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『ナショナリズム入門』(植村和秀 講談社現代新書 2014)

著者:植村 和秀[うえむら・かずひで](1966年-)  政治学(政治思想史・ナショナリズム論)
シリーズ:講談社現代新書;2203


『ナショナリズム入門』(植村 和秀):講談社現代新書|講談社BOOK倶楽部


【目次】
目次 [003-006]


はじめに――ナショナリズムを見た日 007
  ミュンヘンセルビア
  ナショナリズムとはこだわり
  ネイションへのこだわり
  ネイションの特徴
  ネイションの形成単位
  地域と人間集団と政治的仕組み


第一章 ナショナリズムの作り方 023
  まず必要なのは土地
  土地に歴史が降り積もる
  ネイションとしての認知
  歴史の中身を何で詰めるか
  認知をどのようにして得るか
  マイネッケのネイション論


第二章 ネイションの自明性――日本の形 029
  日本の事情
  形の見えるネイション
  日本ネイションの土地
  日本ネイションの特徴
  日本ナショナリズムはいつからなのか
  ネイションのために死ぬこと
  こだわりの重点変化
  日本ネイションと日本国家
  敗戦後のこだわり


第三章 ネイションの多義性――ドイツの変形 063
  ドイツの形
  変幻自在のドイツ
  ドイツの国家の複雑さ
  プロイセン王国ハプスブルク帝国
  ドイツ国家とドイツ文化
  多すぎるドイツ
  ドイツ帝国の物足りなさ
  不都合な統一
  不完全な統一
  第一次世界大戦という画期


第四章 人間集団単位のネイション形成(一)――ドイツと東欧 091
  西欧と東欧
  地域単位と人間集団単位
  東欧と第一次世界大戦
  東欧のドイツ人問題
  ドイツ人へのこだわり
  ドイツ・ネイションと東欧
  破局の進行
  東欧的ネイションの変容
  冷戦による氷漬け
  冷戦後の東欧


第五章 人間集団単位のネイション形成(二)――ユーゴスラヴィアの滅亡 119
  暴力の再来
  セルビア・ネイションと宗教
  セルビア・ネイションと近代国家
  ユーゴスラヴィアヘのこだわり
  セルビア人問題とユーゴスラヴィア
  セルビア人問題の解決策
  セルビア人問題の帰結
  セルビア・ネイションの敗北
  ムスリム人からボシュニャク人へ
  ネイションは今も形成されている
  経験ある第三者の役割
  未来志向の可能性


第六章 地域単位のネイション形成(一)――アメリカ大陸の状況 149
  地域単位のネイション形成と近代国家
  ケベック・ネイション
  ケベック・ネイションの地域性
  シビックエスニック
  地域という単位
  アメリカの民主主義
  アメリカの裏側
  地域住民の選別
  アメリカのこだわり
  中南米の地域的性格


第七章 地域単位のネイション形成(二)――ヨーロッパの西と南 175
  イタリアとドイツ
  「フランス」というこだわり
  忘却とネイション形成
  地域の変更
  原住民という例外
  フランスとアルジェリア
  イギリスとブリテン
  ネイション形成のダイナミズム


第八章 ネイション形成のせめぎ合い――重複と複雑化 197
  ロシアのせめぎ合い
  巨大さへのこだわり
  ソ連のわかりにくさ
  ロシア・ネイションの弱さ
  大きすぎるトルコ
  小さくなるトルコ
  トルコとイスラーム
  アラブの複雑さ
  アラブ諸国家の強さと弱さ
  イスラームと国家とアラブ
  こだわりの強烈さ


第九章 ナショナリズムのせめぎ合い――東アジアの未来 227
  ネイションの認知
  中国と台湾
  中華民族というこだわり
  中国ネイションと中華民族
  統一へのこだわり
  朝鮮半島をめぐる国際政治
  東アジアという不安定要因
  昭和戦前期の意味
  ナショナリズムの季節
  せめぎ合いを前向きに


第一〇章 政治的仕組みとネイション 255
  近代国家とネイション
  ナショナリズムと民主主義
  ネイションへの広がり
  ネイションの活力
  こだわりの重点変化
  重点変化の事情
  ネイションにすがる理由
  ナショナリズムの動き方
  国家とネイションの激増
  国家の争奪
  ネイションの形成は続く


おわりに [280-283]





【メモランダム】
・五百旗頭薫による書評(植村『昭和の思想』と併せて論じている)。
【書評】植村和秀『ナショナリズム入門』(講談社現代新書、2014年) | 研究プログラム | 東京財団政策研究所