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『近代中国史』(岡本隆司 ちくま新書 2013)

著者:岡本 隆司[おかもと・たかし](1965-) 中国近代史、東アジア国際関係史。
NDC:222.01 中国史 >> 通史:興亡史,文化史,民族史,災異史,対外交渉史


筑摩書房 近代中国史 / 岡本 隆司 著


【目次】
目次 [003-007]
中国全土図 [008]


プロローグ――中国経済と近代中国史 009
  成長と謎の中国経済
  異形の経済
  中国を理解するために


I ステージ ――環境と経済 017


1 自然環境と開発の歴史 018
  中国という世界
  黄河と黄土
  黄河流域の灌漑
  長江と江南世界
  江南の開発
  外界との関係
  南北の対外関係
2 人口動態と聚落形態 033
  人口の中国史
  人口変動と時期区分―― 一四世紀まで
  人口変動と時期区分―― 一五世紀以降
  「邑」と「村」
  「市鎮」とその増加
  聚落形態と時代区分
  日中の対比


II アクター ――社会の編成 051
1 政府権力 052
  財政への着眼
  財政支出
  汚職の慣習
  財政収入
  清代の納税
  権力の位置
2 科挙と官僚制 065
  「国」と「民」
  二重構造
  「士」「庶」の分岐
  科挙の設立
  特権階級の形成
  科挙存続のメカニズム
  官僚制のありかた
  徴税と汚職
3 民間社会 083
  「官」と「士」
  「士」の分化
  郷紳の役割
  中間団体とその機能
  宗族と同郷同業団体
  人口増加とその影響
  移住民の動向
  秘密結社の叢生
  一九世紀の世相と社会構造


III パフォーマンス ――明清時代と伝統経済 105
1 思想と行為 106
  言行不一致の中国
  中国の統計
  「ものづくり」と中国史
  「重農」の虚構
  「地大物博」と貿易
  商業の位置
2 明朝の成立と中国経済 118
  唐宋変革からモンゴル帝国
  明朝のイデオロギーと現物主義
  税制・徭役・貨幣
  朝貢と海禁
3 転換と形成 128
  遷都と大運河
  銀納化の進展
  「湖広熟天下足」――地方間分業の形成
  貨幣制度の破綻
  通貨の生成
4 伝統経済の確立 138
  密貿易の盛行
  「北虜南倭」
  明清交代
  明代の「商業革命」
  「革命」と伝統経済
5 伝統経済の特徴 148
  現物主義の残存
  中央と地方
  原額主義と請負
  通貨としての銀
  通貨としての銭
  内と外
  徳川日本との対比
  財産・契約の保護――権力の不干渉
  中間団体の役割
6 景気の変動 166
  デフレの時代
  「危機」の構造
  回復の契機
  貿易の発展と「盛世」
7 経済体制と社会構成の定着 174
  人口の増加と移民
  中国のマルサス
  零細な生業
  貧民の生活
  固定的で不安定な重層社会


IV モダニゼーション ――国民経済へ向かって 187
1 序曲―― 一八七〇年代まで 188
  伝統と近代
  貿易の旋回
  密貿易の位置
  買辦の起源
  戦争・条約・開港の意味
  伝統経済と綿布
  貿易の増加と上海の勃興
  外國と不平等条約
  内乱と秩序の回復
  釐金とは何か
  督撫重権
2 胎動―― 一八九〇年代まで 210
  輸出貿易の変化
  地方の分業から分立へ
  インド綿糸の流入
  変化の様相
  保護関税の成否
  工業化の動き
  企業経営
  会社と合股
  産業化の挫折
  貿易と財政
  財政再編の胎動
3 進展――日中戦争まで 232
  観念の転換
  借款・賠償金と中央財政
  督撫重権から各省分立へ
  「満洲国」の成立へ
  軍閥の割拠
  中央の挫折
  袁世凱の遺産
  第一次大戦と財政金融
  「黄金時期」
  対内凝集
  国民政府の登場


エピローグ――中国革命とは何だったのか 259
  限界
  崩潰
  共産党の登場
  革命の展望――「改革開放」へ
  現代中国と近代中国史


あとがき(二〇一三年四月 晴れわたった賀茂の畔にて 岡本隆司) [270-273]
参考文献 [viii-x]
索引 [iii-vii]
関連年表(BC221〜2008) [i-ii]