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『オッカムのかみそり――最節約性と統計学の哲学』(Elliott Sober[著] 森元良太[訳] 勁草書房 2021//2015)

原題:Ockham’s Razors: A User’s Manual (Cambridge University Press)
著者:Elliott R. Sober(1948-)
訳者:森元 良太[もりもと・りょうた](1975-)
装丁:佐藤 博
件名:科学論
件名:確率論
件名:推理・推論
NDLC:M22
NDC:401 自然科学 >> 科学理論.科学哲学


オッカムのかみそり - 株式会社 勁草書房


【目次】献辞 [/]
はじめに [i-iii]
謝辞 [iv]
目次 [v-vii]
凡例 [vii]


第1章 最節約性に関する一切れの歴史──アリストテレスからモーガンまで 001
  命名
  自然は無駄なことを一切しないというアリストテレスの原理
  オッカムはかみそりをどう振るったのか
  地球中心説太陽中心説宇宙論
  神と自然法則をめぐるデカルトライプニッツ
  デカルトによる導出
  あらゆる可能世界のなかでの最善を主張するライプニッツ
  過剰な原因という贅沢を避けることについてのニュートンの考え
  自然の斉一性原理に関するヒューム
  カントによる神の降格
  ヒューウェルによる帰納の統合
  ミルはかみそりの刃渡りを短くしようとした
  福音主義の物理学者ジェイムス・クラーク・マクスウェル
  モーガン公準
  結び


第2章 確率論的転回 063
  2つの確率論の哲学
  確率論入門とベイズ主義の基礎
  ベイズ主義者にとってのオッカムのかみそり
  2種類の事前確率
  ジェフリーズの単純性の公準
  ジェフリーズの公準に対するポパーの反論
  ポパー反証可能性、験証度
  ポパーによる単純性の特徴づけ
  最節約性と非一番手の事前確率
  尤度と共通原因
  類似性について
  ライヘンバッハに関する3つの区別
  ベイズ主義的なオッカムのかみそり
  頻度主義と調節可能パラメータ
  唯一の結果に対して原因はいくつあるか
  ベイズモデル選択
  モデル選択の世界
  2つの最節約性パラダイムの違い
  なぜ偽のモデルが真のモデルよりも予測の精度が高く(かつ真理に近く)なる場合があるのか
  2つの最節約性パラダイムの共通点
  結び


第3章 進化生物学における最節約性──系統学的推論 167
  共通祖先
  ちょっとした歴史
  オッカムがマルコフに出逢う
  忠実に反映することを含意する2つのモデル
  共有原始形質
  スミス/コックドゥードル定理
  祖先の形質状態を推定する──忠実に反映しない2つの事例
  別の規準──統計的一致性(statistical consistency)
  さらに別の規準──最節約性が当て推量(guessing)よりも信頼できるのはどのような場合か
  先へ進むことともとへ戻ること
  葉の形質状態を推定する──擬人主義と比較心理学
  新旧の最節約性
  結び


付録3.1  共有派生形質1-1-0が(XY)ZをX(YZ)よりも支持し、共有原始形質0-0-1も同じくそれを支持し、かつ最節約性に統計的一致性があることの十分条件 219
付録3.2  共有派生形質が共有原始形質よりも近縁性の強い証拠となる条件 222
付録3.3   P(ヒトにMがある|チンパンジーにMがない) / P(ヒトにMがある|チンパンジーにMがある) を1よりも非常に大きくする条件 226


第4章 心理学における最節約性──心を読むチンパンジー 229
  実験
  対立する解釈
  ホワイトンの矢印
  2つの最節約性パラダイム
  ブラックボックスからの教訓
  遮断を一切引き出さない、心を読む別のモデル
  学習と遮断
  連関、相関、検定
  最節約性再訪
  遮断に関係しないチンパンジーの相互比較
  行動主義と心理主義
  結び


第5章 哲学における最節約性 267
  さまざまな自然主義
  無神論と悪の問題
  証拠の不在と不在の証拠
  心身問題
  心的なものの因果作用
  道徳実在論
  遮断についての誤解
  数学についての唯名論プラトン主義
  独我論
  帰納の問題
  結び


参考文献 [320-331]
訳者あとがき(2021年3月 森元良太) [333-345]
索引 [347-352]




【メモランダム】
・「訳者あとがき」が閲覧できる。
あとがきたちよみ『 オッカムのかみそり』 – けいそうビブリオフィル