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『「元号」と戦後日本』(鈴木洋仁 青土社 2017)

著者:鈴木 洋仁[すずき・ひろひと] (1980-) 歴史社会学


青土社 ||歴史/ドキュメント:「元号」と戦後日本


【目次】
目次 [001-003]


第一章 「元号」とは何か――問いと対象 007
1、問いと射程 009
  「元号」による時代区分への問い
  「元号」とは何か――その歴史
  本書の問題意識――「元号」と歴史の非対称性
2、対象選択と認識利得 028
  対象選択の原理について
  「元号」というカッコつきの表記について
  問いと認識利得――「元号」の三類型
3、構成と目的 039
  構成
  現代の歴史意識のために
  『「平成」論』で積み残した課題の解明にむけて


第二章 「元号」と歴史意識――先行研究と方法 049
1、「戦後」と「元号」 051
  「戦後」
  戦後社会論として「元号」を論じる
  「元号」と歴史意識をめぐる典型的な二項対立
2、先行研究の整理 063
  時代区分論とは何か
  時代区分論の相対化にむけて
3、「方法」について 071
  佐藤健二による〈歴史社会学〉の基準
  クロノロジーを選択しない理由、そして、方法の再定位


第三章 「昭和」――「昭和史論争」と「もはや「戦後」ではない」の同時代性 079
0、一九五六年の「戦後」 083
1、「昭和史論争」再考 088
  「昭和」における「昭和」という再帰性
  ベストセラーとしての『昭和史』
  『昭和史』における「国民」
2、文学論争としての「昭和史論争」 103
  文芸評論家と歴史学者の論争
  一九五六年の文学論争
  「昭和」=「戦前」
  「科学」を担保する存在としての国民
3、「昭和」と「戦後」の対比性 117
  『昭和史』における「昭和」
  「昭和」という「元号
  「もはや「戦後」ではない」一九五六年における「昭和史論争」


第四章 「大正」――「大正デモクラシー」と「戦後民主主義」の相似性 135
1、「大正デモクラシー」とは何か 140
  「大正デモクラシー」の意味
  「大正デモクラシー」の現在
2、提唱者・信夫清三郎(一九〇九―一九九二) 150
  信夫清三郎による「大正デモクラシー」の定義
  「大正のブルジョワジー」と「大正デモクラシー
  「民本主義」と「民政主義」
  ネガティブな用語としての「大正デモクラシー
3、「大正デモクラシー」と「戦後民主主義」の相似性 172
  「戦後民主主義
  時代区分としての「大正デモクラシー
  「戦後」の相似形としての「大正」


第五章 「明治」――「明治百年」と「戦後二〇年」の対称性 187
0、なぜ「明治百年」なのか 191
1、「明治百年」の知識社会学 195
  「明治百年」への懸念
  国家的行事としての「明治百年」
  「一九六八年」と「明治百年」
2、桑原武夫における「元号」  208
  同時代における評価
  「昭和史論争」と「明治の再評価」の同時代性
  「大正五十年」
3、竹内好と「明治百年祭」  217
  「明治百年祭」提唱
  「維新百年が勝つか、戦後二十年が勝つか」
  竹内好の「明治」
4、「戦後」の原型としての「明治」 230


第六章 近代日本の歴史意識の解明に向けて――「戦後」という時代の区切りかた 237
1、「近代」  244
  「近代」/「脱近代」
  「近代」としての「戦後」
  post-modern / post-war/そして/あるいは、一八六八年/一九四五年
  近代社会の自己観察としての社会学
2、「日本」 255
  「創られた伝統」としての「近代日本」の「元号
  「近代」的思考法から見た「元号
3、「歴史意識」――「戦後」という時代の括りかたの有効性 260


注・参考文献 267
  注 [269-286]
  参考文献 [287-292]
あとがき(平成二九年七月の終わりに 著者 識) [293-298]
人名索引 [i-iv]