著者:武村 政春[たけむら・まさはる] (1969-) 生物教育学、分子生物学、複製論。
カバー装幀:芦澤 泰偉・児崎 雅淑
目次・章扉デザイン:中山 康子
本文イラスト:永美 ハルオ
カバー・本文写真:PPS(図1、図18〜21、図23〜24、図30〜32、図40)
本文図版:さくら工芸社
『新しいウイルス入門』(武村 政春):ブルーバックス|講談社BOOK倶楽部
【目次】
はじめに(武村政春) [003-005]
目次 [006-011]
プロローグ 発見された巨大ウイルス 013
第一章 生物に限りなく近い物質 019
1-1 ウイルスの形 020
ウイルスは生物ではない?
核酸
タンパク質
ウイルスの一般的な形と大きさ
1-2 ウイルスの種類 033
ウイルスの分類
DNAウイルスとRNAウイルス
1-3 ウイルスの生活 040
ウイルスはどこにいるのか
ウイルスもやっぱり水の中にいる
“食べられて”生きていく生物
第二章 ウイルスの生活環 049
2-1 ウイルスの増殖 050
六つのステップ
①吸着/②侵入/③脱殻/④合成/⑤成熟/⑥放出
ウイルスは潜伏する
2-2 ウイルスと「セントラルドグマ」 066
DNAとRNA
①DNA/②RNA
セントラルドグマ
①転写/②翻訳
ウイルスとセントラルドグマ
①DNAウイルスの「合成」/②RNAウイルスの「合成」
コラム1 役に立つウイルスたち(その1) 〜医療分野で用いられるウイルス〜 080
遺伝子治療
ワクチン
第三章 ウイルスはどう病気を起こすのか 083
3-1 ポックスウイルスと天然痘 084
ジェンナーと種痘
ポックスウイルスの構造と種類
天然痘とその発症メカニズム
3 - 2 風邪のウイルスたち 092
やぶ医者と風邪
ピコルナウイルスの構造
ピコルナウイルスの“悪さ”
ライノウイルスの感染と風邪の症状
胃腸炎とノロウイルス
占いよりも信憑性の高い話〜ノロウイルスと血液型〜
3-3 インフルエンザウイルスと突然変異 104
インフルエンザウイルスにはタイプがある
インフルエンザウイルスの「亜型」
パンデミック(世界的大流行)とエピデミック(小規模な流行)
インフルエンザウイルスの構造
インフルエンザウイルスの生活環と病原性
インフルエンザウイルスと突然変異 〜修復されないミスコピー〜
インフルエンザウイルスと突然変異 〜組み合わせが変わる〜
3-4 エイズウイルス、そしてエマージングウイルス 121
ヒトT細胞白血病ウイルス
ヒト免疫不全ウイルス
エマージングウイルスとは何か
さまざまなエマージングウイルス
ウイルスは生物とともにある
コラム2 役に立つウイルスたち(その2) 〜工業分野で用いられるウイルス〜 137
第四章 ウイルスは生物進化に関わったのか 139
4-1 哺乳類の進化におけるウイルスの役割 140
生物の進化とトランスポゾン
レトロウイルスから遺伝子への進化
胎盤
胎盤の形成に関わる遺伝子
生物進化に関わったウイルス
第五章 ウイルスの起源 153
5-1 ウイルスはどう誕生したか 154
もともとは細胞だったという仮説
細胞内の自己複製分子がウイルスになったという仮説
細胞とは別個に誕生したという仮説
第六章 巨大ウイルスの波紋 163
6-1 生物により近いウイルス 164
巨大ウイルスの“先駆者”クロレラウイルス
ミミウイルス
ミミウイルスの構造
ヴァイロファージ
第七章 ウイルスによる核形成仮説 177
7-1 ウイルス工場と細胞核 178
ウイルス工場とは
第二の核
DNAポリメラーゼの分子系統樹
DNAボリメラーゼαは“共生”したウイルス由来か
ウイルスによる核形成仮説
7-2 細胞核とDNAウイルス 188
細胞核とDNAウイルスの共通点
ウイルス的な細胞核
エピローグ 結局、ウイルスとは何なのか 195
さらに巨大なウイルスの発見
ウイルスと生物との境界線はなくなるかもしれない
ウイルス粒子と生殖細胞
生物の本当の姿、ウイルスの本当の姿
ウイルスが生きる世界と、生物が生きる世界
コラム3 役に立つウイルスたち(その3) 〜食品分野で用いられるウイルス〜 212
おわりに(二〇一二年 冬 東京・神楽坂にて 武村 政春) [216-219]
参考図書 [220-223]
さくいん [224-228]