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『消えた戦法の謎――あの流行形はどこに!?』 (勝又清和 毎日コミュニケーションズ 2003//1995)

著者:勝又 清和[かつまた・きよかず](1969-) 棋士
シリーズ:MYCOM将棋文庫;10
備考:1995年刊の単行本では、「週刊将棋編集部[編]」というクレジットがあったが、文庫版では削除されている。
NDC:796 将棋



【目次】
目次 [002-003]
著者のことば(一九九五年十二月 勝又清和) [004]


第1章 矢倉編 005
  第1節 スズメ刺し――飛び道具が主力兵器 006
  第2節 ▲2九飛戦法――敵の態度を見定める 013
  第3節 森下システム――大流行そして突然の消滅 019
  第4節 米長流急戦矢倉――四冠王の原動力に 029
  第5節 中原流急戦矢倉――極厚の攻めと極薄の玉 042
  第6節 ☖6二飛戦法――塚田の十八番 048
  第7節 5手目☗7七銀――矢倉中飛車の復活 054


第2章 振り飛車編 061
  第1節 左美濃――8八玉型と8七玉型 062
  第2節 ツノ銀中飛車――堅い防御の振り飛車陣 069
  第3節 風車――受けだけから攻めへ変身 078
  第4節 後手☖5二飛戦法――乱戦に誘う振り飛車 083
  第5節 升田式石田流――立石流へ進化をとげる 091
  第6節 阪田流向かい飛車――強引な自己主張戦法 103
  第7節 玉頭位取り――手厚さが長所 113
  第8節 角頭歩突き戦法――空前の珍趣向 119


第3章 角換わり編 125
  第1節 早繰り銀――居玉で戦う決意が必要 126
  第2節 角換わり棒銀――試行錯誤の受け型、攻め型 136
  第3節 筋違い角戦法――角の位置で二通りの味
150
  コラム 角換わり+α ――蒼乃の巧妙な序盤戦術 158


第4章 相掛かり編 159
  第1節 横歩取り――☖4五角戦法と☖2三歩型 160
  第2節 塚田スペシャル――驚きの新感覚戦法 175
  第3節 中原流相掛かり――駅馬車から中原流オリジナルまで 192
  第4節 たこ金戦法――升田創案の対ひねり飛車戦法

文庫化にあたって [224]


第5章 消えた戦法その後 225
  森下システム(深浦流スズメ刺し対策)
  米長流急戦矢倉
  中原流急戦矢倉、☖6二飛戦法
  5手目☗7七銀
  左美濃 233
  ツノ銀中飛車・風車
  ☖5二飛戦法(ゴキゲン中飛車
  早石田
  塚田スペシャル 240
  中原流相掛かり


文庫版あとがき(二〇〇三年四月 勝又清和) [242-243]

『先を読む頭脳』(羽生善治,松原仁,伊藤毅志 新潮文庫 2009//2006)

著者:羽生 善治(はぶ・よしはる)
著者:松原 仁(まつばら・ひとし)
著者:伊藤 毅志(いとう・たけし)
NDC:141.5 思考.想像.創造性
内容:棋士認知科学者が語る将棋と認知。


羽生善治、伊藤毅志、松原仁 『先を読む頭脳』 | 新潮社


【目次】
はじめに(伊藤毅志 松原仁) [003-012]
目次 [013-016]


I 「先を読む頭脳」を育む 019
将棋との出会い/自分なりの学習法/伸びる時期/十代で将棋の骨格が決まる/センスと継続力/数学的思考と公式/見て習う、体で習う


【解説】超エキスパートを育む 035
将棋を取り巻く環境/自分を見つめるメタ認知/「反射的思考」と「熟考すること」/直感と常識/自分でテーマを見つけ考え続ける


II 効果のあがる勉強法 051
勉強法の変化/序盤研究の重要性/手で覚える知識/棋譜には現れないこと/古典に学ぶ/「研究会」という学習/実戦から得ること


【解説】「絶対将棋観」の獲得 066
確立された勉強法/情報化がもたらす序盤研究/理解と解釈/駒を触る感触/能動的な学習/多様な表現/棋界全体の強調学習/実戦で学ぶ勝負勘


