原題:International Economics: Theory and Policy, 10th Edition.
著者:Paul R. Krugman(1953-)
著者:Maurice Obstfeld(1952-)
著者:Marc J. Melitz(1968-)
訳者:山形 浩生[やまがた・ひろお](1964-)
訳者:守岡 桜[もりおか・さくら](1975-)
NDLC:DE1
NDC:333.6 経済政策.国際経済 >> 国際経済
備考:分冊版(ソフトカバー)もある。
https://www.maruzen-publishing.co.jp/item/b295059.html
【書誌情報+内容紹介】
定価:本体10,000円+ 税
判型:A5
頁数:868
ISBN:978-4-621-30059-6
発行年月:2016年12月
本書は、ポール・R・クルーグマン、モーリス・オブストフェルド、マーク・J・メリッツによる International Economics: Theory and Policy, 10th Edition (2015) の全訳です。今回の原書第10版では、研究者・実務家向けのハードカバー版(一冊本)と、大学/大学院の「貿易論」「金融論」の講義でテキストとして使用しやすいよう並製の2分冊(上巻・貿易論、下巻・金融論)が用意されています。
大きな特色は以下の通りです。
●国際経済学分野はこれ一冊で十分な内容
●具体的に国際貿易/金融上の問題を挙げながら解説しているので理解しやすい
●楽しく読みながら高度な知識も身につくコラムが満載
●懇切丁寧な説明で卒論・修論の手引きとしてもフル活用できる
この分野の重要な理論的・歴史的話題から最新理論に至るまで、しっかりと理解できるよう事例をたくさん挙げながら解説している、世界で最も使われている国際経済学テキストです。基礎から最先端までを網羅しています。懇切丁寧な説明とオールカラーのグラフの多用による明快な解説で、ミクロ経済・マクロ経済・経済数学の基礎知識がなくても十分に理解できてしまう内容です。
特にこの原著第10版では、新たにハーバード大学経済学部のメリッツ教授(新々貿易理論の創始者の一人)も執筆者に加わり、金融危機後の経済情勢などの最新話題が加えられるとともに、日本のアベノミクス、中国経済の見通し、2008年リーマンショックにはじまる通貨危機、その後のユーロ危機をめぐる解説や、新たなグローバル金融秩序構築の方向性なども最先端理論をもとに平易に説明されています。
特に大幅な改訂・刷新がなされているのは次の章です: 第5章・第6章・第8章・第9章・第12章・第17章・第18章・ 第19章・第20章 ・第21章・第22章
【メモランダム】
※但し書き:下記目次において、「第n節」は私が勝手にふった。
【目次】
訳者まえがき(2016年9月 深圳/東京にて 訳者代表 山形浩生) [i-ii]
まえがき(2013年10月 P. R. クルーグマン、M. オブストフェルド、M. J. メリッツ) [iii-xiii]
第10版の変更点
本書について
経済学カリキュラムでの本書の位置づけ
本書の特色
学習のための仕掛け
謝辞
目次 [xv-xxxiii]
掲載写真クレジット一覧 [xxxiv]
第1章 はじめに 001
第1節 国際経済学って何を扱うの? 003
貿易の利益 004
貿易のパターン 005
どのくらい貿易するのがいいの? 006
国際収支 007
為替レートの決定要因 007
国際政策協調 008
国際資本市場 008
第2節 国際経済学:貿易と金融 010
第I部 国際貿易理論 011
第2章 世界貿易の概観 012
第1節 誰が誰と貿易するの? 013
第2節 規模が大事:重力モデル 013
重力モデルの使い方:異常値を探す 015
貿易を阻害するもの: 距離障壁国境 016
第3節 世界貿易のパターン変化 019
世界は小さくなっただろうか? 019
何を貿易するんだろう? 021
サービスのオフショア化 022
第4節 古い法則は今でも使えるの? 024
まとめ 025
重要用語 025
練習問題 025
もっと勉強したい人のために 026
第3章 労働生産性と比較優位:リカードのモデル 027
第1節 比較優位の概念 028
第2節 1要素経済 030
生産可能性
相対価格と供給 031
