原題:The Philosophy of Cognitive-Behavioural Therapy: Stoic Philosophy as Rational and Cognitive Psychotherapy, Second Edition (2020)
著者:Donald Robertson(1972-) 心理療法。「認知行動療法家」。文筆家。
寄稿:Stephen Palmer(1955-) 心理療法。「初版序文」執筆。
監訳:東畑 開人[とうはた・かいと](1983-) 日本語版「解題」の執筆、全文監修。
監訳・訳者:藤井 翔太[ふじい・しょうた](1987-) 「訳者あとがき」執筆、全文監修。翻訳(序文、1,3章、結論、付録)
訳者:木甲斐 智紀[きかい・ともき] 翻訳(5,6章)。
訳者:小川 修平[おがわ・しゅうへい] 翻訳(9,10章)。株式会社エモスタCEO。
訳者:四方 陽裕[しかた・あきひろ] 翻訳(2,4章)。株式会社フェアワーク。
訳者:船場 美佐子[ふなば・みさこ] 翻訳(7,8章)。精神・医療研究センター精神保健研究所行動医学研究部 研究員。
装幀:永松 大剛
件名:認知行動療法--歴史
件名:ストア学派
NDLC:SB237
NDC:146.811 臨床心理学.精神分析学
備考:抄訳だ(5,6,12,13章と巻末付録2つ分が訳されなかった)。
【目次】
日本語版序文 [iii-vii]
参考文献
初版序文(スティーブン・パーマー 二〇一〇年七月、英国ロンドンにて) [ix-xi]
参考文献
目次 [xii-xvi]
凡例 [xvii]
序論 哲学と心理療法 003
哲学的治療の起源
ジェイムズ・ボンド・ストックデイル
全体の要約
改訂第二版について
第I部 哲学と認知行動療法
第1章 認知行動療法の「哲学的起源」 023
REBTとCBTの哲学としてのストア主義
ベックの認知療法におけるストア哲学
ニーバーの祈りとストア主義
ストア派の基本的戒律
ハンス・アイゼンクと行動療法
ドナルド・マイケンバウムと認知的行動変容
第2章 認知行動療法の起源 045
ポール・デュボワと理性的心理療法
デュボワのセネカ論
エミール・クーエと新ナンシー学派
ボードゥアンとレスチンスキーの『内的規律』
第3章 哲学的治療小史 071
ソクラテス派の哲学的治療
ゼノンとストア派
ヘレニズム哲学諸派
ヘレニズム哲学における心理療法
心理療法としてのストア哲学
第4章 ストア哲学と心理学 085
ストア主義の原理的教説(ドグマタ)
自然に従う/神に従う
心理療法としてのストア主義
哲学者の『ハンドブック』(エピクテトス)
認知の三徴とストア派の三つの法則
自然学――欲望と嫌悪の領域
倫理学――行為の領域
論理学――同意の領域
習慣条件づけと訓練の営みとしての哲学
第II部 ストア派はどのように治療をしていたか?
第5章 理想的賢者を観想する 115
理想的賢者を取り込む
賢者に見られること
ソクラテスの範例
誰のうちにもいる賢者
CBTにおけるロールモデル
第6章 ストア派の〈いま・ここ〉へのマインドフルネス 135
ストア派のマインドフルネス
「認知的」カタルシスと「哲学的」カタルシス
自己への気づきと衝動のコントロール
無常についてのストア派の瞑想
キリスト教
死の瞑想
プラトンの対話篇『パイドン』
第7章 自己分析とソクラテス的論駁 159
ストア主義における認知的セルフモニタリング
ストア派セラピーの覚書(ヒュポムネーマタ)
パンタシアー・カタレープティケーと「対抗レトリック」
ソクラテス的論駁(エレンコス)
選択的思考/一般化
帰結を比べる
二重基準法
第8章 自己暗示・予期瞑想・回顧的瞑想 189
自己暗示、アファメーション、自己陳述
記憶術とアファメーション
予期瞑想
回顧的瞑想
第9章 災厄の予期(プラエメディタティオー・マロルム)と心的リハーサル 207
ストア派の哲学的予期瞑想の技法
ベックの認知療法における心的リハーサル
スピノザ──情動の治療
ラッセル『幸福論』
予期瞑想の起源
第10章 ストア派と第三世代の認知行動療法 231
アクセプタンス
脱フュージョン/認知的ディスタンシング
今この瞬間への気づき
価値観とつながる
コミットされた行為
自己のディメンション
結論 運命は望む者を導く 257
付録 ストア派セラピーのツールキット──日々の自己改善に向けた養生法 263
徳の目標
日々のルーティン
ストア派の四つの瞑想
情念のセラピー
引用文献
理性に癒される──解題に代えて[東畑開人] [279-295]
本書の狙い
心理療法史のミッシングリンク
理性による治療の系譜
哲学と演劇
帝国と個人
終わりに
監訳者あとがき[藤井翔太] [297-306]
はじめに
著者について
本書について
哲学的含意について
翻訳の経緯と謝辞
索引 [i-vii]
監訳者略歴・訳者一覧 [-316]