III 先を読むための思考法 085
できるだけ可能性を残す/動かさない方がいい駒/経験が生み出す読み/剣豪の間合い/形勢判断は流れから/不利な時の思考/持ち時間と思考/時間配分とメタ思考/長考の秘密/将棋は抽象的な世界/独創的な発想


【解説】熟達者の思考プロセス 114
プロ棋士は必ずしもたくさん読まない/コンピュータは膨大に読む/目指しているものの違い/大局観の勝負/情報の集約/逆算から順算へ/流れで考える


IV 勝利を導く発想 135
相手の観察/相手によって指し手は変えない?/将棋の駒の使い方/自分の棋風/大山先生の棋風/各棋士の気風/天才とは?/強さの認識/不調は風邪みたいなもの/内的な要因と外的な要因/オフの過ごし方/負けから学ぶこと/言語化の重要性


【解説】トッププロ棋士の驚異の能力 169
驚異の記憶力/トッププロ棋士は特別ではない/棋風と将棋/勝負術とヒューマンファクター/好不調をメタ認知する


V ゲームとしての将棋とコンピュータ 189
先後の価値/将棋と男女差/プロのアマの格差/将棋の国際化/チェスというゲーム/将棋は終盤に向かって発散する/将棋は特殊/考え方の奇妙な一致/将棋は個人戦/コンピュータと将棋の体系化/コンピュータ将棋の印象/コンピュータ将棋との共存/性善説のゲーム


【解説】コンピュータ将棋からの発見 216
ゲームとしての将棋の奥深さ/人間とコンピュータの対戦/コンピュータに将棋が難しい理由/終盤だけならプロ並み/根本的な問題点/未知の領域を切り開く


あとがき(二〇〇六年七月一〇日 伊藤毅志) [230-237]
参考文献 [238-241]

『王様殺人事件――極上の詰将棋ミステリー』(伊藤果, 吉村達也 毎日コミュニケーションズ 2004//1996)

著者:伊藤 果[いとう・はたす](1950-) 棋士詰将棋作家。

著者:吉村 達也[よしむら・たつや](1952-2012) 推理小説作家。詰将棋作家。

カバー絵:駒場 調子 

発行:毎日コミュニケーションズ

シリーズ:MYCOM将棋文庫SP

底本:『王様殺人事件』(毎日コミュニケーションズ 1996年)

NDC:796 芸術.美術 >> 諸芸.娯楽 >> 将棋

 

 

【目次】

はじめに 王様殺人事件とは何か(推理作家 吉村達也) [002-009]

はじめに 詰将棋創作30年を迎えて(七段 伊藤果) [010-012]

目次 [013-014]

 

第1章 「王様殺人事件66」 015

第1問 詰将棋は解くよりもまず鑑賞 

第2問 犯人(作者)の性格を知ろう 

第3問 一枚の金にひそむ謎 

第4問 秘められたブラックホール 

第5問 銀のダンス練習曲 

第6問 銀のダンス円舞曲 

第7問 華麗なる銀の舞踏会 

第8問 龍馬と桂子の遠隔殺人 

第9問 王手はラクだが応手が困難 

第10問 直感を信じるな 

第11問 初動捜査を混乱させる第一手

第12問 まいどバカバカしいお話を 

第13問 なぜやさしいのかを推理する 

第14問 手数の長さと難しさは無関係 

第15問 解説の書き方で印象が一変

第16問 理想的な手順を探してみる 

第17問 信じられない手順が出現する 

第18問 スピードクイズ① 3手詰じゃないぞ! 

第19問 スピードクイズ② これも3手詰じゃないぞ! 

