決まらない[サリー楓] 208


鳥は見た目で恋をする[川上和人] 215
  鳥とヒトの一致
  綺麗な鳥はお好きです
  ヒトと鳥の不一致


奥付 [223]

『私は本屋が好きでしたーーあふれるヘイト本、つくって売るまでの舞台裏』(永江朗 太郎次郎社エディタス 2019)

著者:永江 朗(1958-) ライター
装幀:松田 行正 + 杉本 聖士
NDC:024.1 図書の販売(出版取次業.出版販売.書籍商)


私は本屋が好きでした|太郎次郎社エディタス


【目次】
目次 [003-009]
凡例 [010]


すこし長いまえがき――不愉快な旅だちのまえに 011
  本屋はただそこにあるだけで影響力がある
  モラルハザードが起きやすい流通システム
  「返品しない」のも判断
  書店員も組織の一員
  どんどんネトウヨが喜ぶ社会に
  ヘイト本を「ヘイト本」と呼ぶのは適切か
  インターネットが生んだ出版トレンド
  雑誌・ムックから書籍・新書へ
  ヘイト本とポルノの類似性


1 ヘイト本が読者に届くまで 

■町の本屋のリアル――書店経営者座談会 038
  「こういう本を望んでいたんだよ」
  女性が『WiLL』を買うのを見たことがない
  反対する本は、どれもこれも売れそうにない
  中高年男性の癒しとファンタジー
  どの店でも売れるわけではなかった
  新書はブームのきっかけになりやすい
  中韓経済崩壊本は『ムー』と読者が重なる
  買う・買わないはお客さんが判断すること
  いちど出版しておいて、引っこめるのはおかしい
  女性客が多い店で「成人向け」は置けない
  営業に支障が出るのは怖い
  店が小さくったって、間口は狭めちゃだめ


■チェーン書店―― 個人の意思だけでは決められない 071
  すべてがオートマチック―― 某大手チェーン本部の場合
  どう扱うかは各店にまかされる――あゆみBOOKSの場合
  書店人としての意見を旗幟鮮明にする――ジュンク堂書店福嶋聡の場合
  クレームへの対応――「アリーナとしての書店」の困難①
  「書店員の仕事」ができない――「アリーナとしての書店」の困難②
  どんな本も積極的に排除はしない――某大手書店の場合


■出版取次――まったくの透明な装置 089
  出版社と書店のあいだを“取り次ぐ”会社
  「出版社がつくった初版部数を基本、信頼はする」
  「そもそも、ヘイト本のブームなんてありましたっけ?」
  担当書店の返品率をいかに下げるか
  ヘイト本ブームとPOSは無関係?
  たんに入荷したから並べているだけ


■出版社――「売れるから」と「売れなくても」 106
  ちょっと新しい見方の本
  売れたジャンルをイナゴのように食いつくす
  歴史に名を残す出版社の〝大転回〞
  パワハラヘイト本
  ひと炎上三万部
  〝自己実現〞のための本づくり


■編集者――かなりの部分、仕事だからやっている 126
  インターネットが重要な供給源
  編集者は仕事だからやっている
  青林堂で“ピンチヒッター”
  読むのは意外と〝知識層〟
  『マンガ嫌韓流』刊行の立役者もあの人?
  保守系の本をつくる人にはバランス感覚が必要


■ライター ――願望をなぞり、陰謀をほのめかす 146
  「こんなの読むのはバカだよね」
  ヘイト本の読者はネット右翼ではない
  ネット右翼誕生の伏流、『戦争論
  保守デフレ時代を生きのこる「経済右翼」
  ネットと無知の融合が生んだ都市伝説
  民主化以前の韓国をみんな知らない
  自信がないから日本自賛本を読む
  ヘイト本ブームが去っても


2 ヘイト本の現場を読み解く 
■川上から川下まで――出版界はアイヒマンか 170
  ヘイト本はポルノとは違う
  ホロコーストも、こんなふうに


■書店への幻想――書店員は本を選べない 177
  セレクト書店はヘイト本を選ばない
  「書店=アリーナ」論は有効か
  本屋大賞の成功と「カリスマ書店員」と
  ひろがる誤解、ふくらむ幻想
  選ばないのか、選べないのか


■取次の岐路――いまのままでは維持できない 192
  POSデータが生んだ画一化とランキング依存
  出版業界の外から迫る危機


■出版社の欺瞞――だれも責任をとらない 202
  不本意な仕事の結果にも責任がある
  本当は出してはいけないものを知っている
  編集者の名を本に明記するべき


■ネットと本とマスメディア―― 刷りこまれる嫌悪感 212
  「ヘイト本を買うのは普通のこと」
  マスメディアによる日常的な刷りこみ
  自分の店にマイノリティが来ると思っていない
  現代でも人間は簡単に扇動される
  マスメディアへの不満のはけ口
  わたしたちになにができるか


◎すこし長いあとがき――変わらなければ、滅ぶだけ 231
  この難題とどう向きあえるか
  答えは出ているのに変われない現状
  日本の出版産業の欠陥のあらわれ
  “人”が働く本屋をとりもどすには
  パターン配本と委託制をやめなければ変われない
  ヘイト本が客を遠ざけてはいないか
  魅力のない本屋は滅びるのだから


著者紹介 [252]