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『経済政策論――日本と世界が直面する緒課題』(瀧澤弘和ほか 慶應義塾大学出版会 2016)

【著者氏名/担当/所属】
瀧澤 弘和(たきざわ ひろかず) [第1~3章、第8章、第10章、第11章、補論] 
中央大学経済学部教授。

小澤 太郎(おざわ たろう) [第12章]
慶應義塾大学総合政策学部教授兼大学院政策・メディア研究科委員。

塚原 康博(つかはら やすひろ) [第4章]
明治大学情報コミュニケーション学部教授。

中川 雅之(なかがわ まさゆき) [第2章、第5章]
日本大学経済学部教授。

前田 章(まえだ あきら) [第6章、第7章]
東京大学大学院総合文化研究科教授。

山下 一仁(やました かずひと) [第9章]
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。


【目次】
目次 [i-viii]


  第I部 経済政策論への招待
第1章 経済政策論を学ぶ意味 003
1 経済政策論の教科書としての本書の特徴 004
2 政策課題中心で経済政策論を学ぶことの意義 005
3 今日の経済学研究の流れとの関連 007
4 本書の構成 010
   Column 1 市場に対する新しい見方 015


第2章 現代日本経済が直面する諸問題 017
1 エネルギー問題、環境問題とわれわれの文明 020
  1.1 経済活動とその長期的趨勢
  1.2 エネルギーの重要性
   Column 2 マルサス経済のメカニズム
  1.3 エネルギー消費のゆくえ
  1.4 エネルギー問題と環境問題
2 2つの老いと財政の役割 029
  2.1 人口減少社会と高齢化
  2.2 都市の老朽化
  2.3 2つの老いが財政に与える影響
3 グローバル化の進展と日本経済 039
  3.1 世界における日本経済の規模
  3.2 ISバランスから見た世界経済
  3.3 日本経済のISバランスの見通し
4 まとめ 051


  第II部 2030年への課題と政策

第3章 財政政策・金融政策をめぐるいくつかのトピック 055
1 マクロ経済学の変化 055
  1.1 自然失業率仮説
  1.2 その後の展開
2 財政政策をめぐる諸問題 060
  2.1 ケインズ的な財政政策に対する見方
  2.2 公債負担論
  2.3 リカードとバローの中立命
  2.4 財政の持続可能性
3 金融政策をめぐる諸問題 068
  3.1 マネタリズム的金融政策の展開
  3.2 中央銀行の政策運営
  3.3 金融政策における期待の役割
  3.4 時間的不整合性の問題
  3.5 インフレ目標制度と金融政策ルール
  3.6 日本で行われた非伝統的金融政策


第4章 労働市場改革 083
1 労働に関する基本的な用語 083
2 標準的経済学の労働市場と日本の労働市場 085
  2.1 標準的経済学から見た労働市場
  2.2 日本の労働市場の特殊性 
3 バブル経済崩壊前と日本的雇用慣行 089
4 バブル経済崩壊後と日本的雇用慣行 092
5 労働市場改革の方向性 093
  5.1 年功賃金(生活給)から能力給への転換
  5.2 性別役割分業からワーク・ライフ・バランスへの転換
  5.3 新卒のみの一括採用から常時開いている労働市場への転換
  5.4 厳格な解雇規制の緩和とセーフティネットの充実への転換
  5.5 格差社会から格差の小さな社会への転換
   Column 3 ピケティの格差論 103


第5章 社会保障をめぐる諸問題 107
1 社会保障の現在 107
  1.1 社会保障関係費の推移
  1.2 年金保険制度の仕組み
2 社会保障になぜ公共部門が関与するのか 113
  2.1 情報の非対称性
  2.2 再分配
  2.3 パターナリズム
3 わが国の将来像から求められる年金制度 122
  3.1 少子高齢化インパク
  3.2 2つのタイプの年金制度と求められる姿
4 わが国の将来像から求められる医療・介護制度 129
  4.1 少子高齢化インパクト 
  4.2 これからの医療・介護制度 


第6章 エネルギー問題と政策 135
1 技術的背景――エネルギーの形態 135
2 技術的背景――電力の仕組み 136
3 石油と国際情勢 140
4 各国経済政策の変化 142
5 エネルギー政策の考え方 145
6 電気事業の特質 147
7 規制緩和と自由化の考え方 149
8 わが国の電気事業規制と改革 151
9 電源構成の考え方 154
10 環境問題の浮上 156
11 まとめ 158


第7章 環境問題と政策 161
1 環境問題の概観 161
2 地域環境問題と地球環境問題 163
3 気候変動問題の経緯 165
4 経済学の枠組みと環境問題 168
5 費用便益分析の考え方 171
6 気候変動政策のモデル分析 175
7 経済政策の必要性 178
8 政策手段 180
9 まとめ 181