第20問 スピードクイズ③ 5手詰じゃないぞ! 

第21問 スピードクイズ④ 5手詰だっ! 

第22問 逆算技術の巧妙さを味わう 

第23問 教科書に載せたいような作品 

第24問 凝縮された打歩詰の攻防 

第25問 詰将棋にも見せ球は存在する 

第26問 将棋の格言のウラをいく心理作 

第27問 入玉詰将棋の感覚に慣れる 

第28問 構成の妙で演出効果倍増 

第29問 幾何学的美学を盤上に求める 

第30問 曲詰の序奏にみる作者の工夫 

第31問 大胆な構想を少ない駒数で 

第32問 伊藤果・青春の軌跡① 

第33問 伊藤果・青春の軌跡② 

第34問 伊藤果・青春の軌跡③ 

第35問 手拍子の一着に要注意 

第36問 飛車と香車のサンドイッチ 

第37問 『フタ物』手筋を研究する 

第38問 駒の弱点を補うヲタ物』効果 

第39問 究極の『フタ物』を味わう 

第40問 打歩詰打開の森田手筋登場 

第41問 オール11手詰軽作集① 6手目に注意 

第42問 オール11手詰軽作集② 作者十八番の銀のパズル 

第43問 オール11手詰軽作集③ 7手目が鋭い 

第44問 オール11手詰軽作集④ 例の攻防です 

第45問 盤上の配置から展開を見抜く 

第46問 主眼手はゲンコツの味 

第47問 直感の裏切られ方を楽しむ 

第48問(a) あなたの脳は右利き? 左利き? 

第48問(b) あなたの脳は右利き? 左利き? 

第49問 盤上四枚の世界にみる作風 

第50問 推理しながら25手詰を解く 

第51問 コーヒータイムに軽い一品を 

第52問 実戦型に隠されたトリック 

第53問 詰棋界の魔神、精神感応す? 

第54問 名探偵おすすめの珠玉の掌編 

第55問 「記録的」無仕掛け図式を解く 

第56問 終盤の取材を超えた内容 

第57問 あの森田手筋が出てくるのか 

第58問 特別問題 伊藤果の創作を追体験する 

第59問 成香のカーチェイスが見もの 

第60問 盤に並べて風車の涼を味わう 

第61問 金の舞から銀の舞へ 

第62問 無限運動を破る意表の一手 

第63問 思わぬところで打ち換えの筋 

第64問(a) ヒントはあなたを惑わせる――悲し観論編 

第64問(b) ヒントはあなたを惑わせる――楽観論編 

第65問 考慮時間の有効な節約法 

最終問 いま初めて明かされる『果』の秘密 

 

第2章 伊藤果×吉村達也 詰将棋を語る(対談) 197

待ちわびた『王様殺人事件』の完成

青春時代の詰将棋名曲喫茶

天才少年との出会いが詰将棋への道を開いた(伊藤)

めったに将棋を指さない純粋な詰将棋派(吉村)

詰将棋という趣味は、はたして暗いのか?

詰将棋とミステリーは同類項だ

詰将棋はまず図形として頭に覚え込ませなければダメ

同一作や類似作をどう考えていくか

投稿作品の共通プールは作れないのか

作家の独創性はどこまで保護されるのか

コンピュータは詰将棋界を変えるか

なぜ女性詰キストがいないのか

詰将棋ファンをもっと増やすには 

 

あとがき(伊藤果) [238-239]

あとがき(吉村達也) [240-243]

 

 

 

 

 

 

 

『詰将棋手筋教室――基本テクニックオールガイド』(村山隆治 毎日コミュニケーションズ 2000)

