原題:THE COMING FAMINE: The Global Food Crisis and What We Can Do To Avoid It
著者:Julian Cribb 科学ジャーナリスト
訳者:片岡 夏実[かたおか・なつみ] (1964-) 翻訳家。
解説:柴田 明夫[しばた・あきお] (1951-) (株)資源・食糧問題研究所 代表。
装幀:尾崎 文彦[おざき・ふみひこ] (1978-)
NDC:611.3 農業経済 >> 食糧問題.食糧経済
【目次】
献辞 [iii]
目次 [iv-vii]
はじめに(ジュリアン・クリブ 2010年 キャンベラにて) [001-002]
第1章 食糧危機とは何か? 003
2008年G8晩餐会
飢饉の前触れ
食糧危機の犯人
食糧危機の裏にひそむもの
来たるべき飢饉
奇跡を再び
第2章 食糧戦争の危機 023
戦争の発端
貧困と紛争
食糧戦争
水戦争
漁業戦争
押し寄せる難民
高まる脅威
ここでよいニュースを
第3章 干上がる井戸 049
消えゆく湖
水なくして食糧なし
水を食べる
淡水はどれだけあるか
ウォーターフットプリント
水はなぜ不足するのか?
ピークウォーター
地下水の危機
水と環境
解決策はあるか
第4章 ピークランド 077
土への敬意
開発するにも土地がない
土地の劣化と砂漠化
汚染される土壌
スプロールする都市
保全された土地
森林への影響
海面上昇
土地神話
ピークランドの解決
生産量の引き上げ
荒廃地の修復
第5章 養分――もう一つの石油 107
捨てられる食糧
肥料の浪費
水漏れ農場
地球規模の汚染
窒素・リン・カリウム
ピークリン
養分危機の解決
都市の緑化
環境に配慮した農場
新しい食糧システム
世界規模の養分計画
第6章 荒れる海 133
海底のゴールドラッシュ
スコット・ジョプリン原則
海洋の生物多様性の喪失
漁業改革
ピークフィッシュ
栽培漁業
酸性化する海
サンゴの消えた海
漁場を守る方法
消費者教育の必要性
第7章 失われる頭脳 155
Ug99の猛威
飢餓撲滅運動
緑の革命
農業への関心の薄れ
二つの重大なこと
公か民か
とまらない格差
GMは特効薬か
バイオテクノロジーの可能性
収穫指数
土壌問題の解決
環境保全型農業
新たな疫病
知識の共有
第8章 石油を食べる 183
私たちは石油でできている
ピークオイル
四つのジレンマ
飢える10億人と飽食の10億人
いい燃料,悪い燃料
バイオ燃料のかかえる矛盾
バイオ燃料の新局面
低エネルギーへの道
農業をめぐる思想的対立
LISAとHEFSのみぞ
私たちが食べるエネルギーの量は?
第9章 牙をむく気候 209
最後の砦
気候変動と食糧
穀倉地帯の移動
倒れる塔
どれだけ暑くなり,どれだけ乾燥するのか
破滅を招く気候
農業の再炭化
土壌炭素の固定化
腹八分目
第10章 台所の象 235
人口ピーク
人口増加率の減速
出生率と社会
足と足跡
満たされない食欲
象と向き合う
公正な議論のために
第11章 食糧の公正な取引 257
食糧が安くて豊富な時代は終わった
食糧と貿易
農作物市場自由化のプラスとマイナス
自由貿易を目指して
食のグローバル化は脅威かチャンスか
食のグローバル化のリスク
フェアトレード
賢い消費者を創る
「食べ物」を学ぼう
食糧は世界同時不況を回復に導くか?
第12章 未来の食糧 285
来たるべき飢饉
世界を健康にする食事
食肉の未来
無駄をなくす
知識の共有
再炭化
世界をひとつの農場に
行動の呼びかけ
解説(柴田明夫) [309-317]
再び高騰する食糧市場と均衡点価格の変化
需給均衡型モデルから問題提起型モデルへ
さらなる難問――ピークウォーター
不足に備える中国と過剰を前提とする日本
原注 [ix-xl]
索引 [i-viii]
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『食―― 90億人が食べていくために』(John Krebs[著] 伊藤佑子,伊藤俊洋[訳] 丸善出版 2015//2013)
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『食糧と人類――飢餓を克服した大増産の文明史』(Ruth DeFries[著] 小川敏子[訳] 日本経済新聞出版社 2016//2014)
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