第3節 1要素しかない世界での貿易 032
貿易後の相対価格を決める 034
[コラム]現実世界の比較優位:ベーブ・ルースの事例研究 038
貿易の利益 039
相対賃金について一言 040
[コラム]貿易しない損失とは 041
第4節 比較優位をめぐる誤解 042
生産性と競争力 042
[コラム]賃金は生産性を反映するだろうか? 043
貧民労働論 044
収奪 045
第5節 多くの財での比較優位 046
モデルの構築 046
相対賃金と専門特化 046
多財モデルで相対賃金を決める 048
第6節 輸送費と非貿易財を追加する 050
第7節 リカード・モデルの実証的な裏づけ 051
まとめ 055
重要用語 055
練習問題 056
もっと勉強したい人のために 057
第4章 特殊要素と所得分配 058
第1節 特殊要素モデル 059
[コラム]特殊要素って何? 060
モデルの想定 061
生産可能性 061
価格,賃金,労働配分 065
価格の同じ割合の変化
相対価格の変化
相対価格と所得分配 070
第2節 特殊要素モデルでの国際貿易 071
第3節 所得分配と貿易の利益 073
[事例研究]貿易と失業 075
第4節 貿易の政治経済:予備的な見方 077
所得分配と貿易政策 078
第5節 国際労働移動 080
[事例研究]大量移民時代の賃金の収斂 082
[事例研究]移民とアメリカ経済 083
まとめ 085
重要用語 086
練習問題 086
もっと勉強したい人のために 088
第4章補遺:特殊要素の詳細 090
限界生産と総生産 090
相対価格と所得分配 092
第5章 資源と貿易:ヘクシャー=オリーン・モデル 094
第1節 2要素経済のモデル 095
価格と生産 095
投入の組合せを選ぶ 099
要素価格と財の価格 100
資源と生産量 103
第2節 2要素経済同士の国際貿易が与える影響 104
相対価格と貿易パターン 105
貿易と所得分配 106
[事例研究]南北貿易と所得格差 107
[事例研究]技能偏向技術変化と所得格差 109
要素価格の均等化113
第3節 へクシャー=オリーン・モデルの実証的な証拠 114
財の貿易を,要素貿易の代替として見る:貿易の要素内容 115
アメリカのデータによる検討
世界のデータによる検討
貿易行方不明事件
貿易の要素内容に関する実証的な精度の改善
先進国と発展途上国間の貿易パターン 119
こうした試験の意味合い 121
まとめ 122
重要用語 122
練習問題 123
もっと勉強したい人のために 123
第5章補遺:要素価格,財の価格,生産判断 125
技術の選択 125
財の価格と要素価格 127
資源と生産量についての加筆 128
第6章 標準貿易モデル 130
第1節 貿易経済の標準モデル 131
生産可能性と相対供給 131
相対価格と需要 133
交易条件の変化による厚生効果 136
相対価格を決める 136
経済成長:RS曲線のシフト 138
成長と生産可能性フロンティア 138
世界の相対供給と交易条件 139
成長の国際的な影響 141
[事例研究]新興工業国の成長は先進国に痛手か? 143
第2節 関税と輸出補助金:RSとRDの同時シフト 145
第3節 相対需要と関税の供給効果 146
輸出補助の影響 147
交易条件効果の意味合い:得をする人と損をする人は? 147
第4節 国際的な借り入れと融資 149
異時点間の生産可能性と貿易 149
実質金利 150
異時点間比較優位 151
まとめ 152
重要用語 153
練習問題 153
もっと勉強したい人のために 155
第6章補遺:異時点間貿易について詳しく 156
第7章 規模の外部経済と生産の国際立地 159
第1節 規模の経済と国際貿易:概観 160
第2節 規模の経済と市場構造 161
第3節 外部経済の理論 162
第4節 専門特化した供給業者 163
第5節 労働市場のプール 164
第6節 知識のスピルオーバー 165
第7節 外部経済と市場均衡 166
第8節 外部経済と国際貿易 167
外部経済,生産量,価格 167
外部経済と貿易パターン 169
[コラム]世界をとじ合わせる 171
貿易と厚生と外部経済 172
動学的収穫逓増 173
第9節 地域間貿易と経済地理 174
[コラム]虚飾の町の経済学 176
まとめ 177
