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『土の文明史――ローマ帝国、マヤ文明を滅ぼし、米国、中国を衰退させる土の話』(David R. Montgomery[著] 片岡夏実[訳] 築地書館 2010//2007)

原題:Dirt: The Erosion of Civilizations
著者:David R. Montgomery (1961-) 地質学。
訳者:片岡 夏実[かたおか・なつみ] (1964-) 翻訳家。
装幀:今東 淳雄[こんどう・あつお](maro design) グラフィックデザイナー。

土の文明史

土の文明史



【目次】
コロフォン [ii]
目次 [iii-iv]


第1章 泥に書かれた歴史 001
文明の未来を握る泥
土――軽視される天然資源
文明の寿命を決めるもの
文明の歴史が取るパターン
ますます重要になる土壌管理


第2章 地球の皮膚 010
ダーウィンのミミズ
土壌を作るミミズの消化能力
土壌侵食と土壌生成のバランス
生態系において土が果たす役割
土壌が作られるいくつかのプロセス
土壌生成の要素
土壌浸食に影響を与えるもの
土層の区別ABC
主要な穀物生産地域となる土の条件
予測困難な土壌生成と土壌侵食の速度


第3章 生命の川 034
くり返し起きた大規模な氷河作用
人種を作り出した気候変動
氷河が溶けて、新しい生活様式が始まった
オアシス仮説vs文化進化論
最初の半農耕民
行き場のない人々が農耕を発展させた
定住化と町
農業と畜産の進行
農業社会がもたらした人口の爆発的な増加
革命的な農システム
都市の誕生、階級の発生
灌漑の罠
シュメールのように衰退しなかったエジプトの農業
ダム建設がナイル川にもたらした悲劇
中国の農業
壊滅的な侵食はどのように引き起こされるか
農耕文明の発展、そして衰退のルート


第4章 帝国の墓場 063
反復されてきたティカルの物語
プラトンアリストテレスの警告
鋤が侵食のスピードを加速させた
はっきりとわかるほどの侵食速度
ローマ社会が土壌侵食を加速させてしまった理由
鉄の使用
侵食に対するローマ人の挑戦
農学者たちの出現
輪作、肥料、耕すこと
ローマの農場管理は成功したか
みずからを使い果たしたローマ
穀倉地帯だった北アフリカ
土壌の生産性の低下は一般的なものだったか
避けられなかった土壌の劣化
マーシュの発見と警鐘
農業社会の原因は気候変動ではなかった
フェニキア文明を滅ぼした過放牧
イスラエル人が残した土
アメリカ大陸において崩壊した文明
焼き畑式農業と肥料不足によって生産性を落としたマヤ
人口増加と森林伐採
メキシコの土が語ること
薪と耕作適地の喪失
農業慣行が社会を衰退させるとは限らない


第5章 食い物にされる植民地 110
土壌の質と人口の基本サイクル
新石器時代の遺物から読み取れるサイクル
景観に影響を与えたのは気候ではなく人だった
1000年かかったローマ帝国崩壊からの回復
河川工学と洪水調節の技術を復活させたダ・ビンチ
中世村落共同体の土地利用と所有の形態
共有地の悲劇」ではなく
ヨーロッパ農業システムの臨界、黒死病
土地所有の不定性が土地の改良を妨げた
土地への欲求が宗教改革を後押しした
農業実験、土壌改良の理論の広がり
ヨーマンの農業革命
土壌管理の秘訣は、肥沃土を維持し、侵食を防ぐこと
土を知ることは何を植えるかを知ることである
土地の性格に合わせて、改良の方法を探る
農地の私有化、社会の工業化、飢饉
耕作地を求めて植民地化を押し進める
森林の伐採と急流との関係を解明した道路技師
フランスの森林伐採
侵食が地形を作る
人口抑制の理論的かつ現実的な裏づけ
ジャガイモ疫病がもたらした大変動
社会制度と食糧分配の不公正が飢饉の原因
食糧を輸入し、人間を輸出したヨーロッパ
食糧と土地をめぐる争い
ヨーロッパ農法がグアテマラの土壌を奪う


