著者:横山 和輝[よこやま・かずき](1971-) 金融論。経済史。
NDC:338.21 金融史・事情.銀行史・事情
【目次】
目次 [003-006]
はじめに [007-010]
第一章 瓦落と震災 011
1 成金ブームと瓦落 011
二人の女性の物語(一)――誕生
混乱の前兆
株式会社および株式取引の制度の変遷
株価の決まり方
バブルの発生と崩壊――ナラティブの蔓延
2 瓦落の影響 024
二人の女性の物語(二)――京都の騒動
増田ビルブローカー銀行の破綻と救済融資
税制改革と株式市場
M&Aの増大
3 関東大震災 036
二人の女性の物語(三)――震災と復興
震災直後の対応――モラトリアム
日銀による資金サポート
第二章 金融恐慌とプルーデンス政策 049
1 金融恐慌 049
金融恐慌で何が起きたのか
三月までに何が起きていたのか
三月に何が起きたのか
四月に何が起きたのか
2 事後的措置と制度整備 062
応急的な措置――モラトリアムと現金供給
公的資金の投入
資本金規制の変遷
プルーデンス政策の有効性と限界
3 金融リテラシー 077
二人の女性の物語(四)――小学校
複利計算を学ぶ小学生
金融の新潮流
第三章 国際金本位制をめぐって 089
1 国境を越えた通貨を求めて 089
国際金本位制の現代的意義
金解禁論争
サプライズ人事
2 昭和恐慌 104
旧平価解禁
井上の挫折、高橋の決断
二人の女性の物語(五)――挫折と決断
3 景気回復の内実 113
高橋財政
インフレの進行と賃金格差の拡大
二人の女性の物語(六)――ターキー・ストライキ
高橋財政下の経済成長
二人の女性の物語(七)――ためらふ勿れ若人よ
第四章 コーポレート・ガバナンスの変容 129
1 市場主導型の最盛期 129
コーポレート・ガバナンスの三形態
第二次恐慌
二人の女性の物語(八)――新規参入と既存大手
同族企業グループ――成功とバッシング
2 政府主導型の形成 143
統制始動の局面
二人の女性の物語(九)――異郷のファンタジア
計画化の局面
3 民主化 155
二人の女性の物語(一〇)――民主化のナラティブ
財閥解体――「所有権ヲ広ク分配スルコト」
取引所再開
証券民主化のナラティブ
第五章 高度成長への道 169
1 戦後改革と金融システム 169
二人の女性の物語(一一)――再起と復興
第一局面――新円切替と預金封鎖
第二局面――政府主導の再建整備
第三局面――ドッジ・ライン下の銀行行政
2 戦後復興から高度成長へ 183
二人の女性の物語(一二)――苦難を乗り越えて
日本の独立と復興の礎
ナラティブとしての所得倍増
3 銀行主導型の最盛期 196
二人の女性の物語(一三)――テレビの時代
資金配分への政策介入
メインバンク関係――銀行主導型のコーポレート・ガバナンス
第六章 自由化とバブル 211
1 金融の自由化 211
二人の女性の物語(一四)――お母さん女優
証券不況
証券業の再編
公社債市場の再編――自由化とコクサイ化
2 バブル 225
企業金融と銀行行動――自由化で生じたミスマッチ
バブルの時代の投資家
バブル――「財テク」ブーム
ナラティブの蔓延と終息
3 金融不安と経済停滞 240
二人の女性の物語(一五)――思い出される名前
慢性化した金融不安――不良債権処理の遅れ
政策対応の遅れ――「金融恐慌の教訓」の教訓
「金融恐慌の教訓」の教訓
第七章 今そこにある歴史 255
1 金融再編 255
二人の女性の物語(一六)――思い出の歌
ビックバン――市場主導型の復活
銀行業の再生と再編
2 金融政策の新局面 269
ゼロ金利政策と量的緩和政策
非伝統的金融政策の継続
金融政策論議――昭和初期への関心
終章 百年の歴史からみえてきたもの 283
本書がこれまでに見てきたこと(一)――大正・昭和初期
本書がこれまでに見てきたこと(二)――昭和戦後・平成・令和
二人の女性の物語(一七)――電波に乗って、世紀を超えて
あとがき [295-296]
参考文献 [297-329]