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『アジア海賊版文化――「辺境」から見るアメリカ化の現実』(土佐昌樹 光文社新書 2008)

著者:土佐 昌樹[とさ・まさき](1958-) 文化人類学
NDC:361.5 文化.文化社会学:文化変容,社会進歩,社会解体



【目次】
まえがき [003-012]
目次 [013-018]


第一章 アジアとアメリカ 019
1 アジア文化とは 019
  日本はアジアの孤児か?
2 新世紀アジアの日常 023
3 アメリカ化するアジア 027
  見えないアメリ
4 アメリカ化を問う 031
  アジアに浸透するアメリカのソフトパワー
  ヨーロッパのアメリカ化
  批判的言説としてのアメリカ化
  アメリカ化の民族誌的研究
  「屈折点」からとらえるアメリカ化


第二章 ミャンマーの海賊たち 047
1 「辺境」からアメリカ化を計る 047
2 ミャンマーの消費文化 048
3 ミャンマーのメディア状況 051
  海賊版の世界
  海賊行為の促進要因
4 サロンとしてのビデオショップ 058
  政府の規制強化
  海賊版の国際ルート
  海賊行為は罪か?
5 文化生産と海賊行為 068
  文化生産を疎外するねじれ
  法と海賊行為


第三章 中国の海賊、そして文化とコピーの関係について 075
1 中国の海賊 075
  海賊の定義
  海賊行為が跋扈する中国
  海賊業者の言い分
2 海賊行為の意味 088
  コピーの文化的意味
  あいまいなコピーライトの概念
3 海賊行為とコモンズ 095
  コモンズの重要性
  コピーライトとグローバル化


第四章 ティーショップの霧深く――公共圏から見たアジア文化 103
1 公共圏とはなにか 103
  アジアと公共圏
2 公共圏の文化的起源 108
  イギリスのコーヒーハウス
  フランスのサロン
3 ミャンマーティーショップ 114
  公共圏から捉えなおすアジア
4 公共圏と消費文化 119
5 中国の女性学と韓国の学生運動 123
  韓国の大学から見る公共圏
6 文化的公共圏の将来 131
  境界性と公共圏
  対抗力と公共圈
  サイバー公共圏のゆくえ


第五章 ポピュラー文化が切り開く通路――「韓流」が見せたアジア的交流の可能性 143
1 「韓流」の意味 143
2 韓国社会の変容 147
  グローバル化の衝撃
  文化政策の転換
  サブカルチャーの台頭
3 アジア社会の変容 156
  韓流の位置づけ
4 韓流の地平 161
  日本の韓流
  サブカルチャーとしての日本のブーム
  ミャンマーの韓流
  ミャンマーにおける人気の理由
5 ポピュラー文化の交流とアジア 171
  韓流の文化的意味
  越境するポピュラー文化が示す道
  韓流的文化圈


終章 空高く、あるいはビル群の隙間からアジアの明日を見つめる 181
1 アジア的存在の問題 181
2 ディアスポラ的アジア 185
  韓国系養子の苦悩
  アジア的存在の隘路
  ディアスポラと世界都市
3 教養とディアスポラ的公共圏 195
  メディアと集団意識
4 アジア主義再考 200
  戦前のアジア主義
  今日のアジアと岡倉天心
  アジアの無根拠性
5 サブカルチャーと芸術 209
  芸術と国家
  文化競争の時代


参考文献 [222-228]
あとがき(二〇〇八年一一月 著者) [229-234]