原題:Lectures on the History of Political Philosophy (Harvard University Press, 2007)
著者:John Bordley Rawls(1921-2002) 哲学。
編者:Samuel Freeman (unknown) 哲学。
訳者:齋藤 純一[さいとう・じゅんいち] (1958-)
訳者:佐藤 正志[さとう・せいし] (1948-)
訳者:山岡 龍一[やまおか・りゅういち] (1963-)
訳者:谷澤 正嗣[やざわ・まさし] (1967-)
訳者:高山 裕二[たかやま・ゆうじ] (1979-)
訳者:小田川 大典[おだがわ・だいすけ] (1967-)
NDC:311.1 政治学.政治思想
【I巻 目次】
献辞 [iii]
編者の緒言(サミュエル・フリーマン) [v-xxi]
序言(ジョン・ロールズ) [xxiii-xxv]
目次 [xxvii-xxxv]
凡例 [xxxvii-xxxviii]
引用文献 [xxxix-xli]
序論――政治哲学についての見解 001
第一節 政治哲学をめぐる四つの問い 001
第二節 政治哲学の四つの役割 018
第三節 リベラリズムの主要な観念――その源泉と内容 020
第四節 リベラリズムの中心テーゼ 024
第五節 初期状況 029
注 038
HOBBES 043
講義I ホッブズの世俗的道徳主義と社会契約の役割 044
第一節 序論 044
第二節 ホッブズの世俗的道徳主義 050
第三節 自然状態と社会契約の解釈 057
補遺A 自然状態を不安定にする人間性の特徴(ハンドアウト) 066
A 二つの序言
B ホッブズにおいて自然状態をとらえる二つの方法
C 人間本性のなかの不安定化をもたらふ特徴(自然状態とともに考えたときの)
補遺B 070
補遺C 寛大な本性の理念に関連した箇所 076
注 078
講義II 人間性と自然状態 081
第一節 はじめに 081
第二節 人間性の主要な特徴 084
第三節 ホッブズの命題のための議論 096
補遺A 自然状態→戦争状態というホッブズの主張のアウトライン(ハンドアウト) 104
講義III 実践的推論についてのホッブズの説明 107
第一節 理に適っていることと合理的であること 107
第二節 市民和合の理に適った条項の合理的基礎 125
補遺A ホッブズにおいて道徳的義務は存在するかどうか 134
補遺B ホッブズの自然法――『リヴァイアサン』第14-15章 141
注 144
講義IV 主権者の役割と権力 146
ホッブズと立憲デモクラシーについての結語 169
補遺A 主権者の役割と権力(ハンドアウト) 177
A 主権者の役割
B 解決されるべき問題
C 正義と公共善の問題
補遺B 『市民論』と『リヴァイアサン』の対照について――主権者の再-制度化 185
注 187
補遺 ホッブズ索引 [188-199]
LOCKE 201
講義I ロックの自然法の教義 202
第一節 序言 202
第二節 自然法の意味 212
第三節 根本的自然法 218
第四節 平等の状態としての自然状態 224
第五節 根本的自然法の内容 227
第六節 自然権の基礎としての根本的自然法 230
注 237
講義II 正統な体制に関するロックの解釈 245
第一節 混合政体下における抵抗 245
第二節 正統性に関するロックの基本的な論点 249
第三節 正統な政治体制をめぐるロックの基準 258
第四節 個々人の政治的義務 265
第五節 憲法制定権力と政府の解体 273
注 277
講義III 所有権と階級国家 281
第一節 問題の提示 281
第二節 問題の背景 286
第三節 ロックによるフィルマーへの返答I ――第4章 288
第四節 ロックによるフィルマーへの返答II ――第5章 300
第五節 階級国家という問題 307
第六節 階級国家の起源に合わせた物語 310
注 319
HUME 323
講義I 「原初契約について」 324
第一節 序言 324
第二節 ロックの社会契約に対するヒュームの批判 336
注 353
講義II 効用,正義,そして賢明な観察者 354
第一節 効用の原理についての所見 354
第二節 正義という人為的徳 360
第三節 賢明な観察者 374
注 381
ROUSSEAU 385
講義I 社会契約――その問題 386
第一節 序論 386
第二節 政治社会前史の諸段階 392
第三節 政治社会と政治的権威の段階 407
第四節 社会契約との関連 411
補遺A ルソー ――人間本性の自然な善性の教義 419
補遺B 423
参考文献 425
注 427
講義II 社会契約――諸仮定と一般意志(一) 431
第一節 序論 431
第二節 社会契約 435
第三節 一般意志 448
注 458
講義III 一般意志(二)と安定性の問題 460
第一節 一般意志の観点 460
第二節 一般意志――法の支配,正義,平等 464
第三節 一般意志と道徳的・政
治的自由 471
第四節 一般意志と安定性 475
第五節 自由と社会契約 484
第六節 ルソーの平等に関する諸観念――どの点に特色があるか 489
注 498
【II巻 目次】
目次 [iii-xiii]
凡例 [xv-xvi]
引用文献 [xvii-xix]
MILL 501
講義I ミルの効用の考え方 502
