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『心理学をつくった実験30』(大芦治 ちくま新書 2023)

著者:大芦 治[おおあし・おさむ](1966-) 心理学、教育心理学
本文イラスト:たむら かずみ
件名:実験心理学
件名:心理学-歴史
NDLC:SB24 
NDC:140.2 心理学
NDC:140.75 心理学 >> 研究法.指導法.心理学的検査 >> 実験心理学


筑摩書房 心理学をつくった実験30 / 大芦 治 著


【目次】
目次 [003-008]


序章 心理学は、いつ、どのように成立したのか 009
  心とはそもそもどういうものなのだろうか
  心理学成立以前
  哲学と心理学
  ヴントとヘルムホルツ
  実験心理学の成立
  ウィリアム・ジェームズ
  本書の構成


第1章 行動主義と条件づけ 023
  アメリカ生まれの心理学者
  進化論と心理学
  行動主義の心理学
  環境主義と条件づけ

  実験1 ソーンダイクの問題箱――箱の仕組みを猫は理解できるか
  実験2 パヴロフの条件づけ――餌がなくてもよだれが出るのはなぜか
  実験3 ワトソンの男児アルバートの条件づけ――恐怖は学習される


第2章 ゲシュタルトと心理学 043 
  ゲシュタルト崩壊?!
  ゲシュタルトの法則
  ゲシュタルト心理学の認識論
  洞察による学習

  実験4 ウェルトハイマーの運動視の研究――線分が動いて見えるのはなぜか
  実験5 ゴットシャルトの埋め込まれた図形の実験――経験は役に立たない
  実験6 ケーラーの知恵実験――チンパンジーはどこまで考えるのか


第3章 行動と認知 心なき心理学の限界 059
  認知で何が行われているか
  学習における認知の重要性
  条件づけから記憶へ

  実験7 トールマンのネズミの潜在学習の実験――頭の中では学習している
  実験8 バンデューラの観察学習の実験――他者の行動から学ぶことはできるか
  実験9 レスコーラの犬の古典的条件づけ実験――動物は確率を計算できるか


第4章 認知と記憶 077
  まずは記憶の研究から
  記憶における情報処理
  記憶力に限界はあるのか

  実験10 エビングハウス忘却曲線――記憶には法則がある
  実験11 記憶の文脈効果の実験――「言いたいこと」がなぜ伝わらないのか
  実験12 記憶の処理水準モデル――処理が深いほど記憶に残る
  実験13 記憶術者シィーの研究――超人的な記憶力の正体


第5章 認知の誤り 101 
  意外にあてにならない人間の認知
  論理的な思考の誤り
  日常的な状況での判断
  自由意志は存在するか
  不正確な認知の利点

  実験14 ロフタスの誤った記憶――目撃証言はなぜ信用できないか
  実験15 タクシー課題――とっさの計算でなぜ間違えるのか
  実験16 アロイとアブラムソンの実験――うつの人ほどリアリスト?


第6章 他者と社会 123
  二つの社会心理学
  重要な選択における同調
  ミルグラム実験が問うもの
  同調や服従はなぜ起こるのか
  認知的不協和理論と同調、服従
  意識内での整合性
  ゲシュタルト心理学社会心理学

  実験17 アッシュの同調行動の研究――なぜ周囲に合わせてしまうのか
  実験18 ミルグラム服従実験――人はどこまで命令に従うのか
  実験19 フェスティンガーの認知的不協和理論――退屈な仕事ほど価値がある?


第7章 発達と愛着 153
  発達とは何か
  児童研究運動の登場と衰退
  孤児院問題
  アタッチメント(愛着)の発見
  好奇心という動機

  実験20 ハウロウのサル実験――空腹を満たすより大切なこと
  実験21 ストレンジ・シチュエーション法――愛のかたちを測れるか


第8章 発達と知能 175 
  感覚‐運動期
  前操作期
  具体的操作期
  形式的操作期
  ピアジェ以降の認知能力研究
  自然さと説明可能性
  心理的な特性を持つということ
  自閉症と「心の理論」
  追跡研究
  IQとEQ
  誘惑に抗う能力

  実験22 ピアジェの量の保存の実験――自己中心的な子どもの認知
  実験23 いたずらなテディベアの量の保存の実験――子どもにとって自然な状況とは
  実験24 ウィンマーとパーナーの誤信念課題――「心の理論」の発達研究
  実験25 マシュマロテストの追跡研究――テストを受けた子どもたちのその後


第9章 動機づけと無気力 209
  動機づけへの関心
  行動主義と動機づけ
  環境をコントロールできているという感覚
  学習性無力感
  人の学習性無力感
  目標の持ち方が重要だ
  集団の動機づけ
  遂行目標と学習性無力感

  実験26 デシの内発的動機づけ――アメとムチだけで人は動かない
  実験27 セリグマンの学習性無力感――「やる気」を阻害するものの正体
  実験28 教育現場における学習性無力感――コントロール感覚が知的意欲を左右する


第10章 教育心理学 239
  教育心理学の誕生
  教育心理学とは何なのか?
  教える側の偏見
  人によってまちまち
  二つの要因の組み合わせ
  教育法の流行り廃りと心理学

  実験29 ローゼンタールらのピグマリオン効果――教師の先入観が学力を伸ばした?
  実験30 クロンバックの適性処遇交互作用――適切な教授法は人それぞれ


おわりに [253-256]
あとがき(2023年2月 大芦 治) [257-260]
引用文献  [261-269]