原題:Zombie Economics: How dead ideas still walk among us (2010)
著者:John Quiggin(1956-)
訳者:山形 浩生(1964-)
NDC:331.2 経済学説史.経済思想史
筑摩書房 ゾンビ経済学 ─死に損ないの5つの経済思想 / ジョン・クイギン 著, 山形 浩生 著
【目次】
目次 [001-004]
はじめに [005-007]
序文 011
第1章 大中庸時代 017
1.1 誕生:嵐の後の静けさ 022
1.2 生涯:大いなるリスク移転 028
原因
大いなるリスク移転
1.3 その死:反対者たちの勝利 034
異論を唱えた人々
大中庸時代は本当にあったのか?
個別変動性と総変動性
世界金融危機
中国とインド
1.4 復活:世界危機か移行期のつまずきか? 047
1.5 ゾンビ以後:二〇世紀の出来事を見直す 050
二〇世紀の体験を見直す
1.6 参考文献と推奨文献 052
第2章 効率的市場仮説 055
2.1 誕生:カジノから計算機へ 058
ケインズとカジノ
ランダムウォーク
「強い形」の効率的市場仮説
2.2 生涯:ブラック=ショールズ、銀行家、バブル 062
ブラック=ショールズとファイナンス主導資本主義の台頭
適正価格
資産バブルとバランス欠如
金融セクターの成長
公共投資と民間投資
マクロ経済的な意味
2.3 その死:二〇〇八年の危機 074
計量経済的な検証
「エマージング市場」の金融危機
LTCM大騒動
ドットコム・バブル
二〇〇八年の危機
2.4 復活:シカゴ学派の死者召喚 091
2.5 ゾンビ以後:国と市場 094
金融市場の現実的な理論
未知の不意打ち
信頼と危機
金融規制
国と市場
2.6 参考文献と推奨文献 107
第3章 動学的確率的一般均衡(DSGE) 109
3.1 誕生:フィリップス曲線からNAIRUを経て 116
フィリップス曲線
フリードマン、自然失業率、NAIRU
ニュークラシカル学派
ルーカス批判と合理的期待形成
リアルビジネスサイクル(RBC)理論
新ケインズ派マクロ経済学
3.2 生涯:合理性と代表制エージェント 141
どこでも合理性
代表的個人
財政政策と金融政策
3.3 その死:なぜ経済学者はここまで派手に間違えたのか? 146
一九八〇年代のニュークラシカル経済学の政策的失敗
ヒステリシス
世界金融危機
コンセンサスの終わり
新ケインズ派マクロの破綻
3.4 復活:世界金融危機を起こしたのはオバマ?! 159
3.5 ゾンビ以後:現実的なマクロ経済学に向けて 162
ミクロ的基礎の改善?
総和モデルと均衡
バブルとミンスキーの瞬間
スタグフレーションを避ける
3.6 参考文献と推奨文献 174
第4章 トリクルダウン経済学 179
4.1 誕生:サプライサイド経済学からダイナミック得点 183
サプライサイド
動的トリクルダウン仮説
4.2 生涯:格差についての弁明 192
所得、格差、課税
金融セクターの役割
結果の平等、機械の平等
4.3 死:金持ちはもっと豊かに、貧乏人はどん底のまま 200
一九七〇年以降のアメリカ
さらに格差について
計量経済学調査
社会的な階層移動
社会階層の不健康性
4.4 復活:移動なき移動性 216
4.5 ゾンビ以後:経済学、格差、平等性 218
経済学、格差、平等性
4.6 参考文献と推奨文献 222
第5章 民営化 225
5.1 誕生:われわれすべて、いまや市場自由主義者 232
5.2 生涯:理論的裏付けを探す政策 237
理論的裏付けを探す政策
市場、政府、効率性
5.3 その死:謎と破綻 243
エクイティプレミアムの謎
民営化とエクイティプレミアム
財政への影響
顕著な失敗例
市場、競争、規制
5.4 復活:こんどこそ息の根は止まったか? 255
5.5 ゾンビ以後:混合経済 257
混合経済
5.6 参考文献と推奨文献 261
結論 二一世紀の経済学とは 265
6.1 二〇世紀の経験を考え直す 266
6.2 リスクと不確実性に対する新アプローチ 267
6.3 経済学に何が必要か 270
注 [273]
訳者あとがき(二〇一二年八月三日 チェンナイにて 山形浩生) [283-288]
参考文献 [289-300]
索引 [301-306]