第一節 序言――ジョン・ステュアート・ミル(1806-1873年) 502
第二節 ミルの功利主義を読む一つの仕方 509
第三節 最終目的としての幸福 517
第四節 確固とした選好の基準 519
第五節 確固とした選好の基準についてのさらなるコメント 526
第六節 ミルの根底にある心理学 527
注 531
講義II 正義についてのミルの説明 532
第一節 ミルに対する私たちのアプローチ 532
第二節 ミルによる正義の説明 539
第三節 道徳性における正義の位置 543
第四節 ミルにおける道徳的権利の特徴
第五節 ミルの二面的基準 548
第六節 他者と結びつこうとする欲求 559
注 566
講義III 自由原理 570
第一節 『自由論』(1859年)の問題 570
第二節 ミルの原理についての予備的な論点 578
第三節 ミルの述べる自由原理 582
第四節 自然権(抽象的権利)について 589
結論 594
注 595
講義IV 全体として見たミルの教義 597
第一節 序論 597
第二節 ミルの教義の枠組み 600
第三節 人類の恒久的利益の最初の二つ 605
第四節 他の二つの恒久的利益 610
第五節 確固とした選好の基準との関係 614
第六節 個性との関係 620
第七節 卓越主義的な価値の位置 627
注 631
補遺 ミルの社会理論についての意見 632
A 予備的な意見――社会理論の背景
B 『代議制統治論――理想的に見て最良の政体と進歩の目標』
C 『経済学原理』
MARX 639
講義I 社会システムとしての資本主義に関するマルクスの見解 640
第一節 はじめに 640
第二節 社会システムとしての資本主義のいくつかの特徴 650
第三節 労働価値説 660
補遺 668
注 671
講義II 権利と正義についてのマルクスの構想 675
第一節 正義についてのマルクスの見解におけるパラドックス 675
第二節 法律的構想としての正義 681
第三節 マルクスは資本主義を不正義として非難している 691
第四節 分配についての限界生産性理論との関係 700
第五節 価格のもつ配分的役割と分配的役割 706
注 713
講義III マルクスの理想――自由に連合した生産者たちの社会 716
第一節 正義についてのマルクスの考えは一貫しているか 716
第二節 なぜマルクスは正義についての考えを明示的に議論しないのか 720
第三節 イデオロギー意識の消滅 726
第四節 疎外のない社会 734
第五節 搾取の不在 738
第六節 完全な共産主義――社会主義の初期の欠陥の克服 741
第七節 完全な共産主義――分業の克服 748
第八節 共産主義の高次の段階とは正義を超えた社会なのか 752
むすび 755
注 756
補遺 APPENDIXES 759
ヘンリー・シジウィック四講 760
第一講 シジウィック『倫理学の方法』 760
第一節 はじめに 760
第二節 『倫理学の方法』の議論の構造 770
第二講 正義と古典的効用原理についてのシジウィックの見解 780
第一節 正義についてのシジウィックの説明 780
第二節 古典的効用原理についての説明 785
第三節 効用の個人間比較(IP比較)についてのコメント 788
第四節 合理的な倫理学の方法の第一原理として見た場合の効用原理の特徴 789
第五節 説明のための事例としての自然的自由に対する批判 791
第六節 効用原理の定義についての補足 793
第三講 シジウィックの功利主義 795
第一節 功利主義についての序論 795
第二節 古典的効用原理についての説明(シジウィック) 801
第三節 効用の個人間比較についてのいくつかのポイント 809
第四節 個人間比較の十分な測定単位にとっての哲学的な制約 814
第五節 最大多数の最大幸福,ならびに総効用最大化説と平均効用最大化説の対立について 824
第六節 むすび 826
補遺 基数的な個人間比較について 828
第四講 功利主義の要約 832
注 839
ジョゼフ・バトラー五講 846
第一講 人間本性の道徳的な構成原理 846
第一節 序論――バトラーの生涯(1692-1752年),作品,ねらい 846
第二節 バトラーの敵対者 849
第三節 人間本性の道徳的な構成原理 853
第二講 良心の本性と権威 858
第一節 序論 858
第二節 私たちの道徳的能力の特徴 863
第三節 良心の権威についてのバトラーの議論の概要――第二説教 866
第四節 良心の権威についてのバトラーの議論の要約 873
第三講 情念の有機的組織 882
第一節 序論 882
第二節 バトラーの方法 885
第三節 同情の役割――人間の社会的本性の一部としての 893
第四講 利己主義に対するバトラーの反論 896
第一節 序論 896
第二節 快楽主義的利己主義に対するバトラーの異論 900
第五講 良心と自己愛の間に想定される葛藤 911
第一節 序論 911
第二節 バトラーの議論が首尾一貫してないと見なされる理由――良心と自己愛について 915
第三節 バトラーの道徳的心理学のいくつかの原理 920
補遺 バトラーについての補足事項 924
注 937
講義概要 940
訳者あとがき(二〇一一年八月 訳者を代表して 齋藤純一) [945-953]
文庫版訳者あとがき(二〇二〇年三月 齋藤純一) [955-959]
人名索引 [18-22]
事項索引 [1-17]