原題:Moral Tribes: Emotion, Reason, and the Gap between Us and Them(The Penguin Press, 2013.)
著者:Joshua David Greene(1974-) 実験心理学、神経科学、哲学。
訳者:竹田 円[たけだ・まどか] 翻訳。スラヴ文学。
解説:阿部 修士[あべ・のぶひと] 認知神経科学。
件名:功利主義
NDLC:H51
NDC:150 倫理各論
備考:件名(キーワード)として、[社会心理学]と[進化心理学]を追加したい。
備考:「目次」と「序章」が読める(PDF)。https://www.iwanami.co.jp/files/tachiyomi/pdfs/0063210.pdf
モラル・トライブズ (上) - 岩波書店
モラル・トライブズ (下) - 岩波書店
税制、福祉、中絶、死刑、同性婚、環境規制……。人々が自分は正しいと心の底から信じて争う時、対立を解決する方法はあるのか。生物学、心理学、哲学、社会科学の知見を統合し、道徳とは何かを根本から理解する。
【目次 上】
献辞 [v]
題辞 [vii]
目次 [ix-xii]
凡例 [xiii]
序章 常識的道徳の悲劇 001
グローバルな道徳哲学に向かって
本書の構成
第一部 道徳の問題
第1章 コモンズの悲劇 025
道徳の機能
メタ道徳
第2章 道徳マシン 037
マジックコーナー
血縁の価値
しっぺ返し
親友
最低限の良識
脅しと約束
監視の目と見分ける心
会員限定
利害関係者
道徳マシン
第3章 あらたな牧草地の不和 087
衝突の心理
部族主義
協力は、どんな条件で?
名誉と調和
ローカルな道徳
バイアスによってエスカレートする
バイアスのかかった公正
バイアスのかかった認識
あらたな牧草地の生活と不和
第二部 速い道徳,遅い道徳
第4章 トロッコ学 137
トロッコ問題
脳をスキャンする
実験トロッコ学がブームに
トロッコの進路にいる患者
二つの道徳心について
第5章 効率性,柔軟性,二重過程脳 173
情動と理性
二重過程脳
賢明になる
第三部 共通通貨
第6章 すばらしいアイデア 191
すばらしいアイデア
長老たちの知恵
帰結主義、功利主義、実用主義
功利主義の(誤った)理解
めざましい収束
第7章 共通通貨を求めて 229
共通通貨は神に由来するのか
道徳は数学のようなものか
科学は道徳的真理をもたらすか
代替案――共有価値を探す
第8章 共通通貨の発見 251
功利主義とは何か
一般的合理性から功利主義的道徳へ
功利主義の何がいけないのか
図版の出典 [41]
原注 [13-40]
索引 [1-12]
【下巻】
目次 [v-viii]
凡例 [ix]
第四部 道徳の断罪
第9章 警戒心を呼び覚ます行為 281
道徳ボタンを押す
手段と副次的影響
モジュールの近視眼
なぜ、私たちはサイコパスでないのか?
副次的影響が見えない
作為と容認
功利主義と警報装置
第10章 正義と公正 339
功利主義は多くを求めすぎるか
助ける義務
個人としての関わり
人間の価値観と理想の価値観
正しい褒美
理想の正義
正しい社会
「富裕主義」の誤謬
正義とより大きな善
第五部 道徳の解決
第11章 深遠な実用主義 385
二つの羅針盤
いつオートモードを使うべきか?――「《私》対《私たち》」対「《私たち》対《彼ら》」
深みから抜け出す
私たちの魂のひそかなジョーク――合理化と二重過程脳
「表なら私の勝ち、裏ならあなたの負け」――正当化としての権利
武器や盾としての権利
中絶――ケーススタディ
中絶――実用主義のアプローチ
ゴドーを待ちながら
なぜ私はリベラルなのか、そして私の心を変えさせるには何が必要か
第12章 オートフォーカスの道徳を超えて 467
現代を生きる羊飼いのための六つのルール
著者より [477]
謝辞 [479-484]
解説(阿部修士) [485-490]
書誌 [37-68]
原注 [13-35]
索引 [1-12]