著者:村山 隆治[むらやま・たかはる](1923-) 詰将棋作家。有限会社三貴設計・代表取締役
装丁:リックデザイン事務所




【簡易目次】
  第I章 序論 009
1 詰将棋の誕生 010
2 詰将棋の語録 012
3 詰将棋の解き方 014
  第II章 本論 015
本論の前に 017
1 守備駒のある形 018
2 逃げ道のある形 034
3 打ち歩詰めの形 051
4 ジャマ駒のある形 078
5 価値を変換する形 097
6 打ち換えの形 111
7 一間龍の形 122
8 合駒の形 131
9 開き王手の形 156
10 両王手の形 169
11 限定打の形 185
12 呼び戻しの形 208
13 俗手の形 220
14 スイッチバックの形 232
15 ワンス・モアの形 243
16 ソッポの形 254
17 妙珍手の形 267
  第III章 終論 291
1 詰将棋の用語辞典 292
2 主要古図式一覧表 314
3 参考文献及び資料 316



【目次】
はじめに(著者識) [003-005]
目次 [006-007]


第I章 序論 009
1 詰将棋の誕生 010
2 詰将棋の語録 012
3 詰将棋の解き方 014


第II章 本論 015

本論の前に 017

1 守備駒のある形 018
  A 単数の型 018
    1 どける方法(排除の手段)
    2 避ける方法(回避の手段)
    3 取り払う方法(精算の手段)
  B 複数の型 029
  まとめ 034

2 逃げ道のある形 034
  A 一方向の逃げの形 034
    1 誘い込む方法
    2 穴封じの方法
    3 引き戻しの方法
  B 二方向の逃げの形 044
  C 変わった逃げの形 046
  まとめ 049

3 打ち歩詰めの形 051
  A 現在型 051
    1 過剰な勢力駒の削減
    2 妨害駒の移動
    3 守備駒の逆用
    4 不成の効用
  B 将来型 061
    1 不成による方法
    2 働きにブレーキをかける方法
    3 駒の消去による方法
    4 駒の打ち換えによる方法
    5 先に歩を打って突き歩詰めにする方法
    6 打ち歩を取る駒を合駒として発生させる方法
  まとめ 077

4 ジャマ駒のある形 078
  A 現在型 078
    1 ジャマ駒を直接的に捨てる方法
    2 ジャマ駒をさばいて捨てる方法
    3 ジャマ駒を間接的に取らせる方法
  B 将来型 087
  C 特殊型(二歩禁の詰将棋) 090
    1 歩の直接的消去法
    2 歩の間接的消去法
  まとめ 096

5 価値を変換する形 097
  A 質を変換する形 097
  B 量を変換する形 101
  C 位置を変換する形 105
  まとめ 109

6 打ち換えの形 111
  まとめ 120

7 一間龍の形 122
  まとめ 129

8 合駒の形 131
  A 直接合駒の形 132
    1 詰め方に取られる合駒
    2 詰め方に取られずに残る合駒
  B 間接合駒(中合い)の形 137
    1 詰め方に取られる中合い駒
    2 詰め方に取られずに残る中合い駒
  C 変則合駒(捨て合い)の形 144
  D 移動合駒の形 147
    1 打ち歩詰めの誘致目的
    2 玉の逃げ道の開放目的
    3 守備駒のリサイクル目的
  付録・合い利かずの形 153
  まとめ 155

9 開き王手の形 156
  A 合駒の利く形 156
    2 合駒の利かない形 161  
  付録・偽装開き王手の形 165
  まとめ 167

10 両王手の形 169
  A 最初もしくは途中に両王手の形 170
  B 最終の詰上りに両王手の形 177
  まとめ 183

11 限定打の形 185
 A 遠打の形 185
    1 飛車の遠打法
    2 角の遠打法
    3 香の遠打法
 B 短打の形 197
    1 飛車の短打法
    2 角の短打法
    3 香の短打法
  まとめ 205

12 呼び戻しの形 208
  まとめ 219

13 俗手の形 220
  まとめ 230

14 スイッチバックの形 232
  まとめ 241

15 ワンス・モアの形 243
  まとめ 253

16 ソッポの形 254
  まとめ 265

17 妙珍手の形 267
  まとめ 289


第III章 終論 291
1 詰将棋の用語辞典 292
  付記(新事実の発見) 313
2 主要古図式一覧表 314
3 参考文献及び資料 316


おわりに(平成12年6月 喜寿を迎えて 著者識) [319]