第8章 産業に関する経済政策 185
1 はじめに 185
2 戦後日本の産業政策 187
3 産業の保護育成政策 190
  3.1 政府は特定産業を育成することができるのか
  3.2 幼稚産業保護はどのように正当化されるのか
4 産業構造の選択は一国に何をもたらしうるのか 195
5 産業調整政策について 198
6 現在の日本の産業構造 200
7 現在の日本の産業が直面する課題 204
  7.1 キャッチアップからフロントランナーへ 
  7.2 比較優位構造の転換
  7.3 市場と政府の補完性
8 まとめ 210
   Column 4 各産業の成長寄与率の計算の仕方について 213
   Column 5 国同士の競争という概念 214


第9章 農業政策 217
1 世界の食料・農産物市場の特徴と食料危機の可能性 217
2 農業保護の根拠 219
  2.1 食料安全保障
  2.2 食料自給率向上
  2.3 多面的機能
3 人口減少時代における食料安全保障の難しさ 224
4 日本農業のポテンシャル 225
5 農業衰退の原因となった農業政策 229
  5.1 価格政策
  5.2 農地政策
  5.3 農協
6 農産物貿易自由化と柳田國男 236
7 農政改革の方向 239
  7.1 農地制度の改革
  7.2 農協制度の改革
  7.3 価格支持から直接支払いへ
  7.4 海外市場の開拓と食料安全保障


  第III部 経済政策への視角

第10章 戦後日本の経済システムの理論的把握 253
1 比較制度分析のアプローチ 254
  1.1 経済システムという経済の捉え方
  1.2 制度の重要性
2 ゲーム理論と比較制度分析の諸概念 257
  2.1 ナッシュ均衡
  2.2 戦略的補完性、複数均衡、歴史的経路依存性
3 戦後日本の経済システムとその理論的把握 262
  3.1 情報共有型コーディネーション・システムとしての日本企業
  3.2 企業システム―― J−均衡とA−均衡
  3.3 日本企業の雇用システム
  3.4 長期のサプライヤー関係
  3.5 日本企業のコーポレート・ガバナンスとメインバンク・システム
  3.6 銀行中心の金融システム
  3.7 戦後日本の経済システムにおける政府・企業関係
4 おわりに 280
   Column 6 アカロフの中古車市場のモデル 282
   Column 7 繰り返し囚人のジレンマ 284


第11章 日本の経済システムはどこに向かうのか――システム変化の視点 287
1 経済システムの変化に関する観点287
  1.1 制度変化をもたらす要因
  1.2 制度的補完性と経済システム改革
  1.3 経済改革の歴史的事例
2 日本の経済システムの歴史的生成 293
  2.1 1920年代までの日本の経済システム
  2.2 戦時経済体制から戦後の経済システムへ
  2.3 1980年代から今日まで
3 現代日本の経済システムが直面する環境変化 297
  3.1 経済のグローバル化と世界的な分業構造の転換
  3.2 キャッチアップ段階からフロントランナー段階への移行
  3.3 ICTの発展とモジュール化
  3.4 少子高齢・人口減少社会のインパク
4 日本の経済システムの現状 304
  4.1 金融市場サイドと労働市場サイド
  4.2 日本企業のコーポレート・ガバナンスの多様化
5 現在の変化をどう見るのか 310
  5.1 変化の途上にある日本の経済システム
  5.2 株主とコア労働者によるレントの分け合い
6 おわりに 312


第12章 望ましい政策の実現がなぜ難しいのか 317
1 市場の失敗から政府の失敗へ 317
  1.1 公共選択論とはいかなる学問か
  1.2 公共選択論における政治家・官僚像
  1.3 ゲームの解としての政府の失敗
2 政府の失敗から民主主義の失敗へ 329
  2.1 合理的有権者の神話の崩壊
  2.2 行動経済学の知見から得られる等身大の有権者
3 新しい経済政策論の構築に向けて 337
   Column 8 双曲型割引モデルについて 344


補論 マクロ経済学の要点整理 347
1 国民経済計算の諸概念 347
  1.1 国民所得の諸概念とその関係
  1.2 ISバランスの恒等式
  1.3 名目と実質
  1.4 成長率間の関係
2 45度線モデル 355
  2.1 財市場の均衡と45度線モデル
  2.2 財政政策の効果
3 IS-LMモデル 360
  3.1 財市場均衡への利子率の導入とIS曲線
  3.2 貨幣市場の均衡とLM曲線
  3.3 貨幣の定義
  3.4 貨幣供給のコントロール
  3.5 貨幣需要
  3.6 IS-LM分析とマクロ経済政策の効果
4 AD-ASモデル 370
  4.1 IS-LMモデルにおける物価水準の操作とAD曲線
  4.2 労働市場の考察とAS曲線
  4.3 AD-AS分析
5 ケインジアンの体系と古典派の体系 377
6 経済成長モデル 378
  6.1 成長会計
  6.2 ソロー・モデル


索引 [385-393]
著者紹介 [395-396]