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『語る歴史、聞く歴史――オーラル・ヒストリーの現場から』(大門正克 岩波新書 2017)

著者:大門 正克[おおかど・まさかつ] (1953-) 日本近現代史


語る歴史,聞く歴史 - 岩波書店


【目次】
はじめに──「語る歴史,聞く歴史」から開ける世界  [i-vii]
目次 [viii-xii]


第1章 声の歴史をたどる──幕末維新の回顧録から柳田民俗学まで 001
  語る歴史を文字にする試み
  人は話を聞き,語ってきた──声と文字のあいだ
  前近代における歴史の編さんと聞く歴史
  近代の歴史学の成立と政治を聞く歴史
  明治時代の速記と幕末維新回顧ブーム
  『福翁自伝
  『光雲懐古談』という座談
  「話上手」の時代──篠田鉱造の『百話』
  声を記述する方法
  柳田国男民俗学の誕生──アカデミズム歴史学への批判
  柳田国男の「聞く」
  瀬川清子
  瀬川清子の「聞く」
  戦前の「語る歴史,聞く歴史」
  代書屋
  声の文化の終焉と黙読の時代


第2章 戦後の時代と「聞く歴史」の深化──戦争体験を中心にして 045
  一九五〇~六〇年代の「語る歴史,聞く歴史」
  画期としての一九七〇~八〇年代
  戦後における「語る歴史,聞く歴史」の特質
  戦後の政治を聞く歴史
  国会図書館の政治談話録音
  植民地を聞く歴史
  朴慶植の強制連行を聞く歴史
  野添憲治花岡事件の人たち──中国人強制連行の記録』
  『沖縄県史・沖縄戦記録』──戦争体験を聞く
  『東京大空襲・戦災誌』──戦争体験を書く
  沖縄戦を語る,聞く,叙述する──『沖縄県史・沖縄戦記録1』を読む
  一九八〇年代までの「語る歴史,聞く歴史」


第3章 女性が女性の経験を聞く──森崎和江山崎朋子・古庄ゆき子の仕事から 091
  女性の経験を聞く動き
  森崎和江
  聞き書きとしてまとめられた『まっくら』
  「聞く」ことへの自覚
  山崎朋子
  『サンダカン八番娼館』を再読する
  『サンダカン八番娼館』へ至る道
  山崎朋子森崎和江
  古庄ゆき子
  『ふるさとの女たち』
  朝鮮人女工二人の聞き書き
  「オモニのうた」
  記念碑的な作品
  森崎・山崎・古庄──女性が女性の経験を聞く
  戦後における二つの聞く歴史


第4章 聞き取りという営み──私の農村調査から 135
  なぜ,聞き取りにとりくんだのか
  私の聞き取りを振り返る
  聞く方法と想定外の話
  「テーマを聞く」から「人生を聞く」へ
  「聞く」ということ── ask とlisten のあいだ
  桜林信義さんの場合
  壁にぶつかった私の聞く歴史
  なぜ語ってもらうことができなかったのか
  歴史叙述の困難


第5章 聞き取りを歴史叙述にいかす 161
  二つの課題を受けとめる──聞く歴史と歴史叙述
  沈黙という言葉── ask からlisten へ
   listen から聞こえてきたこと
  試される聞き手──被害の委譲
  歴史のなかに「語る歴史,聞く歴史」を置き直す
  「語る歴史,聞く歴史」をふまえた通史の構想
  『戦争と戦後を生きる』での挑戦
  通史への反応
  戦後の学問と「語る歴史,聞く歴史」
  中村政則『労働者と農民』
  吉沢南の場合──難民との衝撃の出会い
  聞き取りにおける「資料批判」
  『私たちの中のアジアの戦争』の叙述方法
  オーラル・ヒストリーの検討へ
  「語る歴史,聞く歴史」をふまえた歴史叙述の試み


第6章 歴史のひろがり/歴史学の可能性 207
  歴史はどこに?
  一九九〇年代以降の現在と「語る歴史,聞く歴史」
  なぜ「聞く歴史」がひろがっているのか
  介護民俗学聞き書きの〈現場〉で
  性をめぐる困難を背負った人たちの〈現場〉から
  体験を聞く歴史が成り立つ条件とは?
  文字史料と「語る歴史,聞く歴史」,あるいは定義をめぐって
  戦争体験を受け継ぐ,受け渡す
  自分の言葉に責任をもつ
  東日本大震災のあとで──すぐそばにある歴史
  継続して聞くなかで
  「語る歴史,聞く歴史」の可能性


あとがき(二〇一七年一〇月 大門正克) [245-249]
参考文献 [251-263]



【表一覧】
表1 戦前の「語る歴史、聞く歴史」(政治,座談,ジャーナリズム,民俗学など) 038-039
表2 戦後の「語る歴史、聞く歴史」1(政治,行政,ジャーナリズム,植民地,戦争体験) 048-049
表3 戦後の「語る歴史、聞く歴史」2(女性,労働/社会運動,学問) 050-051