重要用語 178
練習問題 178
もっと勉強したい人のために 179
第8章 グローバル経済の企業:輸出判断、アウトソーシング、多国籍企業 180
第1節 不完全競争の理論 181
独占:簡単なおさらい 182
限界収入と価格
平均費用と限界費用
独占競争 185
モデルの仮定
市場均衡
第2節 独占競争と貿易 190
市場規模拡大の影響 191
統合市場の利益:数値例 191
産業内貿易の重要性 196
[事例研究]実際の産業内貿易:1964年北米自動車協定と,北米自由貿易協定(NAFTA) 198
第3節 貿易への企業の対応:勝ち組,負け組産業のパフォーマンス 199
生産者ごとのパフォーマンスの差 200
市場規模拡大の影響 202
第4節 貿易費用と輸出判断 204
第5節 ダンピング 207
[事例研究]反ダンピングが保護主義の一種に 208
第6節 多国籍企業とアウトソーシング 210
[事例研究]世界のFDIフローのパターン 211
第7節 外国直接投資(FDI)をめぐる企業の意思決定 214
水平的FDIの意思決定
垂直的FDIの意思決定
アウトソーシング 215
[事例研究]仕事を外国に輸出? アメリカのオフショア化と失業 217
多国籍企業と外国アウトソーシングの影響 220
まとめ 221
重要用語 222
練習問題 222
もっと勉強したい人のために 224
第8章補遺:限界収入を決める 226
第II部 国際貿易政策 229
第9章 貿易政策のツール 230
第1節 基本的な関税の分析 230
単一産業での需要,供給,貿易 231
関税の影響 234
保護の量を計測 235
第2節 関税の費用と便益 237
消費者余剰と生産者余剰 237
費用と便益を計測する 239
[コラム]因果と関税はめぐる 241
第3節 貿易政策のほかのツール 242
輸出補助金:理論 243
[事例研究]ヨーロッパの共通農業政策 244
輸入割当:理論 246
[事例研究]輸入割当の実例:アメリカの砂糖 246
自発的輸出制限(VER) 250
[事例研究]自発的輸出制限の実例 251
ローカルコンテンツ要求 252
[コラム]ギャップの橋渡し 253
そのほかの貿易政策ツール 254
第4節 貿易政策の影響:まとめ 254
まとめ 255
重要用語 255
練習問題 256
もっと勉強したい人のために 257
第9章補遺:独占がある場合の関税と輸入割当 259
自由貿易のモデル 259
関税があるモデル 260
輸入割当のモデル 260
関税と輸入割当を比べる 262
第10章 貿易政策の政治経済 263
第1節 自由貿易の支持論 264
自由貿易と効率性 264
自由貿易の追加の利益 265
レントシーキング 266
自由貿易支持の政治的な議論 267
[事例研究]「1992」の利益 267
第2節 国民厚生から見た自由貿易反対論 269
交易条件に基づく関税支持論 270
国内市場の失敗に基づく自由貿易反対論 271
市場の失敗説はどこまで納得できるものだろうか? 273
第3節 所得分配と貿易政策 275
選挙での競争 275
集合行為 277
[コラム]政治家の買収:1990年代からの証拠 278
政治プロセスのモデル化 279
保護されるのは誰? 280
農業
衣服
第4節 国際交渉と貿易政策 282
交渉の利点 282
国際貿易交渉の小史 285
ウルグアイラウンド 287
貿易自由化 288
体制改革:GATTからWTO 289
[コラム]紛争の解決――そして新たな紛争の火種に 290
便益と費用 291
[事例研究]WTOの試金石 293
第5節 ドーハの失望 293
[コラム]農業補助金は第三世界に痛手を与えるか? 294
特恵貿易協定 296
[コラム]自由貿易圏VS関税同盟 298
[コラム]特恵貿易の魅力とは 300
[事例研究]南米の貿易転換 301
まとめ 301
重要用語 303
練習問題 303
もっと勉強したい人のために 304
第10章補遺:最適関税がプラスだという証明 306
需要と供給 306
関税と価格 306
関税と国内の厚生 307
第11章 発展途上国の貿易政策 309
第1節 輸入代替工業化 310
幼稚産業論 311
幼稚産業論の問題点
幼稚産業保護に対する市場の失敗による正当化
保護を通じて製造業を促進 313
