著者:水野 智之[みずの・ともゆき] 日本中世史。
名前と権力の中世史: 室町将軍の朝廷戦略 (歴史文化ライブラリー)
- 作者:水野 智之
- 発売日: 2014/10/20
- メディア: 単行本
【目次】
目次 [003-006]
名前をめぐる政治と権力――プロローグ 001
名前をめぐって
名前と権力
姓・名字・実名(諱)・仮名
偏諱とは
猶子とは
中世の家と親権
日本中世の権力と政治
古代・中世前期の命名と権力
天皇・貴族の命名と権力 014
律令と名字敬避
避諱統制の強化
仏菩薩・聖賢への敬避
嵯峨天皇による命名の影響
元服・叙爵・命名
家の形成と命名の慣習
名簿の捧呈
放氏と続氏
武家の命名と権力 030
武士の成立とその台頭
武士の系字と通字
武士による実名の敬避
以仁王・源義経らの改名
武士の偏諱
源家将軍の命名と偏諱
摂家将軍の命名
皇族将軍の命名
北条氏の命名と偏諱
清和源氏と足利氏 049
御門葉と名字
足利氏と北条氏
モンゴル襲来と足利氏
足利氏の「源氏嫡流」化
足利氏と持明院統
足利高氏・新田義貞の命名
将軍権力の確立 足利尊氏&義満期
将軍の実名敬避と公家衆・僧衆に対する偏諱授与 062
尊氏と後醍醐
高氏への偏諱とは
尊氏の実名敬避
義詮の実名敬避
観応の擾乱
義満の執政へ
義満の実名
足利家に対する諸家の崇敬
義満による偏諱授与――加賀局と中山満親
増加する偏諱の授与
家門安堵と偏諱・猶子 081
家門とは
家門安堵の展開
家門に対する足利義詮の関与
足利義満による家門安堵
摂関家子弟への偏諱授与
偏諱授受の反応
家門安堵と偏諱授与
洞院家への偏諱授与
将軍子弟の門跡寺院入室 095
門跡寺院への入室
北朝天皇の実子――光厳・光明・崇光・後光厳の場合
将軍実子の入室
青蓮院と尊満
醍醐寺と満済
大慈寺と聖久
公家社会の秩序と足利家の関与
偏諱授与の展開 110
義満の後継者義持
山科家と足利義嗣
家門安堵と偏諱
摂関家への偏諱授与
天皇の諒への関与
義宣(義教)の実名敬避
義教の偏緯
今出川家と義持・義教
摂関家に対する義教の偏諱
将軍家と公家のはざま――将軍猶子の門跡寺院入室 126
義教の実子と猶子
後南朝の教尊
猶子の入室と家督人の忠節
後花園天皇の妹加々子
将軍猶子への厚遇
三宝院満済に対する書札礼
門跡寺院の入室状況
将軍権力の動揺と朝廷・公家衆の動向 138
嘉吉の乱後の偏諱授与
西園寺実遠の元服
足利義成の命名
義政への改名
一般公家衆への偏諱
摂関家への偏諱
将軍名字の敬避
門跡寺院の入室状況
尼寺への入室
南北朝時代以前への回帰
将軍権力の分立と抗争 足利義材&義昭期
将軍偏諱に対する意識の変容 154
義材の将軍継承と明応の政変
十一代将軍義返(義高・義澄)の偏諱授与
政治状況と改名
義尹の偏諱授与と猶子
三宝院義尭と九条家門
政争と偏諱
近衛政家の猶子義忠
将軍権力と天皇権威の展開 165
義植の没落と細川高国の義晴擁立
義晴の偏諱
改名と天皇
義晴の偏諱と家門安堵
後奈良天皇の猶子
一乗院覚慶と近衛家
義藤(義輝)期の状況
義輝の暗殺
将軍と天下人 180
足利義昭の上洛
義昭の偏諱
義昭追放以後の状況
織田信長の偏諱と猶子
将軍の父信長
門跡寺院の入室状況
室町将軍の権力と権威――エピローグ 191
名前の果たした政治的意味とは
偏諱の授受・猶子関係にみる将軍権力の展開
室町将軍の朝廷戦略とは
あとがき(二〇一四年八月 水野智之 ) [201-202]
参考文献 [203-207]