原題:The Chemical Muse: Drug Use and the Roots of Western Civilization (Macmillan)
著者:D. C. A. Hillman 細菌学修士、西洋古典学博士(the University of Wisconsin)。
訳者:森 夏樹[もり・なつき](1944-) 翻訳家。
装幀:高麗 隆彦[こま・たかひこ] (1947-) 装幀家、エディトリアルデザイナー。
NDC:368.83 麻薬中毒者・麻薬密売
【目次】
目次 [001-005]
はじめに 009
博士論文審查委員会
向精神性麻葉
西洋文明の創建者たち
麻薬撲滅運動
デモクラシー
ナンシー・レーガン
アヘンケシ
ベラドンナ
魔術師
インスピレーション
アクタイオン
のぞき見トム
1 古代世界は苛酷だった 019
自然の災厄
平均余命
ヴェスヴィオ山
サントリーニ島(テラ島)
大プリニウス『博物誌』
ユウェナリスト
大火災
イナゴの大発生
毒ヘビ
ハチミツ色のサソリ
狂犬病=狂水病
瀉血術
疫病(流行病)
ペリクレス
破傷風の恐怖
性行為感染症
ヒッポクラテス
戦争と暴力
背教者ユリアヌス
「パンと見せ物」
2 どんな麻薬を使っていたか 053
ファルマコン
麻薬の大データベース
植物性麻薬
ケルスス『医術について』
生体解剖
治療者(ヒーラー)
シャーマン
ピュタゴラス
ヒッポクラテスの誓い
テオフラストス『植物誌』
ガレノス
体液病理学
動物の生成物
レテ(忘却の川)
麻薬の過剰投与
ヘリボー
幼児遺棄
カストリウム(海狸香)
二次代謝物
アルカロイド
3 ギリシア人とローマ人も麻薬常習者だった 085
アリストパネス
抗コリン作用薬
体外離脱体驗
デモクリトス
構薬物耐性
麻薬常習癖アヘン
ケシ
オピオイド受容体
モルヒネ
『アヘン常用者の告白』
マリファナ
ニガヨモギ
CAS(中枢性抗コリン症候群)
失見当識
毒素(トキシン)
ドクニンジン
ディオニュソスの祭儀
『バッコスの信女たち』
4 プロメテウスの至福感 133
麻藥神話
アンブロシアとネクタル
イコル(霊液)
『イリアス』
プロメテウス神話
アイスキュロス
『縛られたプロメテウス』
プロメテウスの麻薬
狂気
エレウシスの秘儀
通過儀礼
プルタルコス『食卓歓談集』
七十人訳聖書
ポリュペモス
田園詩人テオクリトス
オウィディウス『変身物語』
ナルキッソス
ナルシシズム
5 月を引きずり下ろす 171
魔法使い
魔術師
東方魔術と西方魔術
マギ
ゾロアスター教
ファルマケウス
魔術の儀式
性欲促進薬
ほれ薬
ゲッケイジュ
デルフォイの巫女
ギリシア語魔術パピルス
オカルト科学 メディア
金色の羊皮
アポロニオス『アルゴナウティカ』
魔女
アプレイウス
『黄金のロバ』
啓蒙思想
6 神の贈り物 203
ヘシオドス
九人のムーサイ(詩歌女神)
ムセイオン(王立学術研究所)
ロトバゴイ人
オデュッセウス
反戦運動家
ヒッピー
トロイア戦争
ネペンテス
ウェルギリウス『アイネイス』
カルタゴの女王ディドー
復讐の女神アレクトー
オウィディウス『悲しみの歌』
レテ(忘却の川)
ニカンドロス『毒物誌』
7 哲学者は魔術師だった 241
ディオゲネス・ラエルティオス
ギュムノソフィステス
ドルイド
ソクラテス以前の哲学者たち
イオニア学派
アナクシマンドロス
エピメニデス
根を切る人
マンドレーク「雅歌」
秘儀
霊魂の転生
菜食主義
エンペドクレス
四元素
原子論
アカデメイア
狂気(マニア)
プラトン『パイドロス』
8 麻薬とデモクラシーの関係 269
市民的自由
急進的デモクラシー
言論の自由
ソロン
ペリクレス
民会(エレクシア)
評議会(ブレ)
エレウテリア
イソノミア
有痛排尿困難
『女だけの祭』
節制狂信者
クレタ島のハナハッカ
硬膜外麻酔
エウリピデス『アンドロマケ』
ヘロット
エレウシスの秘儀
麦角菌
イニシエーション
エピローグ 幸福の追求 315
フリーダムとリバティー
マケドニア人
アテナイの陪審裁判
禁酒運動
コカイン
マリファナ
アスピリン
古代史の未踏のフロンティア
薬理学
糖尿病
老人性痴呆症
古代人の道徳観
禁酒法
アルコール
麻薬撲滅戦争
麻薬立法
二〇世紀の十字軍
反麻薬政策
原注 [331-338]
参考文献 [339-344]
訳者あとがき [345-349]
索引 [1-6]