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『見えざる手をこえて――新しい経済学のために』(Kaushik Basu[著] 栗林寛幸[訳] NTT出版 2016//2011)

原題:Beyond the Invisible Hand: Groundwork for a New Economics
著者:Kaushik Basu(1952-)
訳者:栗林 寛幸[くりばやし・ひろゆき] (1971-) 翻訳家。
シリーズ:〈叢書“制度を考える”〉


見えざる手をこえて 新しい経済学のために|書籍出版|NTT出版


【目次】
序文 カウシック・バスーとの遭遇と交流(鈴村興太郎) [i-ii]
日本語版序文 [iii-v]
目次 [vii-xi]


はじめに 003


第1章 異議を讃えて 013
現状への不満と言説 013
アダム・スミスの神話 023
経済学の現状 026
理解するとはどういうことか 029


第2章 見えざる手とはなにか 033
競争と社会厚生は両立するか 033
見えざる手の定理に対する標準的批判 039


第3章 正統派の限界 045
二面性解釈 045
実現可能集合の進化 050
選好の進化 054
社会規範と文化 について 058
誘因両立性について 068
方法論的個人主義について 071
知識について 079


第4章 法にもとづく経済 087
カフカの見えざる手 087
法と経済――標準的見解 090
焦点としての法 094
「焦点としての法」の含意 103
「焦点としての法のゲーム理論的説明 109
今後の研究課題 112


第5章 市場と差別 117
自由市場は差別を減らすか 117
差別をめぐる既存の経済学研究 120
個人の生産性を決める非経済的要因 126
起業家とは 128
新たな理論モデルに向けて 133


第6章 集団の化学 143
アイデンティティと方法論的個人主義 143
新たな理論の材料 149
利他主義、信頼、発展の関係 153
内集団における利他主義の二面性 162
アイデンティティの副作用 174


第7章 契約、強制、介入 189
契約自由の原則と例外 189
強制と自発性の解釈 200
大数の議論――個から集合へ 204
行為とルール 213
複数均衡 220
介入の範囲 222


第8章 貧困、不平等、グローバル化 225
グローバルな統治 225
不平等 227
グローバル化の事実 230
グローバル化の分析 235
不平等と貧困――五分位数の公理 238
貧困最小化のために許容すべき不平等 243
不平等とグローバル化の政策的含意 249


第9章 グローバル化と民主主義の後退 253
民主主義の不足 253
グローバル化と国を越える影響力 259
ドル化と民主主義 263
民主的なグローバル組織の可能性 265


第10章 何をなすべきか? 271
世界を解釈することと変革すること 271
温暖化防止と世代内不平等の是正 279 
財産、所有、相続の是正 280
グローバルな政策協調 284
「未来の植民地化」と労働者のための公平性 286
絶望、そして希望へ 291


訳者あとがき(2016年6月 栗林寛幸) [298-299]
原注 [36-58]
参考文献 [10-35]
事項索引 [6-9]
人名索引 [1-5]