【メモランダム】
・第II章第9節では、見出しに誤植あり。上記目次では「そのまま」を示した。

『日本文化としての将棋』(尾本惠一[編] 三元社 2002)

尾本 惠一[おもと・けいいち](1933-) 人類学。
小暮 得雄[こぐれ・とくお](1932-2009) 刑法学。
伊達 宗行[だて・むねゆき](1929-) 物性物理学。
笠谷 和比古[かさや・かずひこ](1949-) 
羽生 善治[はぶ・よしはる](1970-) 
谷川 治惠[たにかわ・はるえ](1954-) 
木村 汎[きむら・ひろし](1936-2019) 政治学。地域研究(ロシア)。
木村 義徳[きむら・よしのり](1935-2021) 
清水 康二[しみず・やすじ](1964-) 
佐伯 真一[さえき・しんいち](1953-) 
増川 宏一[ますかわ・こういち](1930-) 遊戯史。
竹村 民郎[たけむら・たみお](1929-) 社会学(近代日本の大衆文化など)。
早川 聞多[はやかわ・もんた](1949-) 
十時 博信[ととき・ひろのぶ](1934-) 元・(株)富士変速機 代表取締役社長。東大落語研究会OB(三山亭多樂)。
旦代 晃一[たんだい・こういち](1932-) 
飯田 弘之[いいだ・ひろゆき](1962-) 
米長 泰[よねなが・やすし](1937-)  元・秋田高専教授。将棋指導など。
入江 康平[いりえ・こうへい](1939-) 
熊澤 良尊[くまざわ・りょうそん](1943-) 
谷岡 一郎[たにおか・いちろう](1956-) 
山田 奨治[やまだ・しょうじ](1963-) 
装幀:東大路 道恵[ひがしおおじ・みちえ]
NDC:796 諸芸・娯楽
備考:ハードカバー。


日本文化としての将棋


【目次】
まえがき(二〇〇二年十月 尾本惠市) [003-012]
目次 [013-017]


第1部 将棋という文化

将棋という日本文化[尾本惠市] 020
  一 囲碁と将棋 
  二 文化としての将棋 
  三 将棋の戦略と人経営の極意 
  参考文献・謝辞 038


将棋、この玄妙なるもの――その“独自性”をめぐって[小暮得雄] 039
  一 まえがき 
  二 持駒使用とその背景 
  三 盤上八十一格の秘術 
  四 将棋と袁彦道 
  五 絢爛たる詰将棋の世界 
  六 将棋とは何か 

江戸期の科学と将棋[伊達宗行] 061
  一 はじめに 
  二 雁行した和算詰将棋の興隆 
  三 共に衰えた和算詰将棋 
  四 和算詰将棋の共存 
  五 おわりに 


戦国武将の陣立と将棋の戦略[笠谷和比古] 077
  一 戦国末・特選時代の陣立の基本型 
    一 戦国大名の軍団の基本構成と「備〔そなえ〕」の配置 
    二 戦国大名の軍団の陣形について 
  二 戦国大名の軍団の陣立および合戦の実例 
    一 永禄四年九月 信州川中島の合戦 
    二 天正十二年四月 小牧・長久手の合戦 
    三 慶長五年九月 関ヶ原の合戦 
  むすびに 103


自己表現としての将棋[羽生善治] 105


女流棋士の世界[谷川治惠] 108


人間の可塑性[木村汎] 111


第2部 将棋の起源と歴史

駒型と持駒使用[木村義徳] 116
  はじめに 
  一 敵味方同型同色の駒型だから持駒使用ができる 
  二 別の理由で駒型になっていたから持駒使用が発想できたのである 
  三 タイのマックルックのピアの成るとウラ返しが到着し、歩兵のみ駒型になった 
  四 一〇五八年の興福寺駒は持駒使用であるから、それは一〇〇〇年頃の改良であったろう  
  おわりに
参考文献 132