[事例研究]メキシコ,輸入代替工業化を放棄 314
第2節 製造業びいきの結果とは:輸入代替工業化の問題点 315
第3節 1985年以来の貿易自由化 317
第4節 貿易と成長:アジアの離陸 319
[コラム]インドの躍進 322
まとめ 322
重要用語 323
練習問題 323
もっと勉強したい人のために 324
第12章 貿易政策をめぐる論争 325
第1節 活発な貿易政策を支持する高度な議論 326
技術と外部性 326
不完全競争と戦略的貿易政策 329
ブランダー=スペンサー分析の例示
ブランダー=スペンサー分析の問題点
[コラム]インテル創始者の警告 332
[事例研究]シリコンチップをめぐる争い 333
第2節 グローバル化と低賃金労働 335
反グローバル化運動 336
貿易と賃金再訪 336
労働基準と貿易交渉 339
環境問題と文化問題 340
WTOと国の独立 341
[事例研究]バングラデシュの悲劇 342
第3節 グローバル化と環境 343
グローバル化,成長,公害 343
「公害ヘイブン」の問題 345
炭素関税論争 347
まとめ 348
重要用語 349
練習問題 349
もっと勉強したい人のために 350
第III部 為替レートと開放経済マクロ経済学 351
第13章 国民所得計算と国際収支 352
第1節 国民所得計算 354
国民生産と国民所得 355
資本の損耗(減価償却)と国際移転 356
国内総生産(GDP) 357
第2節 開放経済での国民所得勘定 357
消費 358
投資 358
政府購入 358
開放経済での国民所得恒等式 359
仮想的な開放経済 359
経常収支と対外債務 360
貯蓄と経常収支 363
民間貯蓄と政府貯蓄 364
[コラム]消えた赤字の謎 365
第3節 国際収支勘定 366
対になった取引の例 367
根本的な国際収支の恒等式 369
経常収支再び 370
資本勘定 371
金融勘定 372
純誤差脱漏 373
公的準備資産の取引 373
[事例研究]世界最大の債務国の資産と負債 375
まとめ 379
重要用語 380
練習問題 380
もっと勉強したい人のために 382
第14章 為替レートと外国為替市場:アセットアプローチ 383
第1節 為替レートと国際取引 384
国内価格と外国価格 385
為替レートと相対価格 387
[コラム]為替レート,自動車価格,通貨戦争 388
第2節 外国為替市場 388
参加者 389
この市場の特徴 390
スポットレートとフォワードレート 392
外国為替スワップ 394
先物とオプション 394
[コラム]アジアのノンデリバラブル・フォワード為替取引 395
第3節 外国通貨資産の需要 397
資産〔アセット〕と資産〔アセット〕収益 397
資産収益を定義する
実質収益率
リスクと流動性 399
利子率(金利) 400
為替レートと資産収益 400
簡単なルール 402
外国為替市場の収益,リスク,流動性 404
第4節 外国為替市場での均衡 405
金利平価(金利パリティ):基本的な均衡条件 405
現在の為替レート変化が期待収益に与える影響 406
均衡為替レート 408
第5節 金利,期待,均衡 410
金利が変わると今の為替レートはどうなる? 410
期待の変化が今の為替レートに与える影響 412
[事例研究]キャリートレードはどう説明する? 413
まとめ 415
重要用語 417
練習問題 417
もっと勉強したい人のために 419
第14章補遺:フォワード為替レートとカバーつき金利平価 421
第15章 貨幣、金利、為替レート 424
第1節 お金の定義:概要 425
交換媒体としてのお金 425
会計単位としてのお金 425
価値貯蔵手段としてのお金 426
お金って何だろう? 426
お金の供給量(マネーサプライ)はどう決まるか 427
第2節 個人によるお金の需要(貨幣需要) 427
期待収益 427
リスク 428
流動性 428
第3節 お金の総需要(総貨幣需要) 429
第4節 均衡金利:通貨供給と貨幣需要の相互関係 431
貨幣市場均衡 431
金利と貨幣供給(マネーサプライ) 433
産出と金利 434
第5節 短期での貨幣供給と為替レート 435
貨幣,金利,為替レートを関連づける 435
アメリカの貨幣供給とドル/ユーロ為替レート 437
