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『それでも金融はすばらしい――人類最強の発明で世界の難問を解く。』(Robert J. Shiller[著] 山形浩生,森岡桜[訳] 東洋経済新報社 2013//2012)

原題:Finance and the Good Society
著者:Robert J. Shiller (1946-) 経済学、金融論。
訳者:山形 浩生[やまがた・ひろお](1964-)  翻訳など。
訳者:守岡 桜[もりおか・さくら](1975-) 翻訳。
NDLC:DF121 
NDC:338 金融.銀行.信託


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それでも金融はすばらしい | 東洋経済STORE


【目次】
目次 [003-009]
ペーパーバック版へのはしがき [011-020]
はしがき [021-031]


序章 金融、財産管理、そしてわれわれの目標 033
  用語の重要性――金融資本主義
  金融資本主義のとどめがたい広がり
  金融資本主義とマルクス共産主義
  金融資本主義の成熟
  金融資本主義の作業理論によせて
  金融の働き
  金融と良い社会の出会い
  明日の機会――情報時代の金融資本主義
  経済における金融活動
  金融資本主義と金融イノベーションの挑戦
  本書の内容


  第1部 役割と責任 

第1章 最高経営責任者(CEO) 062
  CEOの代替わり
  報酬の水準を決める
  モラルハザードと繰延報酬
  取締役会のなれ合い
  CEOの動機付け問題の普遍性


第2章 投資マネージャー 075
  市場に勝つ
  投資マネージャーの実績の持続性
  投資マネージャー報酬のバブル
  投資マネージャーの欺きのゲーム
  投資マネージメントの誠実さ


第3章 銀行 094
  銀行の起源
  流動性のある安全な収益の提供者としての銀行家
  銀行業の進化と将来
  銀行業の民主化


第4章 投資銀行 108
  投資銀行民主化
  投資銀行業がいかにインセンティブを新鮮に保つか


第5章 住宅ローン業者と証券化業者 117
  住宅ローンの融資実行
  住宅ローンの証券化


第6章 トレーダーとマーケットメーカー 129
  金融報酬システムを仕切るトレーダー
  高頻度取引
  広範囲取引


第7章 保険業者 142
  保険の民主化
  長期リスクへの対応
  保険改善のプロセス


第8章 マーケットデザイナーと金融エンジニア 150
  マーケットデザインの多様な目的
  きわめて個人的な問題もマーケットデザインが解決


第9章 デリバティブ業 160
  デリバティブの起源
  デリバティブ市場の正当化
  オプションの規制


第10章 弁護士とファイナンシャルアドバイザー 172
  弁護士
  弁護士の数
  低所得者・中間所得者にとっての弁護士
  ファイナンシャルアドバイザー
  金融資本主義の重要要素たる法的アドバイザー・金融アドバイザー


第11章 ロビイスト 183
  ロビイストの力の不均衡
  それでもロビイストは社会に役立つ
  ロビー活動とロビイストの改革


第12章 規制当局 195
  自主規制機関
  政府規制当局


第13章 会計士と会計監査 205
  秩序と一貫性の象徴
  会計士業の自主規制機関


第14章 教育者 210
  ビジネス教育の歴史的使命
  経済教育と道徳


第15章 公共財ファイナンス 217
  公共財の特徴
  公共財供給のための戦略


第16章 経済安定化の責任を負う政策立案者 224
  金融政策立案者
  財政政策立案者
  金融制度を発展させて経済変動を減らす
  将来の安定化


第17章 信託業と非営利団体 237
  信託による長期目標の実現
  非営利組織
  制度組織的な集積装置
  信託業と非営利組織の未来


第18章 慈善家 247
  慈善の根本的な経済的役割
  エゴイズムと慈善


  第2部 金融への不安 

第19章 ファイナンス、数学、美 258
  対称性
  ファイナンスで支援される経済活動の美しさ


第20章 ビジネスマンと理想主義者はちがうのか 264
  芸術家たちの金融財務史
  革命家たちと金融の関わり


第21章 リスクを取ろうとする衝動 271
  リスク負担が天職に
  不安と格差


第22章 因習性と馴染み深さへの衝動 277
  言葉をモノとして扱う
  権利


第23章 負債とレバレッジ 291
  負債に関する人的なまちがい
  2007年アメリ金融危機におけるレバレッジ
  レバレッジとヨーロッパ債務危機
  レバレッジの周期
  不健全な負債、健全な負債


第24章 金融に内在するいかがわしさへの不幸なインセンティブ 306
  カジノでのギャンブルとの対比
  認知的不協和と偽善
  道徳的な狙い
  いかがわしさの誤解
  人々はいかがわしさに確実に気づく
  いかがわしいふるまいに対する過剰反応を避ける


第25章 金融投機の意義 323
  投機は市場効率に貢献
  アニマルスピリット
  選択と投機行動
  有限責任
  パートナーシップ制から、有限責任公開企業への移行
  金融投機の良い部分を奨励する


第26章 投機バブルと社会へのコスト 343
  そもそも投機バブルって何?
  社会病理
  金融以外の投機バブル
  戦争とバブル
  良い社会
  バブルの意義


第27章 格差と不公正 359
  ファイナンスと不公正
  富と金融の結びつき
  金融の報酬バブル?
  家族王朝
  地位による消費
  相続税
  格差連動税または格差保険
  体系的に考えファイナンス理論を適用する


第28章 慈善の問題 377
  慈善インセンティブの改善
  寄付を優遇する税法
  今日では税制を単純化するニーズは減っている
  もっと細かく定めた寄付控除と免税
  個人間の贈答に対する税制インセンティブ
  参加型非営利企業
  慈善の有効性を高める他の方法
  目標と人生


第29章 金融民主化の成果:資本所有の分散 399
  土地改革
  持ち家
  投資ポートフォリオの所有
  企業の従業員保有を奨励する政策
  所有の集中に上限を
  資本分散政策の全体的な効果


第30章 大いなる幻影、今昔 417
  1910年の大いなる幻影
  第一次世界大戦の究極原因たる大いなる幻影
  今日のビジネスにおける大いなる幻影
  人生の満足感
  人生とビジネスにおける攻撃性
  金融と紛争管理


終章 金融、権力、人間的価値観 438
  金持ち権力者への敵意の激しさ
  金持ちは特別なのか?
  金融の民主化は独立した個人の自由な取引を助ける
  金融資本主義の中心に来るべき金持ちの贈り物
  権力追求は人間の本性か?
  賞賛への欲望――人間の衝動
  暴力なき権力闘争の場としての金融資本主義


謝辞 [456-458]
訳者あとがき(2013年11月 プノンペンビエンチャンハノイにて 山形浩生) [459-473]
注 [31-50]
参考文献 [9-30]
事項索引 [1-8]