第6章 西へ向かう鍬 154
アマゾン川で発見したこと
アルミニウムと鉄の鉱石の自然生成
ジャングルでも見られる土壌悪化のサイクル
ニューイングランドでは集約的栽培が土壌を急速に枯渇させた
喫煙の流行と奴隷労働
並外れて魅力的だったタバコという商品
土地の消耗、開拓の拡大
ニューイングランドでの土壌改良の試み
ヨーロッパの視点から見る、アメリカ農業の愚かさ
アメリカ農業方式への批判意識
等高線耕作の流行
肥料の重要性が認識される
止まらない土地の浪費
ラフィンの爆発的な成功
嵐に流される土
土の有害な農法を取らせてしまう社会
奴隷制度をめぐる北部と南部の争い
拡大か、崩壊か
泥から読み取れる侵食の証拠
終わることのない南部の荒廃
テラ・プレタの教訓


第7章 砂塵の平原 196
土地、労働力、資本
労働力の増大
土地ブームに浮かれた農民たち
土壌を守る義務
国家的な問題となった土壌侵食
侵食被害を止めるインセンティブがない
暴風が飛ばす砂塵の害
農地拡大の終焉
アメリカはどれだけの泥をなくしたのか
50年で表土を裸にした綿花栽培
機械化の進展と農業の大規模化
企業経営の工場式農業の支配
20世紀の農耕方法の失敗
アメリカ農業の神話
消え続ける自営農場
工業化された農業、商品化された土
侵食防止への無策が表土を奪った
風食被害
社会主義経済でも存在した土壌浸食という問題
砂の海と化したカルムイク
世界的な土壌侵食
NASAが撮影した緑の五角形
土地の回復は可能である
環境難民という巨大な問題
不安定な穀物価格
温暖化が農業システムに及ぼす影響
都市が農地を呑み込んでいく
持続不可能な土地利用
あと一世紀で表土がなくなる?
改善された農業慣行
土を守るためのコスト
社会的かつ長期的な利益を守る


第8章 ダーティ・ビジネス 243
持続可能な旧来の農業システムの一例
過度の耕作という問題は先送りにされる
中国の驚くべき習慣
土壌化学の大いなる発展
窒素とリンの強い影響力
グアノという肥料の分析
鳥の糞で土壌を蘇らせる
化学肥料を作りだす
ヒルガードの警告
画期的な土壌形成の報告
ヒルガードvsホイットニー
戦略資源としてのリン
農業生産、肥料に関するホイットニーの見解
まだ解決していない飢餓問題
ハーボッシュ法の価値
アンモニア生産量の増大
化学肥料の重要性の高まり
緑の革命とは何だったのか
石油に依存する農業の始まり
飢餓がなくならない理由
健康な土壌は健康な植物を育てる
ハワードとフォークナーが到達した結論
集約的農業に希望を見たハワード
フォークナーの偉大な実験
バイオテクノロジーの可能性
ジャクソンの考える農業システム
有機農業は無視できない
持続可能な農法である有機農業
慣行農法に対する有機農法の優位
現代の農業はどうあるべきか
不耕起農法の成長
有毒廃棄物の不合理なリサイクル
土をどのように扱うべきか


第9章 成功した島、失敗した島 297
イースター島の緩やかな崩壊
巨石像の謎
衰退の原因
鳥の絶滅
マンガイア島の資源争奪戦
ティコピアの文化的適応
マンガイア島とティコピア島の違い
アイスランド森林伐採と侵食
アイスランドの砂漠化
ハイチの絶望的な表土喪失
限られた農地の奪い合いがハイチを損なった
キューバの食糧危機
キューバの驚くべき農業革命
キューバの転換が象徴しているもの


第10章 文明の寿命 319
地球はどれだけ人を養えるか
土壌保全の利益とコストの構造
経済理論の中の農業
社会が持続する条件
食糧供給のシナリオ
食糧生産の増加は可能か
求められる新しい農業哲学
農業を現実に適応させる
都市農業の可能性
生態系・生命系として土壌を考える
飢餓問題への対処法
土という財産


引用・参考文献 [6-24]
索引 [1-5]