考古学から見た古代日本将棋[清水康二] 133
  一 はじめに 
  二 平安時代の将棋駒 
  三 平安時代将棋駒の特徴と年代 
  四 「奈良将棋」は指されていたか? 
  五 まとめ 
  注 148
  追記 150


平安から室町のさまざまな将棋[佐伯真一] 151
  一 大型将棋の歴史 
  二 鎌倉大将棋と『普通唱導集』 
  三 大型将棋の魅力と衰退 
  参考文献 163


江戸時代の将棋[増川宏一] 164
  一 将棋家の確立 
  二 武士への普及 
  三 町人への普及 
  四 段位の制定 
  五 御城将棋 
  六 将棋の普及 
  七 将棋の隆盛  
  参考文献 178


棋士集団の誕生[竹村民郎] 179
  一 実力名人制の成立 
  二 ジャーナリズムがリードした将棋の大衆化 
  むすび   
  参考文献 193


江戸庶民と将棋[早川聞多] 195


将棋と落語と私[十時博信] 199


第3部 将棋というゲーム

将棋とチェスの比較論[旦代晃一] 204
  まえがき 204
  一 チェスというゲーム 205
  二 将棋とチェスの比較 210


コンピュータは名人に勝てるか[飯田弘之] 216
  一 コンピュータ将棋の夜明け 216
  二 市販ソフトの出現 217
  三 コンピュータ将棋協会(CSA) 218
  四 世界コンピュータ将棋選手権 219
  五 コンピュータ将棋の技術的側面 221
  六 コンピュータ対プロ棋士 223
  七 将来では 226


QC手法による棋士の棋風分析[米長泰]  228
  一 QC的な視点から 228
  二 現代と昔の比較 229
    一 各駒の使用頻度 
    二 勝者と敗者の玉将に触れる頻度 
    三 一局の平均手数 
    四 各棋士の好きな駒 
  三 コンピュータによる棋風分析 234
    一 主成分分析とは 
    二 羽生マジックを追求する 
  四 むすびの言葉 236


武道・スポーツと勝負[入江康平] 237
  一 戦いの原点としての武道 237
  二 軍・戦・兵法・作戦 239
  三 武術から武道へ 242
    一 実戦実利を主目的としていた時代の武術
    二 教育的意図とスポーツ的な性格をもつようになった時代の武術
  註 248


水無瀬駒を探る――将棋駒・その伝統と文化について[熊澤良尊] 251
  一 はじめに 
  二 我が国の駒の特徴 
  三 日本将棋の変遷 
  四 能書家による駒書き 
  五 駒は黄楊に限るべし 
  六 「水無瀬駒」 
  七 水無瀬兼成の『象戯圖』 
  八 水無瀬兼成の駒製作記録 
  九 おわりに 


賭けと日本人[谷岡一郎] 275
  序 二つの設問 
  一 日本人は賭けの好きな民族か
    ギャンブルの統計 
    なぜ搾取されるのか――日本人の無理解と不寛容 
  二 ゲームにお金を賭けることの意味は何か? 
    人はなぜ賭けるのか 
    将棋に賭ける人々 
    将棋を好む人々
  三 日本人とギャンブル 292
  参考文献 293


将棋の進化と情報地理学のすすめ[旦代晃一] 294
  注 


弓と将棋[山田奨治] 296


最後の眞剣師――太田学の聞き取り[木村義徳] 299


塀の中の大道棋[小暮得雄] 303


あとがき[木村義徳]  [306-309]
執筆者紹介 [310-311]




【メモランダム】
・尾本惠市「将棋という日本文化」でも一応但し書きはあるが、「文化とは何か」「日本文化とは何か」をきっちり定義していない。