ヨーロッパの貨幣供給とドル/ユーロ為替レート 439
長期の貨幣,物価水準,為替レート 439
貨幣と貨幣価格 440
貨幣供給の変化による長期的影響 441
貨幣供給と物価水準の実証的証拠 442
長期的にみた貨幣と為替レート 444
第6節 インフレと為替レートの動態 444
短期的な価格硬直性VS長期的な価格伸縮性 444
[コラム]貨幣供給の増加とジンバブエのハイパーインフレ 447
貨幣供給の恒久的変化と為替レート 449
為替レートのオーバーシュート 450
[事例研究]インフレ率の上昇は通貨の増価をもたらすか? インフレ目標の影響 452
まとめ 455
重要用語 455
練習問題 455
もっと勉強したい人のために 458
第16章 物価水準と長期的な為替レート 459
第1節 一物一価の法則 460
第2節 購買力平価(PPP) 461
PPPと一物一価の法則の関係 462
絶対的PPPと相対的PPP 462
第3節 購買力平価に基づく長期的為替レートモデル 464
貨幣的アプローチの基本方程式 464
持続的なインフレ,金利平価,PPP 466
フィッシャー効果 468
第4節 PPPと一物一価法則の実証的証拠 471
第5節 PPPの問題点を説明する 473
貿易障壁と非貿易財 473
自由競争からの逸脱 475
消費パターン,物価水準測定の違い 475
[コラム]一物一価の法則をめぐる肉々しい裏づけ 476
短期的,長期的にみたPPP 479
[事例研究]貧困国の物価水準はなぜ低いか 480
第6節 購買力平価を超えて:長期為替レートの一般モデル 482
実質為替レート 482
需要,供給,長期的実質為替レート 484
[コラム]硬直的な価格と一物一価の法則:スカンジナビアの免税店から得られた証拠 487
長期均衡における名目為替レートと実質為替レート 488
第7節 国際金利格差と実質為替レート 491
第8節 実質金利平価 492
まとめ 493
重要用語 494
練習問題 495
もっと勉強したい人のために 497
第16章補遺:価格伸縮的な貨幣的アプローチでのフィッシャー効果金利,為替レート 499
第17章 短期的な産出と為替レート 502
第1節 開放経済における総需要の決定要因 503
消費需要の決定要因 503
経常収支の決定要因 504
実質為替レートの変化が経常収支に与える影響 505
可処分所得の変化が経常収支に与える影響 506
第2節 総需要の方程式 506
実質為替レートと総需要 507
実質所得と総需要 507
第3節 短期的な産出の決まりかた 508<第4節 短期的な産出市場均衡:DD曲線 510
産出,為替レート,産出市場均衡 510
DD曲線の導出 511
DD曲線をシフトさせる要因 511
第5節 短期的な資産市場均衡:AA曲線 514
産出,為替レート,資産市場の均衡 515
AA曲線を導き出す 516
AA曲線をシフトさせる要因 517
第6節 開放経済の短期均衡:DD曲線とAA曲線を組み合せる 518
第7節 金融・財政政策の一時的な変化 520
金融政策 520
財政政策 521
完全雇用を維持するための政策 522
第8節 インフレバイアスなど政策形成の問題 524
第9節 金融・財政政策の恒久的シフト 525
貨幣供給の恒久的増加 526
貨幣供給の恒久的増加に対する調整 526
恒久的な財政拡大 528
第10節 マクロ経済政策と経常収支 530
第11節 貿易フローの段階的調整と経常収支の動向 531
Jカーブ 532
為替レートパススルーとインフレ 533
経常収支,財産為替レートの動向 534
第12節 流動性の罠 535
[事例研究]政府支出乗数の大きさは? 538
まとめ 540
重要用語 541
練習問題 541
もっと勉強したい人のために 542
第17章補遺1:異時点間取引と消費需要 544
第17章補遺2:マーシヤル=ラーナー条件と貿易弾性の実証的推計 546
第18章 固定為替レートと外国為替介入 550
第1節 なぜ固定為替レートなんかを研究するんだろうか? 551
第2節 中央銀行の介入と貨幣供給 552
中央銀行のバランスシートと貨幣供給 552
外国為替介入と貨幣供給 554
不胎化 555
国際収支と貨幣供給 556
第3節 中央銀行はどうやって為替レートを固定するか 557
