著者:市野川 容孝[いちのかわ・やすたか](1964-) 医療社会学、生命倫理学。
シリーズ:思考のフロンティア;
NDC:114.2 哲学各論 >> 人間学 >> 心身論.人性論.生死
NDC:490.15 医学 >> 医学哲学 >> 医学と倫理
件名:医療倫理
件名:生死
件名:社会医学
【目次】
はじめに [iii-vi]
目次 [vii-viii]
I 身体/生命はどう語られるのか 001
第1章 暫定的なスケッチ 001
分離と結合の循環 焦げたプティング 「転換」というメカニズム 間身体性 性愛の経験 暫定的なスケッチ
第2章 身体/生命の文化的差異 012
異なる身体観/生命観 脳死議論と身体観/生命観 ポストコロニアリズムと反‐脳死論 逆オリエンタリズム批判
II 生‐権力の系譜 019
第1章 王の身体の変容 019
「生‐権力」とは何か もう一つの身体 レスとニイカング――シルック族の儀礼 王の身体 不死なる王 殺される王 王の二つの身体 「政治的身体」とは何か 国富の源泉としての「人口」 「第一の下僕」としての王 外在性から内在性へ まなざしの反転
第2章 死の医療化 037
啓蒙主義の医療倫理 ヒポクラテスの誓い physicianの誕生 キリスト教 ヨハン・ペーター・フランクと「医療ポリツァイ」 「死の医療化――アポリアの克服」 早すぎる埋葬 人はいつ死んだと言えるのか 脳死は人の死ではない 死生‐権力との医療化
第3章 individualとしての身体/生命 059
ビシャの生命観 屍体解剖 死が照らし出す生命 総合する力としての生命 individualとしての身体/生命 屍体と革命 リソーとビシャ 頭としての王 ギロチンをめぐって 総力戦の条件
第4章 こころの在り処 080
上昇するベクトル ピネル カント 公共性の喪失としての狂気 道徳療法
第5章 「種」としての身体/生命 089
ショーペンハウアーとビシャ 性と生殖の医療化 変質(退化)という不安――ルソー モレル グリージンガー さらなる不可分性の原理 狂気の物象化 「種」における死としての変質 「種」から剥がれおちる性 フロイト
第6章 身体/生命をどう語るべきか 107
もう一つの大量虐殺 それはいかにして始まったのか 生命観の書き換え 脳死はなぜ人の死なのか 死への権利 私は訴える
III 基本文献案内 119
あとがき [127-129]