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『統計学を哲学する』(大塚淳 名古屋大学出版会 2020)

著者:大塚 淳[おおつか・じゅん](1979-) 科学哲学(生物学の哲学、統計学の哲学)。
装丁:耳塚 有里[みみづか・あり] 
件名:統計学
NDLC:MA211 科学技術 >> 数学 >> 確率論、数理統計学
NDC:417 数学 >> 確率論、数理統計学
備考:統計学の「科学哲学」。


統計学を哲学する « 名古屋大学出版会


【目次】
目次 [i-iv]


序章 統計学を哲学する? 001
1 本書のねらい 001
2 本書の構成 005


第1章 現代統計学パラダイム 
1 記述統計 012
   1-1 統計量
    1-1-1 一変数統計量
    1-1-2 多変数統計量
    1-1-3 離散変数
   1-2 「思考の経済」としての記述統計
   1-3 経験主義、実証主義帰納の問題

2 推測統計 021
   2-1 確率モデル
   2-2 確率変数と確率分布
    2-2-1 連続確率変数と確率密度についての補足
    2-2-2 期待値
    2-2-3 自然の斉一性としてのIIDサンプリング
    2-2-4 大数の法則中心極限定理
   2-3 統計モデル
    2-3-1 統計モデルとは
    2-3-2 パラメトリック統計と分布族
   2-4 推測統計の世界観と「確率種」
読書案内  049


第2章 ベイズ統計 
1 ベイズ統計の意味論 050

2 ベイズ推定 057
  2-1 仮説の確証と反証
  2-2 パラメータ推定
  2-3 予測 

3 ベイズ統計の哲学的側面 063
  3-1 帰納論理としてのベイズ統計
  3-2 内在主義的認識論としてのベイズ統計
    3-2-1 認識論と正当化の問題
    3-2-2 内在主義
  3-3 ベイズ主義の認識論的問題
    3-3-1 事前確率の正当化(1):「洗い流し」
    3-3-2 事前確率の正当化(2):無情報事前分布
    3-3-3 事前確率の正当化(3):経験ベイズ
    3-3-4 事前確率の正当化(4):尤度の正当化
  3-4 小括:ベイズ統計の認識論的含意

読書案内 090


第3章 古典統計 
1 頻度主義の意味論 092

2 検定の考え方 097
   2-1 蓋然的仮説の反証
   2-2 仮説検定の考え方
   2-3 検定の構成
   2-4 サンプルサイズ 

3 古典統計の哲学的側面 107
   3-1 帰納行動としての検定理論
   3-2 外在主義認識論としての古典統計
    3-2-1 信頼性主義
    3-2-2 ノージックの追跡理論と仮説検定
    3-2-3 検定による正当化と反事実条件
   3-3 頻度主義の認識論的問題
    3-3-1 検定の真理促進性
    3-3-2 尤度原理

   3-4 小括:ベイズ/頻度主義の対立を超えて

読書案内 133


第4章 モデル選択と深層学習 
1 最尤法とモデル適合 136

2 モデル選択 140
  2-1 回帰モデルとモデル選択の動機
  2-2 モデルの尤度と過適合
  2-3 赤池情報量規準AIC
  2-4 AICの哲学的含意 

3 深層学習 153
  3-1 多層ニューラルネットワークの構成
  3-2 深層モデルの学習 

4 深層学習の哲学的含意 160
  4-1 プラグマティズム認識論としての統計学
  4-2 機械学習と徳認識論
  4-3 深層学習の哲学的含意

読書案内 179


第5章 因果推論 
1 規則説と回帰分析 181

2 反事実条件アプローチ 186
  2-1 反事実条件説の意味論 
  2-2 反事実的因果の認識論 
    2-2-1 仮説検定と因果推論
    2-2-2 仮説結果と無作為化

3 構造的因果モデル 199
  3-1 因果グラフ
  3-2 介入とバックドア基準
  3-3 因果探索 

4 統計的因果推論の哲学的含意 210

読書案内 215


終章 統計学存在論・意味論・認識論 
1 統計学存在論 216
2 統計学の意味論 221
3 統計学の認識論 225
4 結びにかえて 228


参考文献 [231-236]
あとがき(2020年8月 大塚 淳) [237-238]
索引 [239-242]





【メモランダム】
・著者(大塚淳氏)による小文のひとつ。
私家版「科学哲学とは何か」 | 大塚淳のサイト跡地


・著者へのインタビュー(聞き手:鈴木貴之、2022年3月28日)。
大塚淳先生インタビュー(その1) – 人と情報テクノロジーの共生のための人工知能の哲学2.0の構築


・伊伊勢田氏による(専門的な)書評。
大塚淳『統計学を哲学する』を読む

  ・著者による返答。
伊勢田先生へのリプライ


・菅原裕輝氏によるガイド。
https://researchmap.jp/blogs/blog_entries/view/85553/e6513d8bdbf49f90f65663f36962dee8?frame_id=582937


・大久保祐作氏による書評。
大塚(2020)「統計学を哲学する」を読む ‐ 人はやがて死ぬ


・末石直也氏による紹介。
書評:大塚淳『統計学を哲学する』(経セミ2021年4・5月号より)|経済セミナー編集部