固定為替レートでの外国為替市場の均衡 557
固定為替レートでの貨幣市場の均衡 558
グラフによる分析 559
第4節 固定為替レートの安定化政策 560
金融政策 561
財政政策 561
為替レートの変化 563
財政政策と為替レートの変化に対する調薬 564
第5節 国際収支危機と資本逃避 565
第6節 管理フロート制と不胎化介入 568
資産の完全代替性と不胎化介入の無効性 569
[事例研究]市場は強い通貨を攻撃できるか? スイスの例 570
資産の不完全代替性のもとでの外国為替市場均衡 571
資産の不完全代替性のもとで不胎化介入が与える影響 572
不胎化介入の影響をめぐる証拠 574
第7節 国際通貨制度における準備通貨 575
準備通貨本位制の仕組み 575
準備通貨国の非対称的な立場 576
第8節 金本位制 577
金本位制の仕組み 577
金本位制における対称的な金融調整 578
金本位制の利点と欠点 579
複本位制 580
金為替本位制 580
[事例研究]外貨準備の需要 581
まとめ 585
重要用語 586
練習問題 586
もっと勉強したい人のために 588
第18章補遺1:資産不完全代替のもとでの外国為替市場均衡 590
需要 591
供給 592
均衡 592
第18章補遺2:国際収支危機のタイミング 593
第IV部 国際マクロ経済政策 597
第19章 国際金融システム:歴史のおさらい 598
第1節 開放経済におけるマクロ経済政策の目標 599
国内均衡:完全雇用と物価水準の安定 600
対外均衡:経常収支の最適水準 601
[コラム]国は永遠に借金できるのか――ニュージーランドの場合 604
第2節 通貨システムの分類:開放経済の通貨のトリレンマ 608
第3節 金本位制での国際マクロ経済政策(1870~1914) 610
金本位制の起源 610
金本位制下の対外均衡 610
物価・正貨流出入機構 611
金本位制の「ゲームのルール」:神話と現実 612
金本位制下の国内均衡 613
[事例研究]為替レート制の政治経済:アメリカの本位制をめぐる1980年代の衝突 614
第4節 戦間期(1918~39) 615
つかの間の金への回帰 616
国際経済の崩壊 616
[事例研究]国際金本位制と大恐慌 617
第5節 ブレトンウッズ体制と国際通貨基金(IMF) 618
国際通貨基金(IMF)の目標と構造 619
交換可能性と民間資本移動の拡大 620
投機的資本移動と危機 622
第6節 国内均衡と対外均衡を達成する政策オプションの分析 623
国内均衡の維持 623
対外均衡の維持 624
支出増減政策と支出転換政策 625
第7節 ブレトンウッズ体制下のアメリカの対外均衡問題 627
[事例研究]ブレトンウッズ体制の終わり,世界的インフレ,変動レートへの移行 628
輸入インフレの仕組み 630
評価 631
第8節 変動為替レートの支持論 631
金融政策の自律性 632
対称性 633
自動安定装置としての為替レート 634
為替レートと対外収支 636
[事例研究]変動為替レートことはじめ1973~90 637
第9節 変動為替レートのもとでのマクロ経済的相互依存 641
[事例研究]世界経済の変化と危機 642
第10節 1973年以来の教訓とは? 647
金融政策の自律性 648
対称性 649
自動安定装置としての為替レート 649
対外収支 650
政策協調の問題 650
第11節 固定為替レートは多くの国にとってそもそも選択肢になり得るか 651
まとめ 652
重要用語 654
練習問題 654
もっと勉強したい人のために 656
第19章補遺:国際的な政策協調の失敗 658
第20章 金融のグローバル化:機会と危機 661
第1節 国際資本市場と取引による利益 662
貿易による利得3種類 662
リスク忌避 664
国際資産取引の動機としてのポートフォリオ分散 664
国際資産のメニュー:負債(デット)対資本(エクイティ) 666
第2節 国際銀行業務と国際資本市場 666
国際資本市場の構造 667
オフショアバンキングとオフショア通貨取引 668
影の銀行(シャドウバンキング)システム 669
第3節 銀行業務と金融の脆弱性 670
銀行破綻の問題 670
金融不安に対する政府の安全策 673
