著者:川瀬 貴也[かわせ・たかや](1971-) 宗教学。日韓近代宗教史。
装画:三沢 喜美子[みさわ・きみこ](1943-) 美術。版画。
装丁:鈴木+岩橋 香月[タウハウス]
シリーズ 越境する近代;8
NDC:162.21 宗教史(韓国・朝鮮)
【目次】
目次 [003-006]
はじめに 007
問題の所在
本書の構成
注
第1部 宗教政策と植民地布教
第1章 植民地期朝鮮における宗教政策と日本仏教 020
1 浄土真宗の朝鮮布教史――韓国併合(一九一〇年)まで 022
奥村円心と釜山別院
朝鮮仏教側の受け止め方
日清・日露戦争期の活動と統監府の宗教政策
2 朝鮮総督府の宗教政策と日本仏教 033
「寺刹令」と「布教規則」の発布
文化政治下での日本仏教――真宗大谷派の朝鮮布教の性格
おわりに 044
注 045
第2章 日本キリスト教の朝鮮布教とその言説 058
はじめに 058
1 韓国併合以前のキリスト教界の論調 059
日清戦争前後の論調
日露戦争前後の論調
2 総督府初期(一九一〇 ― 一九年)のキリスト教観 067
韓国併合前後の日本キリスト教の論調 統治者のキリスト教観――「百五人事件」を中心に
3 日本キリスト教の朝鮮布教――日本組合教会の事例 076
日本組合教会の朝鮮布教の決議
渡瀬常吉とその活動
柏木義円について――組合教会のオルタナティヴ
4 個人伝道の先駆者――乗松雅休について 086
5 文化政治下における日本キリスト教 090
三・一独立運動の余波と組合教会の朝鮮布教撤退
「宗教課」の設置と懐柔政策
6 「神社参拝問題」をめぐって 100
注 106
第2部 宗教と文明をめぐる言説と学知
第3章 天道教幹部「民族代表」について――アジア主義・文明・ナショナリズム 122
1 問題の所在 122
2 近代アジアの「文明」観 124
アジアにとっての西洋文明
東学の「文明」観
3 天道教幹部「民族代表」の「近代文明」観と「国家」観 129
天道教幹部「民族代表」の基本姿勢と「近代文明」観
天道教の「国家」観について
注 140
第4章 「朝鮮人」「朝鮮宗教」「朝鮮仏教」への眼差し――高橋亨を中心に 149
はじめに
1 高橋亨の略歴 150
2 高橋亨の「朝鮮人」観・「朝鮮宗教」観 152
『朝鮮人』に見る「朝鮮人」のイメージ
3 高橋亨の「朝鮮仏教」観――『李朝仏教』を中心に 167
おわりに 170
注 172
第5章 「心田開発運動」政策について 180
1 農村振興運動と心田開発運動前史 181
2 『心田開発に関する講演集』に見る「心田開発運動」政策 188
3 雑誌「総動員」にみるイデオロギー政策 202
おわりに 223
注 230
あとがき(二〇〇九年 初秋の京都にて 川瀬貴也) [233-237]
索引 [i-v]