モラルハザードと「Too Big to Fail(大きすぎてつぶせない)」問題 676
[コラム]モラルハザードの単純な算数 678
第4節 国際銀行業務の規制という難問 678
ファイナンスのトリレンマ 679
2007年までの規制に関する国際協調 681
[事例研究]2007~09年の世界金融危機 682
[コラム]外国為替の不安定性と中央銀行のスワップライン 685
世界的な金融危機以降の国際規制のイニシアチブ 687
バーゼルIII
金融安定理事会
国内の改革
マクロプルーデンス的観点
国家主権とグローバル化の限界
第5節 国際金融市場は資本とリスクをうまく配分できただろうか? 690
ボートフォリオの国際的分散の進展 690
異時点間取引の規模 692
オンショアとオフショアの利率格差 694
外国為替市場の効率性 695
金利平価に基づく研究
リスクプレミアムの役割
過剰変動のテスト
結論
まとめ 699
重要用語 700
練習問題 700
もっと勉強したい人のために 701
第21章 最適通貨圏とユーロ 704
第1節 ヨーロッパの単一通貨はどう発展したか 706
ヨーロッパの通貨協力を推進したものは何か 706
欧州通貨制度(1979~98) 707
ドイツの金融支配とEMSの信頼性理論 708
市場統合のイニシアチブ 709
欧州経済通貨同盟(EMU) 711
第2節 ユーロとユーロ圏の経済政策 712
マーストリヒト収斂基準と安定成長協定 712
欧州中央銀行とユーロシステム 714
為替相場メカニズムの改訂 714
第3節 最適通貨圏の理論 715
経済統合と固定為替レート圏の利点:GG曲線 715
経済統合と固定為替レート地域のコスト:LL曲線 718
通貨圏に参加する決断:GG曲線とLL曲線を合わせる 720
最適通貨圏とは? 722
そのほかの重要な検討事項 723
経済構造の類似点
財政連邦主義
銀行同盟
[事例研究]ヨーロッパは最適通貨圏だろうか? 724
第4節 ユーロ危機とEMUの未来 728
危機の始まり 728
火口
火種
自己実現的な政府の債務不履行と「ドゥームループ」 734
さらに広範な危機と政策対応 736
欧州中央銀行の国債買取プログラム(OMT) 738
EMUの将来 738
まとめ 740
重要用語 741
練習問題 741
もっと勉強したい人のために 743
第22章 発展途上国:成長、危機、改革 745
第1節 世界経済の所得,富,成長 746
富裕国と貧困国のギャップ 746
世界の所得ギャップは縮まってきただろうか? 747
第2節 発展途上国の構造的な特徴 749
第3節 発展途上国の借り入れと負債 753
発展途上国への金融流入の経済学 753
デフォルト問題 755
他の資金流入方法 758
「原罪」の問題 759
1980年代の債務危機 761
改革,資本流入,危機の復活 762
アルゼンチン
ブラジル
メキシコ
第4節 東アジア:成功と危機 767
東アジアの奇跡 767
[コラム]なぜ発展途上国はこんなに大量の国際準備を積み上げたんだろうか? 768
アジアの弱点 770
[コラム]東アジアのやった正しいこととは? 772
アジア金融危機(アジア通貨危機) 772
第5節 発展途上国の危機の教訓 774
第6節 世界の金融「アーキテクチャ」再編 776
資本の移動性と為替レートレジームのトリレンマ 777
「予防的」措置 779
危機対応 780
[事例研究]中国の固定通貨 781
第7節 世界資本フローと世界所得分配を理解する:地理が命運を決めるのか? 784
[コラム]資本のパラドックス 785
まとめ 790
重要用語 792
練習問題 792
もっと勉強したい人のために 793
数学補遺
要素比率モデル(第5章数学補遺) P 1
要素価格と費用 P 1
財の価格と要素価格 P 3
要素供給と産出 P 4
貿易する世界経済(第6章数学補遺) P 5
需要,供給,均衡 P 5
需要,供給,均衡の安定性 P 7
需給変化の影響 P 9
経済成長 P 10
所得移転 P 11
関税 P 12
独占競争モデル(第8章数学補遺) P 15
リスク忌避と国際ポートフォリオ分散(第20章数学補遺) P 17
最適ポートフォリオの解析的な導出 P 17
最適ポートフォリオの図による導出 P 18
収益率変化の影響 P 21
索引 [1-9]